AIの無断学習とは?クリエイターの著作権は守られるのか【日米欧の法規制を比較解説】

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AIの無断学習とは、コンテンツの無断利用がAIの未来を作るのか⁇

【目次】

    近年、目覚ましい発展を遂げているAI技術は、私たちの生活や働き方を根底から変えつつあります。中でも、テキストや画像を生成する生成AIの登場は、クリエイティブな分野に大きな衝撃を与えました。その背後にあるのは、インターネット上にある膨大なデータ、すなわち文章や画像、音楽などをAIが「学習」するプロセスです。しかし、この「学習」が、しばしば著作権者の許可を得ずに無断で行われているという指摘が、世界中で大きな議論を巻き起こしています。AIが創造性を発揮するための糧は、既存のコンテンツを無許可で利用する行為から生まれているのでしょうか?そして、この現状は、コンテンツを生み出すクリエイターと、AI技術の発展という二つの未来をどのように形作っていくのでしょうか。今回は、AIの無断学習が引き起こす法的、倫理的、そして社会的な問題について深く掘り下げ、今後の展望を探ります。

     

    1.  AIの「無断学習」はなぜ問題なのか?

    AIの「無断学習」が問題視される最大の理由は、著作権者の権利侵害という側面が極めて曖昧で、かつ深刻な影響を及ぼす可能性を秘めているからです。AIモデルは、インターネット上に公開されている無数の画像、文章、コードなどを収集し、そのパターンや特徴を抽出することで学習を進めます。このプロセスは、人間が論文や文献を読み、知識を吸収する行為に似ていると主張されることがあります。しかし、AIの学習は、既存の著作物から直接的な表現を抜き出すというよりも、その背後にある概念やスタイル、法則性を統計的に処理する点に特徴があります。

     

    問題は、このデータ収集の段階にあります。著作権法では、著作物を複製したり、公衆に送信したりする行為は、原則として著作権者の許可が必要です。AI学習の初期段階で行われるデータの収集と複製は、この許可がなければ著作権侵害にあたる可能性が否定できません。また、学習されたAIが生成したアウトプットが、元の著作物と酷似していた場合、それは単なる偶然の産物なのか、それとも意図的な盗作なのかという判断が難しくなります。

     

    さらに、AIの無断学習は、クリエイターの経済的基盤を脅かすという側面も持ちます。自らが心血を注いで生み出した作品が、無許可でAIの学習データとして利用され、その結果生まれたAIが、クリエイターの仕事を代替するようなコンテンツを生成する。これは、クリエイターが正当な対価を得る機会を奪い、創作意欲を削ぐことにつながりかねません。創作活動の持続可能性という観点からも、無断学習の問題は看過できないのです。

     

    加えて、AIが学習するデータには、個人のプライバシーに関わる情報や、差別的・偏見的な内容が含まれていることもあります。これらのデータが学習されることで、AIが同様の偏見を学習し、不適切なアウトプットを生み出す倫理的な問題も指摘されています。このように、AIの無断学習は、単なる著作権の問題にとどまらず、クリエイターの権利保護、経済的な公平性、そして社会的な倫理といった多岐にわたる課題を提起しているのです。

     

    2.  AI学習を巡る世界の動向と著作権法の衝突

    AIの学習と著作権法を巡る議論は、世界中で活発に行われています。生成AIが急速に普及したことで、多くの国で既存の著作権法の適用範囲や、新たな法的枠組みの必要性が検討されています。この問題の核心にあるのは、AIの「学習」をどこまで許容するかという点です。

     

    例えば、欧州連合(EU)では、著作権法にテキスト・データマイニング(TDM)に関する例外規定を設けています。これは、研究目的や商業目的を問わず、著作物の利用をデータ分析のために許容するものです。しかし、著作権者がオプトアウト、つまり「自分の著作物をAI学習に使わないでほしい」と明示的に意思表示した場合、その利用は認められないという条件が付されています。これは、著作権者の意思を尊重しつつ、AI技術の発展を促すバランスを取ろうとする試みと捉えることができます。

