購買業務の要点(その11)サプライヤー集約

 
SCM
前回のその10
に続いて解説します。サプライヤー評価を実施したらその結果に基づきAランクからDランクまで分類します。Dランクは取引停止対象だというお話を前回させていただきました。物を発注する時に特定のサプライヤーだけに発注することは望ましくありません。なぜなら独占状態にあると価格が下がりづらいだけでなくサービス水準も向上しないからです。
 
 では多くのサプライヤーに分散発注すればよいのかというとそれも程度の問題です。なぜなら一定の発注量のものを多くのサプライヤーに発注すると1社当たりの発注量が少なくなり戦略的な価格を得ることができないからです。
 
 一つのコモディティ(部品や材料など)に対して2社か3社が妥当なところではないでしょうか。ポイントはサプライヤーを「競合状態におく」ことと「1社当たりの発注量を確保する」ことではないでしょうか。
 
 購買戦略の中にサプライヤー集約という手法があります。これはまさに1社当たりの発注量を増やして価格を下げてもらうというやり方です。購買品目カテゴリー別に取引サプライヤー数の目標値を設定し、徐々にサプライヤーを集約していくことをお勧めします。
 
 「輸送」を一つの購買品目とするならば、現在の取引輸送会社が9社あるものを3年かけて3社に集約する目標を設定したとします。毎年輸送会社評価を行い、1年目に下位2社との取引を停止し、以降2年目に2社、3年目に2社と取引を停止することで3社との取引に集約されます。
 
 これによって今まで9社に分散発注されていた荷量を3社に発注することになりますので、単純計算で1社当たりの発注量が3倍になります。それによって輸送価格が下げられることにつながるのです。これがサプライヤー集約の効果です。
 
 もちろん、一度取引停止となったサプライヤーでも復活取引の可能性は残しておきましょう。それも根拠となるのはサプライヤー評価です。必ずしも取引停止サプライヤーは候補会社リストからまでも外す必要なはいのです。
 
 次回、その12では、財務的安定性について解説します。
 

この記事の著者

仙石 恵一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参きました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

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