5Sの入り口1Sとは:倉庫改善を推進せよ(その1)

投稿日

SCM

 

◆1Sから始めよう

モノづくりのロットサイズと出荷のそれとは必ずしも一致しません。大抵はモノづくりのロットの方が大きく、それを少しずつ切り崩して出荷することが一般的です。物流5機能+1の内、保管機能について考えてみましょう。保管機能の定義は「時間的ギャップを埋める活動」ということになります。

 

保管することで「在庫」が発生するのです。これを出荷までの間留め置く仕事が保管であり、それを行う場が倉庫だということになります。モノづくりの工程は比較的人の目につきやすい一方で、倉庫はじっくりと見られることは稀ではないでしょうか。その結果なのか、倉庫改善はどの会社でもあまり進んでいません。本来であれば徹底的に行われているべきであるはずの5S活動も、生産工程の後塵を拝しています。

 

物流活動は5Sに始まり5Sに終わると言っても過言ではありません。しかし実際にはそのようにはなっていないようです。そこで、倉庫改善の第一歩は5Sにあると考えましょう。ではそれをどのように進めていったらよいでしょうか。

 

倉庫で取り組む5Sのトップバッターは不用品の排除です。皆さんにもぜひ倉庫内パトロールを実施してもらいたいと思います。倉庫の奥や隅の方を見てみましょう。今必要のない、いろいろなモノが見つかるのではないでしょうか。壊れた容器、梱包用の木片、使えなくなった段ボール、・・・。

 

これら不用品は「いつか使うかもしれない」ということで倉庫の隅に置かれていることが多いと思われます。一度それらを引っ張り出して要不要の判断をしましょう。そして確実に必要なモノ以外は思い切ってこの際処分しましょう。

...

SCM

 

◆1Sから始めよう

モノづくりのロットサイズと出荷のそれとは必ずしも一致しません。大抵はモノづくりのロットの方が大きく、それを少しずつ切り崩して出荷することが一般的です。物流5機能+1の内、保管機能について考えてみましょう。保管機能の定義は「時間的ギャップを埋める活動」ということになります。

 

保管することで「在庫」が発生するのです。これを出荷までの間留め置く仕事が保管であり、それを行う場が倉庫だということになります。モノづくりの工程は比較的人の目につきやすい一方で、倉庫はじっくりと見られることは稀ではないでしょうか。その結果なのか、倉庫改善はどの会社でもあまり進んでいません。本来であれば徹底的に行われているべきであるはずの5S活動も、生産工程の後塵を拝しています。

 

物流活動は5Sに始まり5Sに終わると言っても過言ではありません。しかし実際にはそのようにはなっていないようです。そこで、倉庫改善の第一歩は5Sにあると考えましょう。ではそれをどのように進めていったらよいでしょうか。

 

倉庫で取り組む5Sのトップバッターは不用品の排除です。皆さんにもぜひ倉庫内パトロールを実施してもらいたいと思います。倉庫の奥や隅の方を見てみましょう。今必要のない、いろいろなモノが見つかるのではないでしょうか。壊れた容器、梱包用の木片、使えなくなった段ボール、・・・。

 

これら不用品は「いつか使うかもしれない」ということで倉庫の隅に置かれていることが多いと思われます。一度それらを引っ張り出して要不要の判断をしましょう。そして確実に必要なモノ以外は思い切ってこの際処分しましょう。

 

これを行うだけでも倉庫はすっきりします。この活動は5Sの入り口であり、1Sとも呼ばれます。1S、すなわち「整理」のレベルです。整理とは要るものと要らないものを分け、要らないものを捨てること、という定義になります。

 

次回に続きます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
競争社会の中のサプライチェーンマネジメント

 グローバルな経済圏の中で大きなビジネス環境変化が起こっており、昨日の成功企業が苦戦しています。今日の成功企業でも明日は分かりません。規制緩和が新規参入を...

 グローバルな経済圏の中で大きなビジネス環境変化が起こっており、昨日の成功企業が苦戦しています。今日の成功企業でも明日は分かりません。規制緩和が新規参入を...


フールプルーフを導入しよう 物流品質の向上 (その6)

1.フール・プルーフとは何か  工場で物流品質を最高水準に保つためには「人が間違いを犯しにくいしくみ」や、「品質向上に対する意識づけ」、「物流現場に...

1.フール・プルーフとは何か  工場で物流品質を最高水準に保つためには「人が間違いを犯しにくいしくみ」や、「品質向上に対する意識づけ」、「物流現場に...


レイアウトの考察 物流改善ネタ出し講座 (その9)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
積載率をKPIへ トラック積載率を上げるには(その3)

◆ 鉄綿混載の実施  前回の「トラック積載率を上げるには」(その2)でも解説しましたが、トラックの荷台で積み重ねができずに「空間」を作ってしまうほど...

◆ 鉄綿混載の実施  前回の「トラック積載率を上げるには」(その2)でも解説しましたが、トラックの荷台で積み重ねができずに「空間」を作ってしまうほど...


現場収益の向上、人財育成 物流業センター長の役割(その1)

  ◆ 会社収支の認識と人財育成  現場の管理職、その長のマネジメント次第で現場のパフォーマンス、そして会社の収益が全く違ったものになり...

  ◆ 会社収支の認識と人財育成  現場の管理職、その長のマネジメント次第で現場のパフォーマンス、そして会社の収益が全く違ったものになり...


物流の数値データ:物流の関心度とは(その1)

  ◆物流の数値データ 日本では昔から物流に対する関心度は低いと言わざるを得ません。物流に対する学問も確立されていません。物流の仕事をし...

  ◆物流の数値データ 日本では昔から物流に対する関心度は低いと言わざるを得ません。物流に対する学問も確立されていません。物流の仕事をし...