     

    一方で、著作権の考え方が異なるアメリカでは、フェアユース(公正利用)という概念のもとで議論が進められています。フェアユースは、著作物の利用が社会的に公正な目的を持つ場合、著作権者の許可なく利用を認めるというものです。AI学習がこのフェアユースに該当するかどうかが、現在進行中の複数の訴訟で争点となっています。

     

    このような国際的な議論の中で、各国の動向は一様ではありません。AI技術の産業競争力を重視する国は、比較的AI学習に寛容な姿勢を見せる一方で、コンテンツ産業が発達している国では、クリエイターの権利保護を強く求める声が高まっています。この対立は、各国の文化的・経済的な背景の違いを反映しており、AI学習に関する国際的な統一ルールの確立は非常に困難な状況にあります。著作権法は、本来、人間の創造性を保護し、文化の発展を促進す...

    AIの無断学習とは、コンテンツの無断利用がAIの未来を作るのか⁇

    【目次】

      近年、目覚ましい発展を遂げているAI技術は、私たちの生活や働き方を根底から変えつつあります。中でも、テキストや画像を生成する生成AIの登場は、クリエイティブな分野に大きな衝撃を与えました。その背後にあるのは、インターネット上にある膨大なデータ、すなわち文章や画像、音楽などをAIが「学習」するプロセスです。しかし、この「学習」が、しばしば著作権者の許可を得ずに無断で行われているという指摘が、世界中で大きな議論を巻き起こしています。AIが創造性を発揮するための糧は、既存のコンテンツを無許可で利用する行為から生まれているのでしょうか?そして、この現状は、コンテンツを生み出すクリエイターと、AI技術の発展という二つの未来をどのように形作っていくのでしょうか。今回は、AIの無断学習が引き起こす法的、倫理的、そして社会的な問題について深く掘り下げ、今後の展望を探ります。

       

      1.  AIの「無断学習」はなぜ問題なのか?

      AIの「無断学習」が問題視される最大の理由は、著作権者の権利侵害という側面が極めて曖昧で、かつ深刻な影響を及ぼす可能性を秘めているからです。AIモデルは、インターネット上に公開されている無数の画像、文章、コードなどを収集し、そのパターンや特徴を抽出することで学習を進めます。このプロセスは、人間が論文や文献を読み、知識を吸収する行為に似ていると主張されることがあります。しかし、AIの学習は、既存の著作物から直接的な表現を抜き出すというよりも、その背後にある概念やスタイル、法則性を統計的に処理する点に特徴があります。

       

      問題は、このデータ収集の段階にあります。著作権法では、著作物を複製したり、公衆に送信したりする行為は、原則として著作権者の許可が必要です。AI学習の初期段階で行われるデータの収集と複製は、この許可がなければ著作権侵害にあたる可能性が否定できません。また、学習されたAIが生成したアウトプットが、元の著作物と酷似していた場合、それは単なる偶然の産物なのか、それとも意図的な盗作なのかという判断が難しくなります。

       

      さらに、AIの無断学習は、クリエイターの経済的基盤を脅かすという側面も持ちます。自らが心血を注いで生み出した作品が、無許可でAIの学習データとして利用され、その結果生まれたAIが、クリエイターの仕事を代替するようなコンテンツを生成する。これは、クリエイターが正当な対価を得る機会を奪い、創作意欲を削ぐことにつながりかねません。創作活動の持続可能性という観点からも、無断学習の問題は看過できないのです。

       

      加えて、AIが学習するデータには、個人のプライバシーに関わる情報や、差別的・偏見的な内容が含まれていることもあります。これらのデータが学習されることで、AIが同様の偏見を学習し、不適切なアウトプットを生み出す倫理的な問題も指摘されています。このように、AIの無断学習は、単なる著作権の問題にとどまらず、クリエイターの権利保護、経済的な公平性、そして社会的な倫理といった多岐にわたる課題を提起しているのです。

       

