実は教えたくない!顧客の声を掴むヒアリングの方法とは

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マーケティング

 今回は顧客データ収集方法とヒアリング方法について解説します。

 製品開発上でヒアリングする目的は製品の要求品質を掴むためですが、問題は営業任せで製品開発に繋がらないヒアリングを行っていることがあることです。今回ヒアリング実施担当者は社内の開発担当者が行っていると想定して解説します。

 開発担当者を中心に設計、試作、品質保証部門も含めた横断的組織でプロジェクトチームを作り、顧客に接近することで多角的に組織で情報共有できます。これは私が推奨している商品企画七つ道具を基本に行う場合がそうです。商品企画七つ道具では「消費財」を想定していますが、今回は「生産財」についてのヒアリングとして紹介致します。

 生産財なので、対象者は取引先の顧客としています。

◆ 取引先へのヒアリング

 ヒアリングの注意点を箇条書きで挙げます。

1)製品に関わる方に聞きましょう。

 生産財の場合、導入された製品を扱う使用者や保全者などにヒアリングします。実体験を重視して関連製品が導入された現場で行うと良いでしょう。

(2)購入決定権者に聞きましょう。

 生産財の場合は使用者と購入者が違いますので、製品購入担当者の要求が何かを知ることが情報として必要です。

(3)困りごとを聞きましょう。

 顧客に要望をヒアリングすると、返ってくる答えの多くはさまざまな不満です。使いにくい、壊れやすいは品質の欠陥です。顧客の信頼を勝ち取るには緊急改善項目の不満解消が第一です。

 不満が出なければ改善点などの要望や理想論を聞いてみましょう。

(4)対象人数は数人で構いません。

 一対一で数人にヒアリングを実施します。時間は30分くらいが妥当でしょう。対象部署の責任者には必ず事前に目的を伝えることが大切です。

(5)本音で話しやすい状況を作りましょう。

 生産財の場合はどうしても関係性ができてしまいます。ヒアリングは率直な意見をもらう事が重要ですから取引先、納入先の垣根を払い本音で話してもらいましょう。

(6)新製品案があればその感触を掴みましょう。

 次期製品案を事前に取引先に聞くことで使用意向の反応を見ましょう。また製品の感想、不満、要望まで聞けると製品開発のロードマップに役立ちます。

(7)ヒアリング項目のまとめ方

 次のような項目に分けレ...

マーケティング

 今回は顧客データ収集方法とヒアリング方法について解説します。

 製品開発上でヒアリングする目的は製品の要求品質を掴むためですが、問題は営業任せで製品開発に繋がらないヒアリングを行っていることがあることです。今回ヒアリング実施担当者は社内の開発担当者が行っていると想定して解説します。

 開発担当者を中心に設計、試作、品質保証部門も含めた横断的組織でプロジェクトチームを作り、顧客に接近することで多角的に組織で情報共有できます。これは私が推奨している商品企画七つ道具を基本に行う場合がそうです。商品企画七つ道具では「消費財」を想定していますが、今回は「生産財」についてのヒアリングとして紹介致します。

 生産財なので、対象者は取引先の顧客としています。

◆ 取引先へのヒアリング

 ヒアリングの注意点を箇条書きで挙げます。

1)製品に関わる方に聞きましょう。

 生産財の場合、導入された製品を扱う使用者や保全者などにヒアリングします。実体験を重視して関連製品が導入された現場で行うと良いでしょう。

(2)購入決定権者に聞きましょう。

 生産財の場合は使用者と購入者が違いますので、製品購入担当者の要求が何かを知ることが情報として必要です。

(3)困りごとを聞きましょう。

 顧客に要望をヒアリングすると、返ってくる答えの多くはさまざまな不満です。使いにくい、壊れやすいは品質の欠陥です。顧客の信頼を勝ち取るには緊急改善項目の不満解消が第一です。

 不満が出なければ改善点などの要望や理想論を聞いてみましょう。

(4)対象人数は数人で構いません。

 一対一で数人にヒアリングを実施します。時間は30分くらいが妥当でしょう。対象部署の責任者には必ず事前に目的を伝えることが大切です。

(5)本音で話しやすい状況を作りましょう。

 生産財の場合はどうしても関係性ができてしまいます。ヒアリングは率直な意見をもらう事が重要ですから取引先、納入先の垣根を払い本音で話してもらいましょう。

(6)新製品案があればその感触を掴みましょう。

 次期製品案を事前に取引先に聞くことで使用意向の反応を見ましょう。また製品の感想、不満、要望まで聞けると製品開発のロードマップに役立ちます。

(7)ヒアリング項目のまとめ方

 次のような項目に分けレポートをまとめると、新製品開発の案を出すことに役に立ちます。

  •  発言→気づき→不満→改善案(要求品質)
  •  発言→気づき→要望→要望案(期待品質)

  ・・・・・・・

 いかがでしたか、今回は商品企画七つ道具で想定している「消費財」を離れ「生産財」について、顧客の声を掴むヒアリングの方法でした。

 次回は、生産財の製品企画におけるヒアリング結果の整理方法について解説します。

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この記事の著者

石川 朋雄

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。


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