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効率的な実験手順を考える(その4)直交表実験の準備と実行

1.実験の準備

 直交表を使った実験で因子と水準を割り付けたら、各行の水準組合せを確認して実施不可能な組合せを確認し、あれば因子や水準を変更します。ただし組合せによって機能しないサンプルが幾つかできたり、明らかに性能の悪いサンプルが予想されても問題ありません。組合せの中から性能の良いサンプルを作ることが目的ではなく、評価特性に対する各要因の相対的な影響度を知る事が目的だからです。

 あとはそれに直交表の組み合わせに従って実験をすればよいわけですが、直交表の水準は1、2(、3)と数字で書いてあるので、そのまま実験の指示書として使用すると組合せを間違える危険性があります。設定の間違いを実験終了後に見つけることは非常に難しく、見つけたとしてもそこだけやり直すのは大変です。実験に当たっては、水準の数字部分に実際の数値(温度なら100度、120度とか)を記入した実験指示書を作ることで間違いを減らすことができます。

 実験順番は表の上から順に実行するのでなく、フィッシャーの3原則②無作為化の原則に従いランダム化します。しかしランダムに実験することで、時間が大幅に長くなったり費用が増えたりするなどの不都合が生じるようなら、その因子についてだけグループ化して実行しても構いません。

 組み合わせの確認ができたら、実験のための装置、材料、人員さらにサンプル評価に必要な測定器類を準備し、スケジュールを設定します。

2.実験の実行

 直交表を使って実験していると、普段は考え付かない条件組合せのサンプルができるため、思わぬ現象が観察できることがあります。それらは次回の実験で貴重な情報となることが多いので、できる限り記録を残すようにします。技術者が独創的なアイデアを考え付くことはなかなか難しく、このように意図せず生まれる組合せも直交表の重要な効果の一つです。

 また制御因子として設定した条件以外の装置や材料の状態についても、できる限り記録を残します。誤差列の寄与率が大きかった場合、特異なデータを示した実験サンプルに共通な項目を探すことで、直交表に割り付けなかった因子の有意性が見つかることもあるのです。

 前項にも書きましたが、実験ごとに多数のパラメータを変更することになりますので、設定を間違えないように注意します。前項で作成した実験計画書のパラメータ毎に確認マークを書き込むと良いでしょう。

 実験日時、実験者、測定者、環境(温度など)は厳密に一定とする必要はありませんが、影響が予想される時は上記のように記録を残すようにします。探しているのは環境の変化に影響されずに良い特性を生み出す因子の組合せなのです。


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