スタティスティシャンは、データ解析のプロ

 
欧米系の外資系企業には統計分析を主業務としているstatisticianという下を噛みそうな名前のポジションがあります。 品質管理や技術部に所属しているケースが多いですが、データ解析のプロです。 開発や量産現場の技術者は別にいて、スタティスティシャンは統計手法を用いてデータの採取や解析、実験計画法の提案などを行いサポートを行います。
 

 外資系企業の日本法人が統計的品質管理手法を取り入れる時にスタティスティシャンを採用したのですが、統計手法に明るい人材が社内にほとんど居なかったので非常に重宝されていました。日本企業でもデータ解析が重視されデータアナリストと呼ばれるポジションでの採用がありますが、アナリストの場合データ解析だけでなくITスキルも必要とされます。

 さらにビッグデータ時代到来で、データサイエンティストと呼ばれる人材の育成が急務となっています。データサイエンティストは統計学とITの知識を活かしビジネスチャンスを見出す力量が要求されますのでさらにハードルが高くなります。

 スタティスティシャンは専門性が高い職種故に自ら課題を見つけ解決していく力量がある人はあまりいません。ある程度何でもそつなくこなす人が必要な少数精鋭企業では必要とされないかもしれませんが、比較的規模が大きく、データ解析の機会が多い企業ならこのポジションの人材がいれば改善活動の進捗を大きく高めてくれると思います。

 一方でスタティスティシャンがいればデータ解析は丸投げというわけにもいきません。 開発や改善業務に携わるスタッフは最低限のデータ解析力を身につけていなければ業務を効率以前に進むべき方向性を誤る可能性もあります。

 実験データや工程データの解析から結論を次のアクションを決断する機会が多いので、それが間違っていれば方向性を誤っても不思議ではありません。 自身で解析していれば気づくはずの変化に気づかず逆に業務効率も悪くなりますから高度な解析を除けばエンジニア自身に相応の解析力が備わっている方が良いのです。

 英語の通訳者も通訳対象の知識や経験が無ければ上手く訳す事はできません。 拙くても当事者同士が英語でコミュニケーションを取るほうが上手く行きます。データを解析が必要なスタッフに取っての統計スキルも同様だと言えるでしょう。


この記事の著者

眞名子 和義

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