ヒューマンエラー 防止策 。カンタンにできる、その秘訣は!

投稿日

5S

 

【この連載の前回:成果の出る 5S活動 !!へのリンク】

日々の作業で起きる作業ミス。「人は間違える生き物」なので、100%防止しようとしても、それはムリです。しかし、ちょっとしたことで作業ミスを減らすコトもできます。今日は、そんな心理学のおはなしをします。カンタンにできる、 ヒューマンエラー 防止策 。それは、整頓です!作業ミスが減り、効率もアップします!

 

1.まずは、自らの仕事の流れを考えてみましょう。

私たちは、作業を行う際、小さな中断をその流れの中に作っています。

 

例えば

  • 工具や道具を探す時間で、作業が中断される。
  • 情報や書類を探す時間で、作業が中断される。

 

ほんの短い時間だと思いますが、よく観察(分析)することで、中断が発生していることに気付くはずです。そして、この作業の中断が作業ミスの原因になるケースがあるのです。

 

2.私たちの記憶は時間と共に、どんどん忘れ去られています

ドイツの心理学者 エビングハウスの実験によると、私たちの記憶は時間と共に忘却することが解っています。というより「そんなの当たり前だよ。」と誰もが解っていることなのですが、エビングハウスの実験では「記憶してから20分の間に半分近くのことを忘れる。」ことが解っています。

 

さらには、記憶直後の忘却が特に激しいことも実験から得られています。言い換えると、作業をどこまでやったのか覚えておいて、後に作業終了ポイントに戻ろうとしても「どこまでやったのか??」覚えていないことが、現象が当たり前のように起きているのです。

 

とはいえ、仕事のプロセスに慣れている人だったら、手元にある作業の結果を見れば「あ~ここまで終えていたんだ!!」とカンタンに思い出し、また作業に戻ることができるのですが、時々、作業の復帰ポイントを間違えて、とんでもないポイントから作業を再開してしまうケースがあります。

 

この間違いは、本来やらなければならない作業を抜いてしまうことも発生し、作業ミスに繋がる現象です。

 

3.作業中断のデメリット

作業中断のデメリットは3つです。

 

(1)作業の中断は、記憶忘れを起こす。

作業を中断し、再開するとき「えっと、さっきどこまでやったっけ?」と作業を終えたポイントを頭の中で辿ることがありませんか?私たちの記憶は3秒もすると忘却が始まります。

 

(2)作業の中断は、重複作業が増える。

作業の復帰ポイントに戻らず、同じ作業を繰り返してしまうと、重複作業が発生しムダが生じます。

 

(3)作業の中断は、作業間隙を作る。

作業復帰ポイントが、とんでもないところへ戻ると、作業プロセスが抜けた状態で作業を再開することもあり、これを「手抜き」を呼ぶこともあります。

 

まずは、仕事を観察して、作業中断がどのような時に起きるかを確認してみる。この気付きが、作業ミスが減り効率もアップ!のきっかけに!

 

4.環境の整備をすることが、大切な ヒューマンエラー 防止策 !

作業中断を少しでも無くすような、職場環境の整備が大切です。

 

具体的には

  • モノを探す時間を極力短くするような配置。
  • 情報を探す時間を極力短...

5S

 

【この連載の前回:成果の出る 5S活動 !!へのリンク】

日々の作業で起きる作業ミス。「人は間違える生き物」なので、100%防止しようとしても、それはムリです。しかし、ちょっとしたことで作業ミスを減らすコトもできます。今日は、そんな心理学のおはなしをします。カンタンにできる、 ヒューマンエラー 防止策 。それは、整頓です!作業ミスが減り、効率もアップします!

 

1.まずは、自らの仕事の流れを考えてみましょう。

私たちは、作業を行う際、小さな中断をその流れの中に作っています。

 

例えば

  • 工具や道具を探す時間で、作業が中断される。
  • 情報や書類を探す時間で、作業が中断される。

 

ほんの短い時間だと思いますが、よく観察(分析)することで、中断が発生していることに気付くはずです。そして、この作業の中断が作業ミスの原因になるケースがあるのです。

 

2.私たちの記憶は時間と共に、どんどん忘れ去られています

ドイツの心理学者 エビングハウスの実験によると、私たちの記憶は時間と共に忘却することが解っています。というより「そんなの当たり前だよ。」と誰もが解っていることなのですが、エビングハウスの実験では「記憶してから20分の間に半分近くのことを忘れる。」ことが解っています。

