製造業の品質対策:真の原因とは

更新日

投稿日

 品質対策を行う場合、原因はどこまで追求するのか?という疑問が沸いてきます。それは、間違ったなぜなぜ分析を念頭に原因追及を行った結果、いつまでも原因にたどり着かないというのが実態です。では、真の原因にたどり着くためには、どのような手順で解析を進めればいいでしょうか?まず、物理現象の原因と、品質管理上の原因を分けることです。
 

1. 物理現象の原因とは何でしょうか?

 
 例えば、部品の表面にキズが付いたのは、運搬中に部品同士が振動でぶつかったとします。そうすると、ぶつかるという物理現象が起こって傷になった。これが、物理現象の原因です。物理現象の原因はぶつかったから傷がついたという因果関係が成り立ちます。
 
 その原因を取り除くには、運搬中振動でぶつからないように部品と部品の間に緩衝材を入れれば傷はつきません。これは「処置」で、品質管理上の対策は何も実施していません。
 
 品質管理
 

2. 品質管理上の原因は何でしょうか?

 
 作業者が、運搬作業を行う時、どんなルールに従って作業したでしょうか?
 
・部品を入れるトレーで運ぶところを、その時トレーがなかったのでトレーを使わずに運搬した
・作業者はトレーで運ぶことを知らなかった
・トレーを使うルールはあるが、多くの部品が運搬できないのでルールを無視した
・運搬上のルールは全くないので作業者の判断で運搬している
 
 ヒューマンエラーの場合、必ずルールを基準に作業がどうなっているのかを探るのが品質管理上の原因究明のやり方です。つまり、ルールがあるのか?無いのか?ルールを守っているのか?守っていないのか?ルールを知っているのか?知らないのか?ルール通り作業ができるのか?できないのか?
 
 上記のように、ルールと実態のギャップをあきらになればそれが品質管理上の原因です。物理的な原因は一つですが、品質管理上の原因は複数の場合もあります。
 

3. 4Mの要因に分類してその中から原因を探す方法

 
 これは、ヒューマンエラーと特定できない場合にこの分類方法で原因を探します。人・・作業者はルール通り作業したか?機械、冶具・・運搬車、トレーはルール通りのモノを使たのか?運搬の方法・手順はルール通りか?加工前の材料に問題なかったか?
 
 この場合も、ルールが基準になります。
 
 ルールが全くなければ、品質管理はできません。(無法地帯)
 ルールを守らなければ、守るように指導しなければなりません。...
 品質対策を行う場合、原因はどこまで追求するのか?という疑問が沸いてきます。それは、間違ったなぜなぜ分析を念頭に原因追及を行った結果、いつまでも原因にたどり着かないというのが実態です。では、真の原因にたどり着くためには、どのような手順で解析を進めればいいでしょうか?まず、物理現象の原因と、品質管理上の原因を分けることです。
 

1. 物理現象の原因とは何でしょうか?

 
 例えば、部品の表面にキズが付いたのは、運搬中に部品同士が振動でぶつかったとします。そうすると、ぶつかるという物理現象が起こって傷になった。これが、物理現象の原因です。物理現象の原因はぶつかったから傷がついたという因果関係が成り立ちます。
 
 その原因を取り除くには、運搬中振動でぶつからないように部品と部品の間に緩衝材を入れれば傷はつきません。これは「処置」で、品質管理上の対策は何も実施していません。
 
 品質管理
 

2. 品質管理上の原因は何でしょうか?

 
 作業者が、運搬作業を行う時、どんなルールに従って作業したでしょうか?
 
・部品を入れるトレーで運ぶところを、その時トレーがなかったのでトレーを使わずに運搬した
・作業者はトレーで運ぶことを知らなかった
・トレーを使うルールはあるが、多くの部品が運搬できないのでルールを無視した
・運搬上のルールは全くないので作業者の判断で運搬している
 
 ヒューマンエラーの場合、必ずルールを基準に作業がどうなっているのかを探るのが品質管理上の原因究明のやり方です。つまり、ルールがあるのか?無いのか?ルールを守っているのか?守っていないのか?ルールを知っているのか?知らないのか?ルール通り作業ができるのか?できないのか?
 
