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不良原因解析2段階法の解説(その2)

 不良原因解析2段階法の解説、その1に続いて、今回は、実際の事例に基づいて、不十分な原因究明で終わってしまう問題を検討して、不良解析2段階法の手順と解決方法を解説します。
 

1.事例

 
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弊社は工程内不適合の品質向上に取組んでおりますが、なかなか思うように成果が上がらず苦戦しています。工程内はパート作業員で手組み作業が主体です。結構、部品取付け忘れ、確認洩れが多く、不良を作り込んでしまいます。解析は本人を交え、なぜなぜ分析を行い、改善を繰り返していますが、なかなか分析手法が浸透せず悩んでおります。なぜなぜ分析手法のアドバイスなどいただけないでしょうか?
 
 これは、ある中小企業の製品組立工程で発生しているヒューマンエラーの問題解決の方法をどうしたらいいか、当研究所に問い合わせがあったものです。問い合わせ内容から問題点を一つ一つ列挙してみましょう。
 

(1)問題点1

 まずやらなければならないことは、ヒューマンエラーの直接の原因(因果関係)の究明ですが、「結構、部品取付け忘れ、確認洩れが多く」という表現で、色々なミスを単なる「ポカミス」として、一般的な現象でくくってしまっているため、様々な要因で発生しているヒューマンエラーの原因究明がこれ以上進まないのです。つまり三現主義で事実が一つ一つ捉えられていないのです。「部品取付け忘れ」「確認洩れ」は原因とは程遠い、あまりにも掘り下げが浅い、頭の中に浮かんだイメージでしかないのです。
 

(2)問題点2

 「解析は本人を交え、なぜなぜ分析を行い・・」とありますが、事務室で「ああでもない、こうでもない」と考えることが原因解析ではありません。現場の不良発生時の状況、不良品の状況など一つ一つ現物を、現場で、現状がどうなっているか詳しく調べることが必要です。
 

(3)問題点3

 なぜなぜ分析は管理層が管理的な欠陥を解析するためのツールです。ミスを発生させた作業者にさせてはいけません。管理的な要因解析に作業者は無関係です。
 

2.不良解析2段階法の手順と解決方法

 ヒューマンエラーは、様々な要因が考えられます。それらを4M(人、機械、方法、材料)に分類して、手掛かりを掴みます。
 
・ミスの起きやすい組立作業手順
・ミスの起きやすい作業環境(明るさ、騒音、温湿度)
・ミスの起きやすい工具や治具
・ミスの起きやすい部品供給方法
 
 工程設計上の不備、欠陥が無いかどうかを現場で現状を良く観察し調べます。また、人の要因として
 
・手順を理解していない、間違って解釈
・作業に不慣れ
・手順通り作業する必要がないと思っている
 
 作業不慣れ、故意、過失に関わらずルール不順守が原因となっている場合も多いのです。これも、作業時の行動の調査、ヒヤリングなどにより現状を正しく認識します。
 
 ミスが機種に依存するのか、特定工程に集中しているのか、特定作業に集中しているのか、など多角的に一つ一つのミスの要因を解析します。現場を頻繁に巡回し、このような観点で状況を観察することも必要です。意外とそれだけで不具合が減ることもあるのです。
 
 作業の基本ルールはQC工程表(工程設計表)とそれに付随する作業マニュアル、検査規格書などです。この作業に関わる4Mの条件、管理点、作業手順などの取決めを基に、現場の現状と照らし合わせルールが不備なのかそれともルール通り作業していないかをチェックします。そうして原因を絞り込み対策を行います。一般的な対策内容は以下の通りです。
 
①工程設計(5Mによる作り込み)の欠陥、不備を取り除く
  (作業台、治工具の改良、ポカよけの製作、部品供給方法改善)
 
②出来栄え確認手順の徹底
  (作業者による自主検査、試験機による確認)
 
③作業者教育訓練
  (基本ルール順守、螺子締めなど作業訓練)
 
④監督層の役割明確化
  (点検、指示など日々の5M管理項目の明確化、ヒヤリハット改善)
 
 これらを重点指向で取り組みます。これに加え第三者検査を工程の最後で実施し、流出を防ぐとともに組立工程へフィードバックします。ここまでで、ミスの直接の原因の究明と対策が打たれたことになりますが、問題点1〜3で指摘した通り、ここがうまくいかない事が、「もぐらたたき」から脱出することができない最も重要なポイントと思われます。
 
 まず管理・監督者が正しい手順で確実に直接原因の究明と是正処置を実施し、次に管理的原因の究明と再発防止および予防処置が打てるようになることが必要であり、上記事例では、その手順、方法が理解できていないことが明白となっています。「不良原因解析2段階法」を理解し実践することで、確実に品質問題を解決することができます。
 

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(はまだ かねお) / 専門家B / 高崎ものづくり技術研究所

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