経費把握:購買業務の要点(その9)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆「経費」把握の留意点

 

経費はその製品にかかる直接・間接コストのことです。この範囲は広範かつ複雑です。会社によっても異なってきます。今回はこの経費を見ていきましょう。

 

製品にかかる直接・間接コストとしての経費をではどのように積み上げていったらよいのでしょうか。この経費は複雑な積み上げを試みるよりも一般的にやられている方法を踏襲することが賢明です。

 

そのやり方とは「材料費」「加工費」に一定率を乗じるという方法です。たとえば経費率は10%と決め、それを乗じるというやり方です。ただし経費に含まれる要素として「梱包材料費」と「運送費」があります。これについては見積もることはそれほど難しいことではないので、きちんと見積金額を入れてもらうようにしましょう。

 

購買では先々購買原低(購買コストの削減)活動が行われます。その際に材料VAや加工VAだけでは追いつかなくなる可能性があるのです。そうなると当然の行きつく先として「物流原低」に目が行くわけです。その時にどれくらいの改善オポチュニティがあるかどうかはこの「梱包材料費」と「運送費」を見ることによって判断できます。

 

もし将来的に自社で製品をサプライヤーまで引き取りに行くことを考えているのであれば尚更です。この「梱包材料費」と「運送費」が自社引き取りの際の原資になるのですから。単純に運送だけを自社で行うのであれば「運送費」が原資になります。見積もり時にあらかじめ把握しておくことによって自社で引き取り物流を行うメリットも判断できます。

 

現在引き取り物流を行おうとして失敗しているあるいは着手できずにいる会社の多くは「運送費」を認識していないことにあります。ですからサプライヤーからは現実よりも低い運送費を提示されてしまい、実際には儲からない引き取り物流にならざるを得ないのです。

 

購買担当者であればサプライヤーの損益計算書を見ておく必要があります。「材料費」と「加...

サプライチェーンマネジメント

 

◆「経費」把握の留意点

 

経費はその製品にかかる直接・間接コストのことです。この範囲は広範かつ複雑です。会社によっても異なってきます。今回はこの経費を見ていきましょう。

 

製品にかかる直接・間接コストとしての経費をではどのように積み上げていったらよいのでしょうか。この経費は複雑な積み上げを試みるよりも一般的にやられている方法を踏襲することが賢明です。

 

そのやり方とは「材料費」「加工費」に一定率を乗じるという方法です。たとえば経費率は10%と決め、それを乗じるというやり方です。ただし経費に含まれる要素として「梱包材料費」と「運送費」があります。これについては見積もることはそれほど難しいことではないので、きちんと見積金額を入れてもらうようにしましょう。

 

購買では先々購買原低(購買コストの削減)活動が行われます。その際に材料VAや加工VAだけでは追いつかなくなる可能性があるのです。そうなると当然の行きつく先として「物流原低」に目が行くわけです。その時にどれくらいの改善オポチュニティがあるかどうかはこの「梱包材料費」と「運送費」を見ることによって判断できます。

 

もし将来的に自社で製品をサプライヤーまで引き取りに行くことを考えているのであれば尚更です。この「梱包材料費」と「運送費」が自社引き取りの際の原資になるのですから。単純に運送だけを自社で行うのであれば「運送費」が原資になります。見積もり時にあらかじめ把握しておくことによって自社で引き取り物流を行うメリットも判断できます。

 

現在引き取り物流を行おうとして失敗しているあるいは着手できずにいる会社の多くは「運送費」を認識していないことにあります。ですからサプライヤーからは現実よりも低い運送費を提示されてしまい、実際には儲からない引き取り物流にならざるを得ないのです。

 

購買担当者であればサプライヤーの損益計算書を見ておく必要があります。「材料費」と「加工費」は損益計算書の中の「売上原価」に入っています。したがってその会社の経費、利益を見たければ「売上総利益」、つまり粗利益をチェックすればよいことになります。

 

購買担当者は査定を行うに当たってはこういった周辺の数字についてもチェックしておくようにしたいものです。

 

次回に続きます。

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
化学装置のサプライチェーンとキャッシュフロー

 ビジネスは企業間もしくは企業内の金の流れと、その反対方向のモノの流れと、それらの流れを制御するデマンドとサプライを駆動させる情報系でモデル化でき、供給オ...

 ビジネスは企業間もしくは企業内の金の流れと、その反対方向のモノの流れと、それらの流れを制御するデマンドとサプライを駆動させる情報系でモデル化でき、供給オ...


物流BCPについて考える【連載記事紹介】

  物流BCPについて考えるの連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆物流BCPについて考える 東日本大震災以降、一般...

  物流BCPについて考えるの連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆物流BCPについて考える 東日本大震災以降、一般...


海外工場支援者のための「物流指導7つ道具」(その7)

第7回 道具5「物流評価シート」(上) 前回のその6に続いて解説します。 ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.物流評価の目的を理解し...

第7回 道具5「物流評価シート」(上) 前回のその6に続いて解説します。 ◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』 1.物流評価の目的を理解し...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
輸送は買い手市場か 今後の物流に向けて荷主が取り組むべきこと(その1)

◆ トラック待機時間の解消を  消費増税の際に駆け込み需要はあったものの、それを顧客にタイムリーに運べていなかったという事実がありました。物流は経済...

◆ トラック待機時間の解消を  消費増税の際に駆け込み需要はあったものの、それを顧客にタイムリーに運べていなかったという事実がありました。物流は経済...


物流が生む付加価値とは パッケージングエンジニアリング(その2)

  ◆ パッケージング設計  メーカーではパッケージング専門の部署を設けている会社もあります。欧米では一般的のようですが、日本ではそこま...

  ◆ パッケージング設計  メーカーではパッケージング専門の部署を設けている会社もあります。欧米では一般的のようですが、日本ではそこま...


物流委託先とのパートナーシップとは

1. 管理技術の伝授  皆さんの会社では、多くの物流業務を物流委託先に外注(アウトソース)しているのではないでしょうか。物流アウトソーシングを行って...

1. 管理技術の伝授  皆さんの会社では、多くの物流業務を物流委託先に外注(アウトソース)しているのではないでしょうか。物流アウトソーシングを行って...