 

さらには、記憶直後の忘却が特に激しいことも実験から得られています。言い換えると、作業をどこまでやったのか覚えておいて、後に作業終了ポイントに戻ろうとしても「どこまでやったのか??」覚えていないことが、現象が当たり前のように起きているのです。

 

とはいえ、仕事のプロセスに慣れている人だったら、手元にある作業の結果を見れば「あ~ここまで終えていたんだ!!」とカンタンに思い出し、また作業に戻ることができるのですが、時々、作業の復帰ポイントを間違えて、とんでもないポイントから作業を再開してしまうケースがあります。

 

この間違いは、本来やらなければならない作業を抜いてしまうことも発生し、作業ミスに繋がる現象です。

 

3.作業中断のデメリット

作業中断のデメリットは3つです。

 

(1)作業の中断は、記憶忘れを起こす。

作業を中断し、再開するとき「えっと、さっきどこまでやったっけ?」と作業を終えたポイントを頭の中で辿ることがありませんか?私たちの記憶は3秒もすると忘却が始まります。

 

(2)作業の中断は、重複作業が増える。

作業の復帰ポイントに戻らず、同じ作業を繰り返してしまうと、重複作業が発生しムダが生じます。

 

(3)作業の中断は、作業間隙を作る。

作業復帰ポイントが、とんでもないところへ戻ると、作業プロセスが抜けた状態で作業を再開することもあり、これを「手抜き」を呼ぶこともあります。

 

まずは、仕事を観察して、作業中断がどのような時に起きるかを確認してみる。この気付きが、作業ミスが減り効率もアップ!のきっかけに!

 

4.環境の整備をすることが、大切な ヒューマンエラー 防止策 !

作業中断を少しでも無くすような、職場環境の整備が大切です。

 

具体的には

  • モノを探す時間を極力短くするような配置。
  • 情報を探す時間を極力短くするような工夫。

 

私たちの仕事は、「モノ」と「コト」から成り立っています。

 

例えば、チェックリストにチェックマークを書き入れる仕事の場合だと、チェックリスト用紙やペンは「モノ」。書き入れる動作が「コト」(書くこと)に該当します。このモノゴトを探すことや想い出す時間を極力短くするよう、職場と仕事の整頓がとても大切です。

 

職場や仕事の整頓で『1秒でも早くモノゴトにアクセスする方法』を探してみませんか?

 

次回に続きます。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

坂田 和則

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!


「ヒューマンエラー」の他のキーワード解説記事

もっと見る
ヒューマンエラーとは ヒューマンエラーの考察(その1)

    【連載の目次】 1.  ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは ←今回の記事 2.&...

    【連載の目次】 1.  ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは ←今回の記事 2.&...


余分なもの省き、情報は少なく目立たせる:ヒューマンエラー防止策(その5)

【目次】 1. 検数は単純なので、逆に間違いやすいのです 工場や会社でも検数をしている時に、途中話かかけてこられたら、もう今までの...

【目次】 1. 検数は単純なので、逆に間違いやすいのです 工場や会社でも検数をしている時に、途中話かかけてこられたら、もう今までの...


ヒューマンエラー防止対策 ヒューマンエラーの考察(その5)

  【連載の目次】 1.  ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは 2.  ヒューマンエラーの考察(その...

  【連載の目次】 1.  ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは 2.  ヒューマンエラーの考察(その...


「ヒューマンエラー」の活用事例

もっと見る
物流安全管理再考

    【目次】   1. ヒヤリハットメモで危険箇所を共有せよ   安全に関...

    【目次】   1. ヒヤリハットメモで危険箇所を共有せよ   安全に関...


プレス事故、労働災害の根本要因 中国企業の壁(その39)

        前回の中国企業の壁(その38)は、中国企業の工場で起きた作業中の事故の状況について書きました。    この工場は、作業者には出来...

        前回の中国企業の壁(その38)は、中国企業の工場で起きた作業中の事故の状況について書きました。    この工場は、作業者には出来...


ハインリッヒの法則の活用

 ハインリッヒの法則は、アメリカの損害保険会社の社員、ハインリッヒが唱えた、事故、災害の発生率のことです。この人の名前、或いは、1対29対300の法則とも...

 ハインリッヒの法則は、アメリカの損害保険会社の社員、ハインリッヒが唱えた、事故、災害の発生率のことです。この人の名前、或いは、1対29対300の法則とも...