課題達成型QCストーリーとは

 
  
品質マネジメント
 
 今回は、「課題達成型QCストーリー」の解説を問題解決型と課題達成型のステップを比較して行います。
 

1. 課題達成型QCストーリーをどのように進めれば良いか

 前工程の稼働率を上げる為に、自工程でネックとなっている機械の回転数アップを図っていますが、そこにQC手法を活用して改善します。改善内容から課題達成型ストーリーとなります。これまで問題解決型しか進めた事がなく、課題達成型QCストーリーをどのように進めれば良いか悩んでいます。前工程の稼働率と自工程の回転数アップの関係は因果関係があり、この相関を知り(分析)、双方の因子をマネジメントして行くことになると想定している場合で考えましょう。
 

2. 問題解決型と課題達成型のステップ比較

(1)「問題解決型QCストーリー」のステップ

 次のステップ-1~8を繰り返し、問題解決を継続的に行う。
 
  • ステップ-1:テーマの選定
  • ステップ-2:現状の把握
  • ステップ-3:目標の設定
  • ステップ-4:活動計画の立案、作成
  • ステップ-5:要因の解析 
  • ステップ-6:対策の立案と実施
  • ステップ-7:対策の効果確認 
  • ステップ-8:標準化 
  • ステップ-9:ステップ-1にもどる
 

(2) 「課題達成型QCストーリー」のステップ

  • ステップ-1:テーマの選定。問題解決に取り組むテーマを決める。
  • ステップ-2:テーマ実現に向けた課題の明確化と目標の設定。どのレベルまで改善をするのか、目標を決める。
  • ステップ-3:活動計画の立案、作成。だれが、いつまでに、何をするのか、具体的に決める。
  • ステップ-4:方策の立案、評価。課題とは”問題解決の取り組み”ですので、課題自体の考察には「問題を未然防止できる方法」を演繹的に事前考察します。デザインアプローチあるいはシステムアプローチ展開です。ここが問題解決型QCストーリーの分析アプロ―チと違う点です。
  • ステップ-5:最適策の追求
  • ステップ-6:最適策の実施。対処する案を検討・具体化し、実施する。
  • ステップ-7:効果の確認。対策の効果を確認する。 
  • ステップ-8:標準化。効果のあった対策を標準化し、定着化する。 
 
 以上の流れになります。手順の違いは、「ステップー2」です。問題解決では「実態分析」、課題達成では「課題設定」です。思考の違いは、問題解決では「分析思考」、課題達成は「論理思考」となります。
 
 課題達成型の場合は、問題を解決する取り組み=課題を設定することが求められますが、未知のテーマに対する課題を設定する難しさがあります。
 
 最近では、“『オープン・イノベーション』(他業界・他社・他者からの助言)という取り組みで、知見や情報やアイデアを収集し、課題として設定する。” などの動きもあります。当方も、オープン・イノベーターのひとりです。
 
 

この記事の著者

西水 晃

 “KKDD経営”からの脱却を目指し、「科学的経営」を実践指導するOJTコンサルタント

モノづくりを得意としてきた日本の工場経営は大きく転換しています。大量生産から1品生産へ、作り手主導からお客様主導へ。そのような大きな市場環境変化の中で、工場管理の方式・方法も追従させなければなりません。そのキーワードが「科学的経営」「科学…

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