物流作業者(人)の管理:物流4M管理の重要性(その1)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流作業者(人)の管理

 事業を行っていると4M管理をしっかりとできている会社とできていない会社で差がつくことがわかります。事業の基本として4M管理をきちんと行うことについてレビューしてみましょう。

4Mとは次の4項目の頭文字のことです。

  • Man     人
  • Material  もの
  • Machine   設備
  • Method  方法

 

 物流業務では特に4M管理が重要になってきます。なぜなら4Mのいずれかが変更になると物流品質不良が発生しやすいからです。

 そのために準備しておかなければならないものを「4M変更管理」と呼びます。皆さんも人が入れ替わったり仕事のやり方が変わったりしたときに間違いが発生したという経験があるのではないでしょうか。

 まず「人」についての管理を考えてみましょう。物流作業の多くが作業者という人によって行われているものと思われます。そこで人の作業のやり方次第で物流品質に大きな差が出てくることになります。物流作業者のスキルをどのレベルに設定するのか、そのレベルに向けてどのような教育訓練を施していくのかが人の管理のポイントになります。

 よく多能工化という言葉が使われます。一人の作業者がいくつもの作業ができることを指しますが、これが可能になることで作業編成が容易になり仕事の効率が上がると考えられます。作業編成とは作業を誰にやらせるのか、何時から何時までどの仕事をやらせるのか、一人の作業者が仕事開始から終了までどの作業に就くのかを決めていくことです。

 一人の作業者が一つの仕事しかできないとその仕事が終わってしまうと残りの時間が手待ちになってしまいます。全員がすべての作業をこなすことができれ...

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流作業者(人)の管理

 事業を行っていると4M管理をしっかりとできている会社とできていない会社で差がつくことがわかります。事業の基本として4M管理をきちんと行うことについてレビューしてみましょう。

4Mとは次の4項目の頭文字のことです。

  • Man     人
  • Material  もの
  • Machine   設備
  • Method  方法

 

 物流業務では特に4M管理が重要になってきます。なぜなら4Mのいずれかが変更になると物流品質不良が発生しやすいからです。

 そのために準備しておかなければならないものを「4M変更管理」と呼びます。皆さんも人が入れ替わったり仕事のやり方が変わったりしたときに間違いが発生したという経験があるのではないでしょうか。

 まず「人」についての管理を考えてみましょう。物流作業の多くが作業者という人によって行われているものと思われます。そこで人の作業のやり方次第で物流品質に大きな差が出てくることになります。物流作業者のスキルをどのレベルに設定するのか、そのレベルに向けてどのような教育訓練を施していくのかが人の管理のポイントになります。

 よく多能工化という言葉が使われます。一人の作業者がいくつもの作業ができることを指しますが、これが可能になることで作業編成が容易になり仕事の効率が上がると考えられます。作業編成とは作業を誰にやらせるのか、何時から何時までどの仕事をやらせるのか、一人の作業者が仕事開始から終了までどの作業に就くのかを決めていくことです。

 一人の作業者が一つの仕事しかできないとその仕事が終わってしまうと残りの時間が手待ちになってしまいます。全員がすべての作業をこなすことができれば最少の人員で物流業務の運営が可能となり、効率は最も良くなります。

 第一歩としては次の三つを可能にするようにしていきましょう。

  • 一人の作業者が三つの作業ができる
  • 一つの作業を三人ができる
  • 全部の作業を三人ができる

 これを実現するだけでもかなりその物流現場の効率は向上するはずです。

 

 次回に続きます。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
面積原価(その2)

 前回のその1に続いて解説します。    SCMのあるべき生産性の評価指標を検討するために、SCMの本来の目標は何か、もう一度振り返って考え...

 前回のその1に続いて解説します。    SCMのあるべき生産性の評価指標を検討するために、SCMの本来の目標は何か、もう一度振り返って考え...


最先端のSCMテーマ、S&OP SCM最前線 (その6)

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...


物流品質について考えよう 物流品質の向上 (その1)

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...

1.工場における物流品質とは  工場の生産運営を物流が支えていることを考えれば、物流品質は常に高いレベルにあることが求められるのは当然と言えるでしょ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
作業観察もれ 物流品質管理(その1)

  ◆ 標準作業を守らない物流現場  荷物が無くならない、指定日にきちんと届く、宅配という極めて高度な物流を民間企業が実施している、こう...

  ◆ 標準作業を守らない物流現場  荷物が無くならない、指定日にきちんと届く、宅配という極めて高度な物流を民間企業が実施している、こう...


メーカー物流の改善ポイント (その1)

1. 在庫管理に注目  メーカーは物流の塊のようなものです。協力会社から部品や資材を調達するときに調達物流が発生します。そして工場の中では部品供給や...

1. 在庫管理に注目  メーカーは物流の塊のようなものです。協力会社から部品や資材を調達するときに調達物流が発生します。そして工場の中では部品供給や...


想定外を排除しよう:物流の適正価格とは(その2)

  ◆想定外を排除しよう 物流事業者が「適正価格」という言葉の中に「契約外の想定外の事象」が含まれていると考えるべきでしょう。その典型的...

  ◆想定外を排除しよう 物流事業者が「適正価格」という言葉の中に「契約外の想定外の事象」が含まれていると考えるべきでしょう。その典型的...