廃棄物処理 :新環境経営 (その19)

 今回は、廃棄物処理について解説します。
 
CSR

1. 廃棄物の処理、廃棄物を減らす

 使用済みの物や食品の廃棄処理を適切に行い、無駄に棄てられることがないようにすることは、江戸時代より前の時代では当たり前のことでした。廃棄物を分別して、微生物の力をいただいて、それぞれを資源に戻していました。しかし、工業化社会になり、地下資源を利用して大量生産、大量消費の生活文化が広まるにつれ、廃棄物が分類されることなく、燃やされたり、埋められたり、川や海に垂れ流されたりして、多くの公害を生むことになりました。
 
 公害は、先に工業化社会が始まった西洋から始まり、高度成長期に狭い国土に工場が詰め込まれた日本では、廃棄物による、ありとあらゆる公害が発生しました。廃棄物処理の取り組みは高度成長期から現在、将来まで、避けては通れない必緊の課題です。廃棄物を減らすには、まずは作り過ぎの無駄の削減があり、次に作ってしまった「もの」を元に戻す再資源化に向けた取り組みがあり、更には、作る前の段階で、元に戻す再資源化がしやすいように計画することが重要です。作ってしまった「もの」の再資源化がリサイクルであり、再資源化しやすいように計画することがDFE(デザイン・フォー・エンバイロメント)です。
 

2. 3R:リデュース、リユース、リサイクル

 廃棄物を減らす:リデュース、捨てないでもう一度使いまわす:リユ-ス、資源に戻して再生させる:リサイクル。リデュースについては、前回までの話の中で解説しました。リユ-スは、「もの」を大切に、できるだけ長く利用、活用することであり、手に入れるまでの苦労が直接的に感じられた時代では当たり前のことでした、工業化社会の進展とともに、作り手と使い手の距離が広がりその苦労が見え難くなったため、廃棄に対する心理的抵抗が薄らぎ、再利用を深く考えずに廃棄している現状があります。
 
 21世紀は、持続可能な地球環境のために、「もの」を購入する段階からリデュース、リユ-スの意識を持った生活スタイルが重要です。又、作ってしまった「もの」の再資源化がリサイクルであり、そのためには、作る前の段階で、再資源化しやすいように、解体、分解しやすいように計画することが重要です。それがDFEです。
 

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3. DFE:デザイン・フォー・エンバイロメント

 高度成長期は、製品の機能を高めるために、あらゆる部材(金属、プラチック、ゴム、電線等)を組み合わせて、性能、機能の競争に明け暮れました。その結果、使い終わって再資源化のために解体して、素材に分解する段階で、大変な労力とエネルギーを費消することとなりました。この再資源化のために、解体しやすさに先鞭をつけたのは事務機です。事務機は性能、機能の進歩が日進月歩で、かつ、企業で大量に使われています。事務機は陳腐化すると新商品に切り替えられ、旧商品が回収されるルートができていました。ところが、いざ旧商品を解体するとなると、予め解体しやすい設計がなされていなかったため、簡単には分解できない。当初は解体のために多くの労力、エネルギー、資源を費消する時代がありました。
 
 工業化製品には必ず寿命があり、解体して再資源化されねばなりません。DFEは、製品を資源に戻して再生させることを前提に、商品の開発の段階で解体しやすい設計を行うことです。考えてみれば、物は皆、陳腐化したり、壊れたりで、必ず寿命がある。江戸時代は物を作って、資源に戻してリサイクルは当たり前だったが、工業化社会になってしばらくは、使い捨ての時代がありましたが、やっと、当たり前の時代が到来しました。
 
 次回は、二酸化炭素の排出を減らすについて、解説します。
 

この記事の著者

石原 和憲

人と地域をつなぐ、交流型イノベーター

【経営理念】地球環境に優しい社会を実現すべく、多様な関係者との交流を通じて、地域社会の変革に貢献する。

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