作業者をどう捉えるか

投稿日

◆中国人作業者はまじめ、それともいい加減

 作業今回は、中国人作業者をどう捉えるかを考えてみることにします。これに関して以前相談をいただいたのでアドバイスさせてもらいました。 これに対して、相談者のNさんから次のようなコメントいただきました。
 
 「私は、品質管理・品質保証に永らく携わっています。しかし、国外の品質指導は最近になってからの事であり戸惑う事が有りましたが、根本様のアドバイスをいただき基本的には小生の考え(ポリシー)にそれほどの誤りが無い事を確認いたしました。本当に有難うございました。」
 
 Nさんの人為的なミスに関する基本的な考え方をご紹介します。
 
(1)人は誰も失敗(ミス)しようとして失敗している訳ではない。 会社を困らせてやろうとして、意識
   的に不具合品を出しているのではない。 ・・・性善説を取ります。
 
(2)人は皆チョンボ(失敗)をするもので有り、これを皆無にするのは難しい。 しかし、失敗を起こし
   難い環境を作って行くのは会社(管理者)の責務である。
 
(3)起きたことは取り返せない。 これを次にどうして生かしていくかを考えるのが管理者の仕事。但
   し、責任 ばかりを追及すると、真の原因が見えてこない(隠される)場合がある。
 
 本質を捉えたしっかりしたポリシーだと思います。次に私の中国での経験を通して得た考えを紹介します。
 
 「中国人の作業者、特にライン作業者はみな一生懸命働いていると思います。その姿を見ると作業者を信用してこそ信頼関係が出来、品質がよくなると考えていた時期と、作業者もわざとじゃないけど手を抜いたり、決められたやり方を守らなかったりするものだと考えていた時期を交互に繰り返していました。」極端な言い方をすれば、性善説と性悪説を行ったり来たりしていたのです。
 
 今大事だと考えているのは、作業者への意識付けとポカよけや不良を確実に検出できる仕組みです。作業者への意識付けとは、自分が行っている作業がいかに重要な作業か、というのを理解してもらうことです。これがあるかないかが、ちょっとしたことで不良になるかならないかを分ける部分だと思っています。自分の作業の重要性というのは、自分が作っている製品・部品が最終的にどのような製品になって世の中に出るかということです。それを具体的にイメージしてもらい、家族や親戚などが買った時に不良だったらどんな気持ちになるか、などを考えてもらうといいでしょう。
 
 身近な商品だとイメージが湧きやすくていいのですが。何でもないことのようですが、これってすごく重要です。何を作っているか、意味もわからずに作業をすることほどつらいことはありません。そのように作業させることは、あってはなりま...

◆中国人作業者はまじめ、それともいい加減

 作業今回は、中国人作業者をどう捉えるかを考えてみることにします。これに関して以前相談をいただいたのでアドバイスさせてもらいました。 これに対して、相談者のNさんから次のようなコメントいただきました。
 
 「私は、品質管理・品質保証に永らく携わっています。しかし、国外の品質指導は最近になってからの事であり戸惑う事が有りましたが、根本様のアドバイスをいただき基本的には小生の考え(ポリシー)にそれほどの誤りが無い事を確認いたしました。本当に有難うございました。」
 
 Nさんの人為的なミスに関する基本的な考え方をご紹介します。
 
(1)人は誰も失敗(ミス)しようとして失敗している訳ではない。 会社を困らせてやろうとして、意識
   的に不具合品を出しているのではない。 ・・・性善説を取ります。
 
(2)人は皆チョンボ(失敗)をするもので有り、これを皆無にするのは難しい。 しかし、失敗を起こし
   難い環境を作って行くのは会社(管理者)の責務である。
 
(3)起きたことは取り返せない。 これを次にどうして生かしていくかを考えるのが管理者の仕事。但
   し、責任 ばかりを追及すると、真の原因が見えてこない(隠される)場合がある。
 
 本質を捉えたしっかりしたポリシーだと思います。次に私の中国での経験を通して得た考えを紹介します。
 
 「中国人の作業者、特にライン作業者はみな一生懸命働いていると思います。その姿を見ると作業者を信用してこそ信頼関係が出来、品質がよくなると考えていた時期と、作業者もわざとじゃないけど手を抜いたり、決められたやり方を守らなかったりするものだと考えていた時期を交互に繰り返していました。」極端な言い方をすれば、性善説と性悪説を行ったり来たりしていたのです。
 
