前回のその2に続いてアイデア発想法を解説します。商品企画七つ道具では、ポジショニング分析で得られた方向で、アイデアを出すことが重要です。今回は、焦点発想法の実例について解説します。
焦点発想法は、短時間で大量のアイデアを発想したい時に有効です。自分な好きな対象に焦点を当て、そこから出てくる「中間アイデア」をキーワードにして、そのイメージをアイデアに連想します。
◯ + △ → 新しいアイデア
これをIoTのアイデアに活用するために、生産財メーカーで実施した焦点発想法の事例を紹介致します。
技術で考えるとなかなかIoTと言われてもよくわからない。何かいい方法はないでしょうか?と相談があって実施したものです。
IoTはものがインターネットに繋がることを意味します。焦点発想法は好きなものに焦点を当てますが、ここはものがインターネットに繋がることを想定して、焦点に当てるものは「スマートフォン」にしました。
最初はものがインターネットなので、「インターネット」に焦点を当てて、アイデア発想法しましたが、焦点があまり出てきませんでした。そこで、もう少し視点を変えて、インターネットに繋がるものを想定して「スマートフォン」を焦点に当てました。
スマートフォンは今では多機能で便利な道具です、持ち運びもできるし、特徴は多義に渡ります。
インターネットの件もあったので、まずは練習で、アイデアを出すものを傘、焦点に当てるものをスマートフォンにして、焦点発想法を実践しました。
◆出てきたアイデアの例
特徴要素は、機能やアプリを列挙しました。ここは名詞表現が使いやすい。中間アイデアは、特徴・要素から連想できるできることを列挙しました。ここは動詞、形容詞の表現がアイデアが出やすいです。中間アイデアのできることを傘にして欲しいことに繋げます。
【アイデア】
① 傘を電車の中に忘れるので、GPSが教えてくれるといい。
④ ビニール傘は特徴がないので間違えやすい。
⑩ 水滴が払えないし、水滴が手について濡れるので、水滴を払ってくれるのはいい。
この練習の後...