「パレート型」と「ロングテール型」 生産財マーケティングにおける重点顧客戦略(その1)

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 法人を対象とする生産財のマーケティングにおいては、図1のように、ビジネスの形態が「パレート型」と「ロングテール型」の2つに大きく分かれます。

 

【目次】

    1. 「パレート型」と「ロングテール型」

     法人を対象とする生産財のマーケティングにおいては、図1のように、ビジネスの形態が「パレート型」と「ロングテール型」の2つに大きく分かれます。

     「パレート型」はいわゆる「パレートの法則」が当てはまるビジネス形態です。「パレートの法則」は経済学者のパレートが提唱した法則で、「全体の8割は主要な2割の要素で構成される」というものです。ビジネスであれば「売上全体の8割は主要な2割の顧客でもたらされる」などが該当します。生産財ビジネスのほとんどの企業はパレート型と言ってよいでしょう。

     それに対して「ロングテール型」は、「上位の企業が全体の売上に占める割合が低く、小口の取引先の集合によって大きな売上が構成される」ビジネス形態です。グラフにすると恐竜のしっぽ(テール)のような形状になることからロングテールと言われるようになりました。「ロ...

     

     法人を対象とする生産財のマーケティングにおいては、図1のように、ビジネスの形態が「パレート型」と「ロングテール型」の2つに大きく分かれます。

     

    【目次】

      1. 「パレート型」と「ロングテール型」

       法人を対象とする生産財のマーケティングにおいては、図1のように、ビジネスの形態が「パレート型」と「ロングテール型」の2つに大きく分かれます。

       「パレート型」はいわゆる「パレートの法則」が当てはまるビジネス形態です。「パレートの法則」は経済学者のパレートが提唱した法則で、「全体の8割は主要な2割の要素で構成される」というものです。ビジネスであれば「売上全体の8割は主要な2割の顧客でもたらされる」などが該当します。生産財ビジネスのほとんどの企業はパレート型と言ってよいでしょう。

       それに対して「ロングテール型」は、「上位の企業が全体の売上に占める割合が低く、小口の取引先の集合によって大きな売上が構成される」ビジネス形態です。グラフにすると恐竜のしっぽ(テール)のような形状になることからロングテールと言われるようになりました。「ロングテール型」のビジネスはネット販売の隆盛とともに登場しました。リアル店舗では店頭に陳列する商品の数に限りがありますが、ネットであれば無数に並べることが可能とあります。アマゾンがこのモデルの代表例ですが、生産財のマーケティングにおいても、中小事業所を主体に文具を販売するアスクルや、製造現場で必要な工具や部品を扱うモノタロウなどの企業があります。

       「ロングテール型」は、人を介在させずにネットで完結するビジネス形態となります。それに対して、営業マンを配置した人的販売によって、顧客の業務課題に対し、自社の製品・サービスを活用して課題解決を訴求する企業は「パレート型」の売上構成になることが多いです。「パレート型」は、前述の通り、上位の顧客が大きな売上を占めるため、ターゲット顧客の選定とその攻略が非常に重要となります。

      「パレート型」と「ロングテール型」 生産財マーケティングにおける重点顧客戦略

       図1. パレート型とロングテール型

      2. 顧客の格付けについて

       「パレート型」のビジネス形態の企業においては、顧客の格付けが重要となります。全体の売上を拡大するためには、限られた営業リソースを重点顧客に対して優先的に配分し、顧客生涯価値(取引期間中の総売上 - 取引コスト)を最大化させなければなりません。そのためには、ターゲット顧客の選定基準を決めて、ポテンシャルの高い重点顧客に営業リソースを集中する必要があります。営業マンは、ともすれば訪問しやすい顧客を優先してしまう傾向があるため、組織的に重点顧客を選定し、攻略を進める必要があります。

       そのために必要となるのが顧客の格付けです。従来から顧客のABC分析は行われてきました。顧客に対する年間の売上高によってABC分析を行う場合、顧客への売上高が高い方から並べて、例えば、上位20%をAランク、中位40%をBランク、下位40%をCランクとするやり方です。しかし、この方法には問題があります。現在の自社の売上高の情報だけでは、拡販余地(購買ポテンシャル)が捉えられないことです。

       例えば、図2のケースでは、顧客A社、B社、C社に対する自社の売上は全て年間100万円です。それに対し、顧客A社、B社、C社は、競合他社から、それぞれ、400万円、100万円、30万円購入しています。つまり、同じ年間売上100万円の顧客でもインストアシェア(顧客内シェア)が異なります。この3社を比べた場合、最も拡販余地があるA社が優先すべき顧客となります。顧客内シェアを加味した格付け方法として、ランチェスター式ABC分析があります。次回の生産財マーケティングにおける重点顧客戦略(その2)でランチェスター式ABC分析を解説します。

      「パレート型」と「ロングテール型」 生産財マーケティングにおける重点顧客戦略

      図2. 拡販余地  

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      この記事の著者

      米澤 裕一

      弱者の戦略で名高いランチェスター戦略の専門家としての知見、および法人営業30年の実務経験に基づいて、企業の課題に即した具体的な営業強化の支援を行います。

      弱者の戦略で名高いランチェスター戦略の専門家としての知見、および法人営業30年の実務経験に基づいて、企業の課題に即した具体的な営業強化の支援を行います。


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