エポキシ樹脂硬化における各種硬化剤の役割と選定

エポキシ樹脂硬化剤の基礎から硬化反応解析まで
わかりやすく解説! 若手技術者向け!

セミナー講師

第1部
溶解技術株式会社 代表取締役
名古屋大学 客員教授 博士(工学) 柴田 勝司 氏
経歴
1980年 京都大学工学部合成化学科卒業
1980年 日立化成工業株式会社入社
1981年代~2014年 日立化成工業株式会社の研究所に在籍
1980年代 プリント配線板用エポキシ樹脂
1990年代 エポキシ樹脂接着フィルム
2000年以降 熱硬化性樹脂複合材料リサイクル技術
2014年 博士(工学)取得 熊本大学
2015年 日立化成株式会社を定年退職
2016年 溶解技術株式会社を設立
2019年 名古屋大学客員教授を兼任
所属学会: 高分子学会,日本化学会


第2部

新日本理化株式会社 機能化学品事業部 研究チーム  永島田 貴之 氏

第3部
DIC株式会社 ポリマ第一技術本部 ポリマ技術5グループ 研究主任  林 弘司氏

第4部
NBリサーチ 代表  野村 和宏 氏

第5部
名古屋工業大学 大学院工学研究科 教授 工学博士 大谷 肇氏
経歴
2019年度 日本化学会東海支部長
2019年度 日本分析化学会賞受賞

セミナー受講料

55,000円(税込、昼食・資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合49,500円、
  2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
  備考欄に「会員登録希望」と希望の案内方法【メールまたは郵送】を記入ください。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
   今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
※ 2019年10月1日以降に開催されるセミナーの受講料は、お申込みいただく時期に関わらず
  消費税が10%になります。
※ 会員登録とは
  ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。
  すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切掛かりません。

受講対象・レベル

エポキシ樹脂を取り扱っている技術者・研究者

習得できる知識

エポキシ樹脂硬化剤に関する一般的な知識。
酸無水物の正しい使用法が分かると共に製品開発の一助となる。
フェノール系硬化剤に関する基礎知識、選定のポイント及び最近の技術開発動向
変性エポキシの設計において一通りの代表的なアミンは使いこなせるようになります。
質量分析法を中心としたエポキシ樹脂の硬化反応解析の進め方が取得できる

セミナープログラム

第1部 エポキシ樹脂硬化における各硬化剤の役割と選定 10:00~11:10

趣旨
 エポキシ樹脂硬化物の物性は用いる硬化剤によって大きく左右されるため、それぞれの用途に相応しい樹脂設計は、非常に困難になっている。本セミナーでは、エポキシ樹脂並びにその硬化剤の基礎的な知識を提供する。

プログラム
1. エポキシ樹脂の用途と特徴
 1.1 エポキシ樹脂の定義
 1.2 エポキシ樹脂の歴史
 1.3 世界の需要
 1.4 他の樹脂系との比較
 1.5 エポキシ樹脂の特徴
 1.6 エポキシ樹脂配合の特殊性

2. エポキシ樹脂の分類
 2.1 エポキシ樹脂の分類
 2.2 汎用エポキシ樹脂
 2.3 特殊エポキシ樹脂

3. 各種硬化剤の役割
 3.1 硬化剤の分類
 3.2 各種硬化剤の比較


第2部 酸無水物系エポキシ硬化剤の特徴と高機能化  11:20~12:30
趣旨
 エポキシ樹脂硬化剤として使用される酸無水物の種類と特徴、配合比率や硬化条件の最適化について概説し、耐熱性・耐湿性・不揮発性などの物性改良に取り組んだ実例を紹介する。

