標準作業を守らない物流現場 物流品質管理 (その1)

投稿日

 SCM日本の物流品質は高いと考えられてきました。荷物が無くならない、指定日にきちんと届く、宅配という極めて高度な物流を民間企業が実施している、こういった評判が一般的ではないでしょうか。筆者も海外で航空会社に預けた荷物が到着空港で出てこなかったという経験を何度もしています。しかし日本の国内線ではこういった経験はありません。
 
 また引っ越しについても荷物が紛失したり損傷したりすることは稀です。たいていの人は日本の物流について大きな不満を抱くことは無いのではないでしょうか。しかし最近冷凍、冷蔵の荷物をその温度管理帯ではない場所で規定時間を上回って保管を行っていることが明るみに出ました。しかも顧客からはお金を取っているにもかかわらず、です。まさに顧客に対する裏切り行為と言えるかもしれません。
 
 これは「決められたことを守らない」ということに端を発しています。現場管理ができていなかった典型ではないかと思われます。この現場管理ができていないということに対していろいろな言い訳が出てきます。荷捌きの工数が足りなかった、幹部は現場の実態を把握できていない等々。
 
 この「言い訳」がもっともかどうかを判断するのは誰でしょうか。会社の幹部でしょうか。違いますね。判断するのはお客様です。お金を払ってくれたお客様に聞いてみるべきなのです。「ウチはお客様から代金をいただきましたが、忙しくて人手が足りないので、そのお金に見合った品質とサービスを提供することができそうにありません。お許しいただけますでしょうか。」これに対して「アイスクリームは溶けちゃうけど、忙しいなら仕方ないね」と言っていただけるのであればよいのですが、そんなことを言う人はいません。
 
 言い訳は社内で通用してもお客様にいう話ではありません。お金をいただいて仕事をする以上、それはプロの仕事ですから、対外的には一切言い訳無用です。ということで話を社内に切り替えましょう。今回のような状態が別に無いのかはチェックしてみることが必要です。
 
 本来であれば「決...
 SCM日本の物流品質は高いと考えられてきました。荷物が無くならない、指定日にきちんと届く、宅配という極めて高度な物流を民間企業が実施している、こういった評判が一般的ではないでしょうか。筆者も海外で航空会社に預けた荷物が到着空港で出てこなかったという経験を何度もしています。しかし日本の国内線ではこういった経験はありません。
 
 また引っ越しについても荷物が紛失したり損傷したりすることは稀です。たいていの人は日本の物流について大きな不満を抱くことは無いのではないでしょうか。しかし最近冷凍、冷蔵の荷物をその温度管理帯ではない場所で規定時間を上回って保管を行っていることが明るみに出ました。しかも顧客からはお金を取っているにもかかわらず、です。まさに顧客に対する裏切り行為と言えるかもしれません。
 
 これは「決められたことを守らない」ということに端を発しています。現場管理ができていなかった典型ではないかと思われます。この現場管理ができていないということに対していろいろな言い訳が出てきます。荷捌きの工数が足りなかった、幹部は現場の実態を把握できていない等々。
 
 この「言い訳」がもっともかどうかを判断するのは誰でしょうか。会社の幹部でしょうか。違いますね。判断するのはお客様です。お金を払ってくれたお客様に聞いてみるべきなのです。「ウチはお客様から代金をいただきましたが、忙しくて人手が足りないので、そのお金に見合った品質とサービスを提供することができそうにありません。お許しいただけますでしょうか。」これに対して「アイスクリームは溶けちゃうけど、忙しいなら仕方ないね」と言っていただけるのであればよいのですが、そんなことを言う人はいません。
 
 言い訳は社内で通用してもお客様にいう話ではありません。お金をいただいて仕事をする以上、それはプロの仕事ですから、対外的には一切言い訳無用です。ということで話を社内に切り替えましょう。今回のような状態が別に無いのかはチェックしてみることが必要です。
 
 本来であれば「決められたことが守られているかどうか」は作業観察を行えばわかることです。いつもお話させていただいていることですが、標準作業が守られているのかを監督者がチェックする作業観察は重要な物流監督者の仕事です。物流品質不良の原因を調べていくと、決まってこの「作業観察もれ」が明らかになります。ではなぜ作業観察という監督者業務を行わなかったのかについて要因追求することが必要になります。
 
 次回の、物流品質管理は物流監督者について考えます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCM効率を評価するKPIの新提案:最終回 SCM最前線 (その16)

   前回のその15に続いて解説します。   5. 面積原価によるSCM改革・改善の方針    これまで、面積原価...

   前回のその15に続いて解説します。   5. 面積原価によるSCM改革・改善の方針    これまで、面積原価...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その6)

1.JIT( Just In Time )と何が違うのか    前回のその5に続いて解説します。「ギリギリまでつくらない、運ばない、仕入れな...

1.JIT( Just In Time )と何が違うのか    前回のその5に続いて解説します。「ギリギリまでつくらない、運ばない、仕入れな...


海外工場支援者のための「物流指導7つ道具」(その3)

第3回 道具2「物流設計マニュアル」   ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.工場内物流設計マニュアルの要点  ...

第3回 道具2「物流設計マニュアル」   ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.工場内物流設計マニュアルの要点  ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流工程に中で注目すべき箇所 自社物流の実態を知る(その3)

        物流の要因系の項目に着目することは重要です。ものづくりやもの買い方、売り方などさまざまな要因に注目してみましょう。    物流工...

        物流の要因系の項目に着目することは重要です。ものづくりやもの買い方、売り方などさまざまな要因に注目してみましょう。    物流工...


現場を知らない人に見てもらう 新鮮な目で物流現場を見る(その1)

◆ 改善のネック「固定観念」  先日とある物流現場を見に行った時のことです。新たに赴任したセンター長が物流現場の問題点を指摘し、改善案を提案されまし...

◆ 改善のネック「固定観念」  先日とある物流現場を見に行った時のことです。新たに赴任したセンター長が物流現場の問題点を指摘し、改善案を提案されまし...


他の業界から学ぶとは:自社のポジションを知る(その1)

  ◆井の中の蛙の物流業 自分たちが市場の中でどのような立ち位置にいるのか。ライバル会社に比べて物流現場の水準が勝っているのか、負けてい...

  ◆井の中の蛙の物流業 自分たちが市場の中でどのような立ち位置にいるのか。ライバル会社に比べて物流現場の水準が勝っているのか、負けてい...