今回は、次のような自動車部品の量産工場を想定して、全数検査の解除の要求をするのにどういった内容の報告をすれば客先は納得するのかを考えます。
1. 自動車部品の量産工場(想定)
月産、約200,000本のステアリング部品の生産をして、メーカーに出荷しています。半年ほど前に、客先のメーカーの方から生産した製品のネジがきつくて相手部品が組み付かないとクレームがありました。そして、流出を防ぐため客先から全数検査の指示がありました。対象製品を急いで隔離、選別をして対応しました。後日工程内での発生原因の追求をして発生原因の解決が出来ました。発生原因、流出原因、水平展開をして客先に報告したのですが客先からは全数検査の解除ができずに未だに完成した製品を全数検査しています。
2. 全数検査の解除とその条件
付加価値のない全数検査は製造業にとっては大変辛い状況です。
全検で不良発生なしであれば、対策が機能していると判断できます。従って、この品質を継続的に安定維持することが重要課題です。この課...