      2.  AI学習を巡る世界の動向と著作権法の衝突

      AIの学習と著作権法を巡る議論は、世界中で活発に行われています。生成AIが急速に普及したことで、多くの国で既存の著作権法の適用範囲や、新たな法的枠組みの必要性が検討されています。この問題の核心にあるのは、AIの「学習」をどこまで許容するかという点です。

       

      例えば、欧州連合(EU)では、著作権法にテキスト・データマイニング(TDM)に関する例外規定を設けています。これは、研究目的や商業目的を問わず、著作物の利用をデータ分析のために許容するものです。しかし、著作権者がオプトアウト、つまり「自分の著作物をAI学習に使わないでほしい」と明示的に意思表示した場合、その利用は認められないという条件が付されています。これは、著作権者の意思を尊重しつつ、AI技術の発展を促すバランスを取ろうとする試みと捉えることができます。

       

      一方で、著作権の考え方が異なるアメリカでは、フェアユース(公正利用)という概念のもとで議論が進められています。フェアユースは、著作物の利用が社会的に公正な目的を持つ場合、著作権者の許可なく利用を認めるというものです。AI学習がこのフェアユースに該当するかどうかが、現在進行中の複数の訴訟で争点となっています。

       

      このような国際的な議論の中で、各国の動向は一様ではありません。AI技術の産業競争力を重視する国は、比較的AI学習に寛容な姿勢を見せる一方で、コンテンツ産業が発達している国では、クリエイターの権利保護を強く求める声が高まっています。この対立は、各国の文化的・経済的な背景の違いを反映しており、AI学習に関する国際的な統一ルールの確立は非常に困難な状況にあります。著作権法は、本来、人間の創造性を保護し、文化の発展を促進するために存在します。しかし、AIという新たなプレイヤーの登場により、その目的と適用範囲が根本から問い直されているのが現状です。

       

      3.  米国におけるAI無断学習の法的判断

      米国では、AIの無断学習を巡る訴訟が複数提起されており、その行方が今後の世界の潮流を左右する可能性があります。最大の争点となっているのは、前述のフェアユースの適用です。フェアユースの判断には、主に4つの要素が考慮されます。

      • 利用目的と性質(商業的か非営利的か)
      • 著作物の性質(事実的か創作的か)
      • 利用される部分の量と実質性
      • 著作物の潜在的市場や価値への影響

       

      AI開発側は、AI学習が「フェアユース」に該当すると主張しています。AIは、著作物の表現そのものを利用するのではなく、そこから統計的なパターンを抽出する変形的な利用(transformative use)であり、これは新しい作品の創造につながるため、フェアユースであるという論理です。また、学習の段階では元の著作物がそのまま公衆に提供されるわけではないため、著作物の市場に直接的な影響はないとも主張します。

       

      しかし、著作権者側はこれに強く反発しています。AIが生成した作品が、元の作品と似ていたり、同じ作風で新しい作品を大量生産したりすることで、オリジナルのクリエイターの市場を奪う可能性があると指摘します。特に、ストックフォトサービスを運営する企業や、小説家、アーティストたちは、自身の作品がAI学習に無断で利用されたとして、大規模な訴訟を起こしています。Getty Images社が画像生成AI「Stable Diffusion」の開発元を提訴した事例や、ニューヨーク・タイムズ紙が同社の記事を大規模に学習されたとしてOpenAI社とMicrosoft社を提訴した事例などがあります。

       

      現時点では、これらの訴訟はまだ最終的な判決に至っておらず、米国の司法がどのような判断を下すか、世界中が注目しています。もし、AI学習がフェアユースと認められた場合、それはAI技術の急速な発展を後押しする一方、クリエイターの権利保護が後退する可能性をはらみます。逆に、フェアユースが認められなければ、AI開発は大きな制約を受けることになります。米国の法的判断は、今後のAIと著作権のあり方を決定づける重要な試金石となるでしょう。

       

