物流購入品目の整理:物流購買の勘所(その2)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流購入品目の整理

よくあるパターンとして、同じ品目をそれぞれの部署がばらばらの価格で購入しているということが挙げられます。これをすべての部署で購入する分を、数量を集めて一括して発注することで価格は安くなります。このやり方を集中購買と呼びます。

 

物流購買を行うに当たって「何を購入するのか(しているのか)」を明確にする必要があります。これは今後購買行為をきちんと体系立てるとともに、どの品目をどの部署が責任を持って購入するのかを決めていく必要性から実施するのです。

 

これは物流購入品目である輸送であっても、段ボールであっても、パレットであっても同様です。そこで最初に「物流購入品目」として何があるのかについて整理しておきましょう。考えられる品目としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

 

  • 輸送(陸上、海上、航空)
  • 保管
  • 容器、パレット
  • 段ボール、緩衝材
  • 構内請負

 

購入品目をリストアップできたとしたら、それが今現在どこから購入しているのかを調査しましょう。あわせてどれくらいの量を、いくらで購入しているのかを調べます。それができたところで、今度は新たに発注する際のルール決めを行いましょう。まず購買部署を定める必要があります。そして社内で勝手発注を行わず、必ずその購買部署を通して発注するように徹底することが求められます。

 

この購買行為の集中化に抵抗する勢力が出てくるかもしれません。なぜなら、いつでも好きな時に、好きな業者から購入できると便利だと考えるからです。一方で、この考え方にはある種のリスクが存在します。それは「業者との癒着」です。集中購買のメリットとして、社内に存在する可能性のある、こういった「見えないリスク」を除去することが挙げられる...

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流購入品目の整理

よくあるパターンとして、同じ品目をそれぞれの部署がばらばらの価格で購入しているということが挙げられます。これをすべての部署で購入する分を、数量を集めて一括して発注することで価格は安くなります。このやり方を集中購買と呼びます。

 

物流購買を行うに当たって「何を購入するのか(しているのか)」を明確にする必要があります。これは今後購買行為をきちんと体系立てるとともに、どの品目をどの部署が責任を持って購入するのかを決めていく必要性から実施するのです。

 

これは物流購入品目である輸送であっても、段ボールであっても、パレットであっても同様です。そこで最初に「物流購入品目」として何があるのかについて整理しておきましょう。考えられる品目としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

 

  • 輸送(陸上、海上、航空)
  • 保管
  • 容器、パレット
  • 段ボール、緩衝材
  • 構内請負

 

購入品目をリストアップできたとしたら、それが今現在どこから購入しているのかを調査しましょう。あわせてどれくらいの量を、いくらで購入しているのかを調べます。それができたところで、今度は新たに発注する際のルール決めを行いましょう。まず購買部署を定める必要があります。そして社内で勝手発注を行わず、必ずその購買部署を通して発注するように徹底することが求められます。

 

この購買行為の集中化に抵抗する勢力が出てくるかもしれません。なぜなら、いつでも好きな時に、好きな業者から購入できると便利だと考えるからです。一方で、この考え方にはある種のリスクが存在します。それは「業者との癒着」です。集中購買のメリットとして、社内に存在する可能性のある、こういった「見えないリスク」を除去することが挙げられるのです。

 

購入ボリュームにもよりますが、発注先の数はできるだけ絞った方が良いと思います。何故なら、そうすることで1社当たりの発注量が増え、価格が下がる可能性があるからです。1品目に対して1社から2社、多くても3社とすることが望ましいと思います。

 

次回に続きます。

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
宝の山の見つけ方 物流改善ネタ出し講座 (その2)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


調達物流 儲ける輸送改善 (その5)

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...

  【儲ける輸送改善とは 連載目次】 1.輸送改善はなぜ『おいしい』のか 2.輸送改善のための工場環境整備とは ...


生産材メーカーサプライチェーンの機会と脅威

 サプライチェーン上のポジショニングで見ることにより、金型・工具・工作機械など生産財メーカーの製品は、どのようにビジネスの機会が広がるでしょう?   生...

 サプライチェーン上のポジショニングで見ることにより、金型・工具・工作機械など生産財メーカーの製品は、どのようにビジネスの機会が広がるでしょう?   生...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
書籍、現場、そしてセミナー:物流について学ぶには(その3)

  ◆物流セミナーに参加する 物流について手っ取り早く学ぶ方法として外部教育の受講が挙げられます。物流に関するセミナーはあまり多くないか...

  ◆物流セミナーに参加する 物流について手っ取り早く学ぶ方法として外部教育の受講が挙げられます。物流に関するセミナーはあまり多くないか...


  知識と実行力、管理スキル:物流の改善ポイント(その4)

  ◆人財育成のポイント 自社の工程改善とサプライヤー支援、こういった仕事ができる人財を育成していく必要があります。そこで、まず自社内の...

  ◆人財育成のポイント 自社の工程改善とサプライヤー支援、こういった仕事ができる人財を育成していく必要があります。そこで、まず自社内の...


サプライチェーンの入り口業務:購買業務の要点(その1)

  ◆サプライチェーンの入り口業務 私たちは物流業務に携わっていますが最近では単なる「点の物流」だけでは不足です。これまでの輸送、保管、...

  ◆サプライチェーンの入り口業務 私たちは物流業務に携わっていますが最近では単なる「点の物流」だけでは不足です。これまでの輸送、保管、...