発想力を考える:ひらめき派と理論派

 
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東京五輪のロゴの模倣問題を発端に担当デザイナーの他の作品にも次々と模倣疑惑が広がりましたが、作品そのものだけでなく、身内に官僚がいるので出来レースだったとかデザインと関係のないところまで面白おかしく書き立てられました。
 
 私はデザインや作曲などの創造性を要求されるような仕事をしている方は素晴らしいひらめき、センスが必要だと思っていました。然しながらデザインを教える学校があるわけですから、デザインに必要な素養や定石的な基礎の部分はある程度体系化されているわけです。
 
 つまりデザインの考え方としてイメージが湧いてくるひらめき型と幾何学的文様や視覚認知などの理論性にもとづいて構築する理論型に大別出来るようです。もちろん実際は両方を依頼に応じて使い分けるのがプロのデザイナーだと思います。オリジナリティあふれるイメージがポンポン湧いてくるのは一部の天才だけでしょう。
 
 理論派はデザインの趣旨を考慮しつつ基本ルールに従い考える性質と考えられるので既存デザインとの類似性が出やすい傾向が強いかもしれません。特に数多くのデザインを要求された場合は必要があれば既存のものを参考にして部分的モディファイを行い完成させることは至極普通に思えます。
 
 一方ひらめき派は常にひらめくための情報を脳内に叩きこむ必要があるでしょう。一流の芸術作品に触れたり、海外の建築物や自然、文化に触れたりとひらめきの土壌を取り入れていかなければ無から有は生まれません。
 
 製品開発の現場でも全くのオリジナルが世に出るのは大きな技術革新がある場合が多く、殆どの製品は既存の機能の組み合わせや改善によるマイナーチェンジです。製品開発にTRIZという手法がありますが、40の発明原理があり、その考えに従い考えることでひらめきに頼らずともアイデアを創出出来ます。
 
 つまり発想とは神ががるようなひらめきだけが必要なわけでは無くて、理論に基づいたやり方でも可能だと言う事です。デザインの類似性と同様のものに楽曲の模倣疑惑があります。メロディーがそっくりだと言う話はデザインの酷似性よりも頻繁に話題に上がるように感じます。
 
 作曲にもある程度法則みたいなものがあるようで、小節毎で過去のパターンを組み替えて曲を作るのも一つの定番みたいなので、模倣というより一般的類似性として許容の範囲として捉えるべきなのかもしれません。
 
 個人的にはデザインは何をイメージしたいか、見る人にどのように感じて欲しいか、記憶に残るか等が満足出来る水準に達しているかが重要と思います。ですので独自性はさほど気にしませんが、オリジナリティという要素を切り離しにくいのもまたデザインという仕事の難しさなのかもしれません。
 
 TRIZという手法、40の発明原理など、発想力を考える上では理論派には強い味方になりますので、この記事のリンクから詳細をご覧下さい。
 

この記事の著者

眞名子 和義

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