      4.  日本の著作権法とAIの無断学習

      日本の著作権法は、AIの無断学習に対して、他国とは異なる独特のアプローチを取っています。その中心にあるのが、著作権法第30条の4です。この条文は、情報解析を目的とする場合、著作権者の許可なく著作物を利用できると定めています。具体的には「情報解析の用に供する場合」であれば、著作物を複製したり、公衆送信したりする行為が、著作権者の権利を侵害しないとされているのです。

       

      この規定は、AIの機械学習を念頭に置いて2018年の著作権法改正で新設されました。日本政府は、AI技術の発展を促進するため、AI学習に必要なデータ収集を広く認める方針を示したのです。このため、日本の法制度は、AI学習に関して世界でも類を見ないほど寛容なスタンスを取っていると評価されています。

       

      しかし、この条文にもただし書きがあります。それは「著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない」というものです。この「不当に害する」という要件が、重要な分岐点となります。文化庁の著作権分科会での議論などを踏まえると、例えば、①特定のクリエイターの作品ばかりを学習し、その画風そっくりのイラストを生成するAIが提供されることで、本人の作品の売上が落ちるようなケースや、②AI学習のために作られた大規模なデータベースそのものが、有料で販売されるようなケースなどが、これに該当する可能性が指摘されています。

       

      現時点では、AI学習に関する具体的な裁判例はまだありません。しかし、文化庁の著作権分科会などでは、この条文の解釈を巡る議論が活発に行われています。多くのクリエイターやコンテンツ産業の関係者は、この「ただし書き」の適用範囲を明確にし、著作権者の利益を保護するための新たなガイドラインや法改正の必要性を訴えています。日本の著作権法は、AI学習を積極的に推進する一方、その悪用や不当な影響に対する歯止めをどうかけるかという新たな課題に直面していると言えるでしょう。実際に、2022年には、特定のイラストレーターの画風を模倣するAIサービス「mimic(ミミック)」が登場し、多くのクリエイターからの批判を受けて短時間でサービス停止に至るという出来事がありました。この一件は、日本の法制度の下でも、クリエイターの感情や利益をどう保護すべきかという問題を社会に強く印象付けました。

       

      5.  コンテンツ産業と創作者が直面する危機

      AIの無断学習と生成AIの台頭は、コンテンツ産業とクリエイターに存続の危機をもたらしています。この危機は、主に以下の二つの側面から捉えられます。

       

      (1)作品の価値の相対的な下落

      これまで、プロのクリエイターは、長年の研鑽と経験、そして才能を凝縮した作品を生み出してきました。しかし、生成AIは、わずか数秒で、特定のスタイルやコンセプトに沿った画像を大量に生成することができます。これにより、AIがクリエイターの作品を模倣したり、代替したりする可能性が高まり、人間が創る作品の希少性や価値が相対的に低下する懸念があります。特に、イラストレーターやライターなど、特定のスタイルや技術を強みとするクリエイターは、AIとの競争にさらされることになります。

       

      (2)著作権管理の困難化

      膨大な数のAI生成コンテンツが市場に出回ることで、どの作品が人間によって作られ、どの作品がAIによって作られたのか、また、AIがどの著作物を学習して生成されたのかを追跡することが極めて難しくなります。これにより、著作権侵害の特定や、正当な対価の回収が困難になる可能性があります。著作権管理団体やコンテンツプロバイダーは、AI時代に即した新たな管理システムや技術を早急に構築する必要に迫られています。

       

      この危機は、単に個々のクリエイターの仕事が奪われるという問題にとどまりません。コンテンツ産業全体の収益モデルが崩壊する可能性を秘めているのです。もし、質の高いコンテンツが無料で、あるいは安価にAIによって生成されるようになれば、既存のコンテンツ販売やライセンスビジネスは成り立たなくなります。これは、文化的な多様性や創造性の土壌を蝕むことにもつながりかねない、深刻な問題です。

       

      6.  AIとの共存に向けた未来への提言

      AIとクリエイターが共存できる未来を築くためには、次のように多角的なアプローチが必要です。

       