 上記のように、ルールと実態のギャップをあきらになればそれが品質管理上の原因です。物理的な原因は一つですが、品質管理上の原因は複数の場合もあります。
 

3. 4Mの要因に分類してその中から原因を探す方法

 
 これは、ヒューマンエラーと特定できない場合にこの分類方法で原因を探します。人・・作業者はルール通り作業したか?機械、冶具・・運搬車、トレーはルール通りのモノを使たのか?運搬の方法・手順はルール通りか?加工前の材料に問題なかったか?
 
 この場合も、ルールが基準になります。
 
 ルールが全くなければ、品質管理はできません。(無法地帯)
 ルールを守らなければ、守るように指導しなければなりません。
 ルールと作業の実態がかけ離れているなら、合わせるようにどちらかを改善します。
 

4. ルールが工場の基本

 
 ただ、基本が間違っている場合もあれば、あいまいになっている場合もあります。ルールを直すこと、ルール通りの作業、工程に直すことが再発防止につながります。ルールに基づかない対策は、すべてモグラたたきとなって、再発を繰り返すことになります。
  

   続きを読むには・・・


この記事の著者

濱田 金男

製造業に従事して50年、新製品開発設計から製造技術、品質管理、海外生産まで、あらゆる業務に従事した経験を基に、現場目線で業務改革・経営改革・意識改革支援に取り組んでいます。

製造業に従事して50年、新製品開発設計から製造技術、品質管理、海外生産まで、あらゆる業務に従事した経験を基に、現場目線で業務改革・経営改革・意識改革支援に...


「品質マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
【快年童子の豆鉄砲】(その118)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(5)

       前回の【快年童子の豆鉄砲】(その117)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(4)からの続きで...

       前回の【快年童子の豆鉄砲】(その117)QCサークル活動スパイラルアップ戦略(4)からの続きで...


品質問題をゼロにする方法(その1)

  1. 品質問題の未然防止  品質問題は次のような一連の流れで起こります。     ストレスがかかり ➡ 故障メカニズム...

  1. 品質問題の未然防止  品質問題は次のような一連の流れで起こります。     ストレスがかかり ➡ 故障メカニズム...


工場の3つの改善活動とは

 工場で実施される改善活動は大きく分けて3種類があります。多くの工場では、多品種少量、受注生産で繁忙感が常態化しています。しかし、間接工数の増大、取引先の...

 工場で実施される改善活動は大きく分けて3種類があります。多くの工場では、多品種少量、受注生産で繁忙感が常態化しています。しかし、間接工数の増大、取引先の...


「品質マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
不良の原因究明に進歩あり 中国企業の壁(その48)

        日本向けに鉄加工製品を販売している中国企業A社の工場では、日本品質を目指して開発・生産に取り組んでいます。顧客クレームが発生すれば、...

        日本向けに鉄加工製品を販売している中国企業A社の工場では、日本品質を目指して開発・生産に取り組んでいます。顧客クレームが発生すれば、...


品質コストマネジメント導入について

       1. 想定事例  従業員1000人の印刷会社です。会社は、QMSのマネジメントシステムの認証を取得していますが、QMS活動は営業...

       1. 想定事例  従業員1000人の印刷会社です。会社は、QMSのマネジメントシステムの認証を取得していますが、QMS活動は営業...


事例:メッキ厚不良

   ある中国企業の鉄加工製品が顧客の受入検査で不合格となりました。不良項目はメッキ厚で不良率は50%を超えていました。  メッキの種類...

   ある中国企業の鉄加工製品が顧客の受入検査で不合格となりました。不良項目はメッキ厚で不良率は50%を超えていました。  メッキの種類...