プログラム
1.酸無水物エポキシ硬化剤の概要
 1.1.酸無水物の種類と特徴
 1.2.酸無水物の使用方法
 1.3.酸無水物を使いこなすポイント

2.エポキシ硬化物性の改良例
 2.1.高耐熱・耐湿性液状酸無水物
 2.2.不揮発性酸無水物


第3部 フェノール系エポキシ硬化剤システム  13:10~14:20
趣旨
 フェノール系硬化剤を用いたエポキシ樹脂硬化物は、耐熱性・耐加水分解性・耐薬品性等に優れることから古くより電気・電子絶縁材料用途で広く使用され、これまで様々な種類のフェノール系硬化剤が開発されてきた。本講演では、フェノール系硬化剤に関する基礎的な知見から樹脂構造に起因した硬化物の特徴等について解説する。

プログラム
1.はじめに
2.フェノール系硬化剤の種類と特徴
3.各種電子材料の技術動向
4.フェノール樹脂硬化系による一般的な耐熱性向上技術の紹介とその課題
5.耐熱性と相反する特性を両立する分子デザインの開発動向


第4部 アミン硬化剤を使用したエポキシ変性技術   14:30~15:40
趣旨
 エポキシ樹脂製品においてアミン系硬化剤の適用範囲は非常に広いです。ホームセンターで販売されているような一般的なエポキシ接着剤にはアミン系の硬化剤が使用されていますし、航空宇宙関連の用途でもアミン系硬化剤が多く使用されています。アミン系の硬化剤は大きく分けて脂肪族と芳香族に分けられますが脂肪族は室温硬化が可能な事より加熱が出来ない用途で広く使用され、芳香族は耐熱が要求される用途にニーズがあります。また混合を必要としない一液性の製品の多くもアミン系の硬化剤を中心として処方が組まれています。本講義は使用されているアプリケーションからアミン系硬化剤の種類と特長を十分理解してもらいエポキシ変性の設計の幅をさらに広げてもらう事を目的として構成しています。

プログラム
1 アミン系硬化剤の種類
 1-1 脂肪族アミン
 1-2 芳香族アミン
  1-3 潜在性硬化剤

2 エポキシとアミンの反応
3 アミン系硬化剤の適用分野と要求特性
  3-1 自動車分野
    3-1-1 CFRPマトリックス
      (1)車体用マトリックス
      (2)タンク用マトリックス
    3-1-2 自動車用接着剤
      (1)電装部品用接着剤
      (2)車体用構造接着剤
  3-2 航空機分野
  3-2-1 機体用CFRPマトリックス
    3-2-2 二次部材用軽量エポキシ
 3-3 環境分野
  3-3-1 風力発電ブレード用マトリックス
  3-3-2 風力発電ブレード用接着剤


第5部 熱分解GC-MS及びMALDI-MSによるエポキシ樹脂の硬化反応解析  15:50~17:00
趣旨
 エポキシ樹脂は一旦硬化すると三次元架橋構造を形成して不溶・不融性固体となるため、その解析に適用できる手法は非常に制約される。そこで本講では、まず、不溶性架橋高分子にも適用できる熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)の手法を概説し、この方法を用いたエポキシ樹脂の組成分析や硬化反応解析について、具体例を示しながらのべる。また、近年高分子試料の解析にもかなり使用されるようになってきた、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALD-MS)について、その原理と特徴を説明し、さらにこの方法によるエポキシ樹脂初期硬化反応生成物の解析、および超臨界メタノール分解とMALDI-MSを組み合わせて硬化反応過程を追跡する方法についても紹介する。

プログラム
1.熱分解GC-MSによるエポキシ樹脂の組成および硬化反応解析
 1-1 熱分解GC-MSのシステム構成
 1-2 エポキシ樹脂の組成分析
 1-3 エポキシ樹脂の硬化反応解析
 1-4 硬化反応解析における熱分解装置保温加熱の影響

2.MALDI-MSによるエポキシ樹脂の硬化反応解析
 2-1 MALDI-MSの原理と特徴
 2-2 初期硬化反応生成物の解析
 2-3 超臨界メタノール分析を組み合わせた中間/最終硬化生成物の解析と硬化反応過程の追跡