      (1)AI開発者とクリエイターの対話

      最も重要なのは、AI開発者とクリエイターの対話を深めることです。AI開発側は、学習データの透明性を高め、どのような著作物が使われたかを明確にする仕組みを構築すべきです。また、クリエイター側も、AI技術に対する理解を深め、AIを敵視するだけでなく、自らの創作活動にどのように活用できるかを模索することが重要です。

       

      (2)新たなライセンスモデルの構築

      次に、新たなライセンスモデルの構築が求められます。AI学習に利用されることを前提とした、特別なライセンスや契約形態を整備することで、クリエイターはAIへのデータ提供を通じて正当な対価を得られるようになります。これにより、無断利用の問題を解消し、AIの発展とクリエイターの収益の両立を図ることが可能になります。

       

      (3)法制度のアップデート

      法制度のアップデートも不可欠です。現在の著作権法は、AIという新しい技術の登場を想定して作られていない部分が多々あります。各国は、AI学習と創作活動のバランスを考慮した、時代に即した法改正を進めるべきです。特に、AI生成物の著作物性や、AI学習における著作権侵害の判断基準など、曖昧な点を明確化する必要があります。

       

      (4)AIを「創造のツール」として捉え直す視点

      AIを「創造のツール」として捉え直す視点も重要です。AIは、クリエイターの発想を広げたり、煩雑な作業を自動化したりする強力なアシスタントになり得ます。人間がAIにできないこと、例えば感情や倫理観を伴う表現、社会的な文脈を捉えた深い洞察力といった独自の強みを磨くことで、AIと協力しながら、これまでにない新しい創造の形を生み出すことができます。AIを単なる「代替」ではなく「共創」のパートナーとして活用することが、未来のクリエイティブ産業を豊かにする鍵となるでしょう。

       

      (5)クリエイター自身ができる技術的な自衛策

      法整備や対話を待つだけでなく、クリエイターが自身の作品を守るために講じられる技術的な対策も登場しています。

      ・オプトアウト(学習拒否)の意思表示

      サイト運営者は、AIクローラーを拒否する設定(robots.txtなど)を行うことができます。また、クリエイター個人も、投稿プラットフォームが提供するnoaiやnoimageaiといったタグを利用して、学習を拒否する意思を示すことが可能です。

      ・AI学習を阻害する技術の利用

      シカゴ大学が開発した「Glaze」のように、人間の目には見えない形で画像にノイズを加え、AIが画風を模倣するのを困難にするツールも開発されています。

      ・AI生成物の来歴を証明する技術

      Adobeなどが推進する「C2PA」は、コンテンツの作成・編集履歴を記録し、その作品が人間によって作られたものか、AIによって生成されたものかを判別可能にするための技術標準です。これにより、人間が作った作品の真正性を証明しやすくなります。

       

      7.  AIは「創造の友」か「著作権の敵」か

      AIの無断学習を巡る一連の議論は、「AIは創造の友か、それとも著作権の敵か」という根源的な問いを私たちに突きつけています。この問いに対する答えは、単純な二者択一では決まりません。AIは、適切に管理され、倫理的な指針のもとで運用されれば、クリエイターの創造性を拡張し、新たな文化を生み出す強力な友となり得ます。膨大なデータを瞬時に処理し、人間には思いつかないような発想のヒントを提供してくれるでしょう。

       

      しかし、もしAIが、無断学習によってクリエイターの権利を侵害し、市場を破壊するような存在として野放しにされるなら、それは間違いなく著作権の敵となります。著作権制度が長年にわたり築き上げてきた、創造に対するインセンティブと文化の発展というバランスを根底から揺るがすことになります。

       

      結局のところ、AIが「友」となるか「敵」となるかは、AI技術そのものではなく、それを開発し、利用し、そして規制する私たち人間の選択にかかっています。AIをどのように社会に組み込み、クリエイターの権利と技術の進歩を両立させるか。この難題に真正面から向き合い、より良い未来のためのルールを模索し続けることが、今、私たちに課せられた喫緊の課題なのです。

       

       

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      この記事の著者

      井上 敦雄

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