物流現場マネジメント・システム 物流の自動化・システム化の留意点(その4)

更新日

投稿日

 
  SCM
 
 皆様が物流運営を行う際に、情報システムを導入されているかもしれません。膨大なアイテム数をこなすためには人手による作業だけだと工数的にも仕事の品質的にも大変だからです。
 
 物流を運営するにあたってよく使われるシステムにはWMSTMSが挙げられます。WMSとはウエアハウス・マネジメント・システム、TMSとはトランスポーテーション・マネジメント・システムのことです。
 
 WMSが倉庫管理ツールに対し、TMSは輸送管理のツールです。これらは名称こそマネジメント・システムとなっていますが、実質的にはオペレーション・システムです。
 
 物流オペレーションを効率よく、間違いなく進めていくために効果的なシステムだからです。この導入によって物流現場は大幅に効率化が進んだのではないでしょうか。
 
 一方で本来の名称の通り、マネジメントをサポートするツールであると望ましいと思いますが、この点は今一歩かもしれません。
 
 なぜなら現場サイドでマネジメントを十分に行えていないため、それを情報システムでサポートしようというニーズが起こらないからです。
 
 たとえば本日午前の作業の生産性はどうだったのか、10時に出発したトラックの効率はどうだったのか、といったマネジメント系のデータを瞬時に見たいというニーズが無いのです。
 
 このマネジメントの弱さは明らかに物流の弱点です。残念ながら生産現場と比較すると大きなギャップがあるのが事実です。
 
 この背景には今まで物流に対する関心が薄かったことがあります。しかし物流コストが上昇したり、物流に携わる人が減ったりしつつある現状において状況は変わってきます。
 
 会社の利益以上にかかる物流コストを何とかしたい、物流人員不足を生産性向上でカバーしたいと考えるのであれば、物流現場マネジメントは必須となります。
 
 そしてそれをサポートするツールはどうしても必要になるのです。
 
 今後皆さんが物流サポートシステムを導入するのであれば、ぜひマネジメントにつながる情報管理のできるツールを検討して下さ...
 
  SCM
 
 皆様が物流運営を行う際に、情報システムを導入されているかもしれません。膨大なアイテム数をこなすためには人手による作業だけだと工数的にも仕事の品質的にも大変だからです。
 
 物流を運営するにあたってよく使われるシステムにはWMSTMSが挙げられます。WMSとはウエアハウス・マネジメント・システム、TMSとはトランスポーテーション・マネジメント・システムのことです。
 
 WMSが倉庫管理ツールに対し、TMSは輸送管理のツールです。これらは名称こそマネジメント・システムとなっていますが、実質的にはオペレーション・システムです。
 
 物流オペレーションを効率よく、間違いなく進めていくために効果的なシステムだからです。この導入によって物流現場は大幅に効率化が進んだのではないでしょうか。
 
 一方で本来の名称の通り、マネジメントをサポートするツールであると望ましいと思いますが、この点は今一歩かもしれません。
 
 なぜなら現場サイドでマネジメントを十分に行えていないため、それを情報システムでサポートしようというニーズが起こらないからです。
 
 たとえば本日午前の作業の生産性はどうだったのか、10時に出発したトラックの効率はどうだったのか、といったマネジメント系のデータを瞬時に見たいというニーズが無いのです。
 
 このマネジメントの弱さは明らかに物流の弱点です。残念ながら生産現場と比較すると大きなギャップがあるのが事実です。
 
 この背景には今まで物流に対する関心が薄かったことがあります。しかし物流コストが上昇したり、物流に携わる人が減ったりしつつある現状において状況は変わってきます。
 
 会社の利益以上にかかる物流コストを何とかしたい、物流人員不足を生産性向上でカバーしたいと考えるのであれば、物流現場マネジメントは必須となります。
 
 そしてそれをサポートするツールはどうしても必要になるのです。
 
 今後皆さんが物流サポートシステムを導入するのであれば、ぜひマネジメントにつながる情報管理のできるツールを検討して下さい。
 
 もちろんその前提として、物流現場マネジメントとして何をやらなければならないのかが明確になっており、一度はマニュアルで実行してみる必要があります。
 
 そしてその延長線上に情報システムのサポートがあるということを認識していただきたいものです。
 
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない 【連載記事紹介】

  ◆ ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れないとは ネット時代は個別化要求時代で、多様化した商品を並べても選択するよりは、自分だけの...

  ◆ ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れないとは ネット時代は個別化要求時代で、多様化した商品を並べても選択するよりは、自分だけの...


最先端のSCMテーマ、S&OP SCM最前線 (その6)

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...


サプライチェーンのモデル化

 欠品を生じさせず、しかも在庫を少なくできるように、業務の足腰を鍛えて速度を制御する能力を磨く「熟練」もサプライチェーンの重要な法則です。この時...

 欠品を生じさせず、しかも在庫を少なくできるように、業務の足腰を鍛えて速度を制御する能力を磨く「熟練」もサプライチェーンの重要な法則です。この時...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流スタッフの効果的育成法(その1)

  ◆ 物流スタッフのコミュニケーション能力 我が国では昔から物流の地位は低く、メーカーの中では物流は重視されてきませんでした。そのため...

  ◆ 物流スタッフのコミュニケーション能力 我が国では昔から物流の地位は低く、メーカーの中では物流は重視されてきませんでした。そのため...


作業訓練道場 物流職場での後輩育成(その3)

  ◆ 道場で基本学び、現場で仕事を覚える  ノウハウを伝えることができてきたら、いよいよ作業を標準化していくプロセスに移ります。  ...

  ◆ 道場で基本学び、現場で仕事を覚える  ノウハウを伝えることができてきたら、いよいよ作業を標準化していくプロセスに移ります。  ...


お客様の意見とは:物流パフォーマンス評価(その1)

  ◆物流サービスへの満足度 物流業務の出来栄えについては常に気にしておく必要があります。理由はいくつかあります。その内の一つがお客様と...

  ◆物流サービスへの満足度 物流業務の出来栄えについては常に気にしておく必要があります。理由はいくつかあります。その内の一つがお客様と...