顕在化した事実で評価 物流スタッフの評価(その2)

投稿日

 
  SCM
 
 物流現場の管理監督者の悩みは部下の評価ではないでしょうか。定期的に部下を評価する際に、どのように評価をしたらよいのか、少なからず悩むことでしょう。好き嫌いで評価をする人や差をつけられない人、評価が全体的に甘めになってしまう人など、それぞれだと思います。部下の査定はその人の生活に影響しますし、大きな観点から考えると人生にも影響を与えるものです。それだけ重要なものですから、真剣にかつ正確に評価を実施していきたいものです。
 

(1) 顕在化した事実で評価

 ここで重要なことを申し上げておきましょう。それは「顕在化した事実で評価」を行うということです。よくあの人はこういったことができるだろう、という感覚で評価する人がいます。しかしそれはその人の感覚であり、実際にその感覚が正しいと言い切れない可能性があります。ですから、そのようなあいまいなことで評価をしてはならないと思います。
 
 あくまでも被評価者が示した事実に基づくことが大切です。たとえば毎月効果的な提案を複数提出しているとか、毎回報告書の提出が遅れるとかいった事実です。この事実の積み重ねがその人の評価につながるようにするべきなのです。
 

(2) 評価用の記録

 そこで物流現場の管理監督者の方には、部下の行為を書きとめるメモ帳を一冊持っていただきたいと思います。そしてそのメモ帳にそれぞれの部下の気づきを記入していっていただきたいのです。その記録を評価の時に紐解き、実際に評価に活用します。
 
 評価で明らかに問題となるのが、今日の評価点と明日の評価点が異なるということです。感覚で評価をするとこのようなことが本当に起こるのです。これでは部下が不幸になります。評価をまともに実施することのできない上司を持つと、その部下は可哀そうだといわざるを得ません。
 

(3) 評価レベルの向上

 さらに評価...
 
  SCM
 
 物流現場の管理監督者の悩みは部下の評価ではないでしょうか。定期的に部下を評価する際に、どのように評価をしたらよいのか、少なからず悩むことでしょう。好き嫌いで評価をする人や差をつけられない人、評価が全体的に甘めになってしまう人など、それぞれだと思います。部下の査定はその人の生活に影響しますし、大きな観点から考えると人生にも影響を与えるものです。それだけ重要なものですから、真剣にかつ正確に評価を実施していきたいものです。
 

(1) 顕在化した事実で評価

 ここで重要なことを申し上げておきましょう。それは「顕在化した事実で評価」を行うということです。よくあの人はこういったことができるだろう、という感覚で評価する人がいます。しかしそれはその人の感覚であり、実際にその感覚が正しいと言い切れない可能性があります。ですから、そのようなあいまいなことで評価をしてはならないと思います。
 
 あくまでも被評価者が示した事実に基づくことが大切です。たとえば毎月効果的な提案を複数提出しているとか、毎回報告書の提出が遅れるとかいった事実です。この事実の積み重ねがその人の評価につながるようにするべきなのです。
 

(2) 評価用の記録

 そこで物流現場の管理監督者の方には、部下の行為を書きとめるメモ帳を一冊持っていただきたいと思います。そしてそのメモ帳にそれぞれの部下の気づきを記入していっていただきたいのです。その記録を評価の時に紐解き、実際に評価に活用します。
 
 評価で明らかに問題となるのが、今日の評価点と明日の評価点が異なるということです。感覚で評価をするとこのようなことが本当に起こるのです。これでは部下が不幸になります。評価をまともに実施することのできない上司を持つと、その部下は可哀そうだといわざるを得ません。
 

(3) 評価レベルの向上

 さらに評価者研修を実施し、評価のレベルを向上させていくことも欠かせません。できればこのような研修をしっかりと受け、きちんと評価ができる人を管理者に昇格させることが望ましいと思います。
 
 評価者研修はプロの講師に会社まで来てもらい、じっくりと時間を取って実施していきたいものです。会社としてはこの研修を受け、講師から合格だとお墨付きをもらった人だけができるようにするとよいと思います。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
流れの速さでみる在庫時間とリードタイム

1.生産・出荷スピードと資材・製品在庫  ある電子機械メーカーでは、多品種の生産を機械部品加工、電子部品組み付け、組立て検査と別工場で行っています。検査...

1.生産・出荷スピードと資材・製品在庫  ある電子機械メーカーでは、多品種の生産を機械部品加工、電子部品組み付け、組立て検査と別工場で行っています。検査...


SCM効率を評価するKPIの新提案 SCM最前線 (その14)

 前回のその13に続いて解説します。   1. SCMの改善・改革    前回までの連載では、現在SCMには効率を適切に評価す...

 前回のその13に続いて解説します。   1. SCMの改善・改革    前回までの連載では、現在SCMには効率を適切に評価す...


精度確保のキー『ブルウィップの克服』 SCM最前線 (その10)

 前回のその9に続いて解説します。   5. ブルウィップ克服の組織:SCMセンターについて    日本でSCMの導入が本格化...

 前回のその9に続いて解説します。   5. ブルウィップ克服の組織:SCMセンターについて    日本でSCMの導入が本格化...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
流出不良と工程内不良 物流品質管理 (その5)

 物流品質向上に取り組み始めたばかりの時は工程内不良を徹底的に見つけて、流出不良につなげない努力をしていきましょう。標準作業の順守を前提に、工程内不良につ...

 物流品質向上に取り組み始めたばかりの時は工程内不良を徹底的に見つけて、流出不良につなげない努力をしていきましょう。標準作業の順守を前提に、工程内不良につ...


書籍、現場、そしてセミナー:物流について学ぶには(その3)

  ◆物流セミナーに参加する 物流について手っ取り早く学ぶ方法として外部教育の受講が挙げられます。物流に関するセミナーはあまり多くないか...

  ◆物流セミナーに参加する 物流について手っ取り早く学ぶ方法として外部教育の受講が挙げられます。物流に関するセミナーはあまり多くないか...


モチベーション向上の取組とは

  1. モチベーション向上: マズローの定義に学ぶ  物流現場は人による作業に頼るところが大きい傾向にあります。ということは従業員のモチベーショ...

  1. モチベーション向上: マズローの定義に学ぶ  物流現場は人による作業に頼るところが大きい傾向にあります。ということは従業員のモチベーショ...