現場リーダーの育成 -経営と現場をつなぐ3つの質問-

 中小ものづくり経営者様より、よく頂戴するお題に「現場リーダーの育成」があります。経営者が笛吹けども現場は踊らずの状況に「経営と現場とのつなぎ役になって欲しい」との訴えと受け止めています。しかしながら、現場リーダーに、経営数値と現場行動との関係性が理解されないままでは、つなぎ役としての機能は発揮されない事態に留まりがちです。そこで、経営数値と現場行動とをつなぐために3つの質問を用意しています。図1
 
             
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                                             図1.経営と現場をつなぐ3つの質問
 
   1.製品をひとつ(又は一定量)納入すると、会社にいくらお金が残りますか
   2.このお金を積み上げて、最低限いくらにする必要がありますか
   3.今はどの水準にあり、目標までには同じ時間枠の中で、いくつ納品する必要がありますか
 
 経営者の管理項目が経営数値であることに対して、現場での管理項目は時間と数量です。1から3の質問において、経営数値から現場でわかる時間と数量に変換をさせている点が鍵です。また、2の必要なお金の意味合いや、3の目標達成した場合の社員への還元方針明示も重要な点です。
 
 この点を現場が理解すると、俄然ファイトを沸かす場面をいく度と見てきました。すると、これまで勉強してきた”整流化”、”無駄な歩行や手待ち等作業改善”、”部材/工具の手元化“、”設備保全や段取改善“、”部材や消耗工具等適正在庫管理”、”多能工化”、“不良是正・予防処置”等の改善キーワードが途端に輝きを放ち出します。
 
 また、「これムダだよね」との発言が増えたり、整理整頓が日常的な活動となり得たりの進化もよく見られます。先日、現場リーダーが「昨日はいくら稼げましたか?」と経営トップに尋ねる場面にも出くわしました。まさに、現場と経営とがつながった瞬間です。この域に達したリーダーのやりがい感を、表情や言葉・行動に見てとれた時は、とても嬉しくなるものです。『経営と現場をつなぐ3つの質問』、是非、トライしてみて下さい。
 
                 この文書は、 2015年12月4日の日刊工業新聞掲載記事を筆者により改変したものです。
 

この記事の著者

本多 貴治

トヨタ方式/IEとISO9001からの学びをベースに中堅・中小企業のマネジメント/現場改善を支援~プロフェッショナルとしてkaizenをプロモートし、日々実践、結果プロフィットを創出します。

改善活動の支援を通じ、ひとの成長、組織の活性化、利益への貢献が実感できクライアントともに喜びを共感できることが、私の喜びです。 【コンサルティング方針】 コミュニケーションを大切にし、情報の共有化→意思・感情の共有化→行動の整合性を図…

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