 今大事だと考えているのは、作業者への意識付けとポカよけや不良を確実に検出できる仕組みです。作業者への意識付けとは、自分が行っている作業がいかに重要な作業か、というのを理解してもらうことです。これがあるかないかが、ちょっとしたことで不良になるかならないかを分ける部分だと思っています。自分の作業の重要性というのは、自分が作っている製品・部品が最終的にどのような製品になって世の中に出るかということです。それを具体的にイメージしてもらい、家族や親戚などが買った時に不良だったらどんな気持ちになるか、などを考えてもらうといいでしょう。
 
 身近な商品だとイメージが湧きやすくていいのですが。何でもないことのようですが、これってすごく重要です。何を作っているか、意味もわからずに作業をすることほどつらいことはありません。そのように作業させることは、あってはなりません。
 
 作業者は一生懸命作業しているが、ミスをゼロにすることは出来ない。また、ほとんどの作業者はきちんと作業しているが、ごく一部の作業者が決まりを守らないことはある。これらによって発生した不良を工程内で確実に検出して社内で留め、顧客に不良品を流出させないことです。
 
 そしてNさんも言っていますが、ミスを起こさないような工程設計、作業設定をするのは、管理者、会社の責任。この考え方は、ものづくりをする場合に必ず実施しなければならない基本中の基本です。最後に原因と対策を混同しないことです。 原因を究明して、初めて対策が取れるという基本姿勢を忘れないように心掛けましょう。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

根本 隆吉

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改善・再構築を第一の使命と考え皆様を支援します。

中国工場の改善・指導に強みを持っている専門家です。 社名の「KPI」は「Key Process Improvement」のことで、工場の最も重要な工程の改...


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
からくり改善とは:現場改善のヒント(その4)

【改善のヒント連載目次】 1. 儲かる現場づくりとは 2. チームとして改善を進める 3. 現場から人を抜く 4. からくり改善とは 5...

【改善のヒント連載目次】 1. 儲かる現場づくりとは 2. チームとして改善を進める 3. 現場から人を抜く 4. からくり改善とは 5...


ものづくり工場の日常管理のしくみ(その5)

◆信賞必罰制度を導入するには(製造業の工場品質改善の進め方・事例の解説)    信賞必罰とは、手柄のあった者には必ず賞を与え、あやまちを犯し...

◆信賞必罰制度を導入するには(製造業の工場品質改善の進め方・事例の解説)    信賞必罰とは、手柄のあった者には必ず賞を与え、あやまちを犯し...


コストダウンの真の解とは 儲かるメーカー改善の急所101項(その75)

  6、強いモノづくり ◆ 本物のコストダウン  利益を上げるためにコストを下げる必要が出た時、その具体的な方法として多くの工場で、作...

  6、強いモノづくり ◆ 本物のコストダウン  利益を上げるためにコストを下げる必要が出た時、その具体的な方法として多くの工場で、作...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
管理の見える化 伸びる金型メーカーの秘訣 (その10)

 単工程としての機械加工業の中でも、比較的大きなロットサイズの旋盤加工を事業の中心とするメーカーが今回の事例企業です。こういった旋盤加工事業は、一見同じよ...

 単工程としての機械加工業の中でも、比較的大きなロットサイズの旋盤加工を事業の中心とするメーカーが今回の事例企業です。こういった旋盤加工事業は、一見同じよ...


成膜装置のワーク保持動作のダメージ・発塵対策へのアイデア

       成膜装置においてはワーク(製品)のハンドリングも大切なポイントです。ワークを保持する搬送トレイ(搬送キャリア)では、ワークを安定的に保...

       成膜装置においてはワーク(製品)のハンドリングも大切なポイントです。ワークを保持する搬送トレイ(搬送キャリア)では、ワークを安定的に保...


3次元設計のメリットを追求した金型事業の高度化 伸びる金型メーカーの秘訣 (その44)

 今回紹介するプレスメーカーは、K工業株式会社です。3次元設計のメリットを追求した金型事業の高度化について解説します。 1. 3次元設計のメリットを...

 今回紹介するプレスメーカーは、K工業株式会社です。3次元設計のメリットを追求した金型事業の高度化について解説します。 1. 3次元設計のメリットを...