TOYOTA 電気自動車(EV)bZ4X(その2)内装と居住性

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【目次】

    TOYOTA 電気自動車(EV)bZ4X、今回は、内装および居住性に関するレポートです。

     

    1. ブリッジタイプのセンターコンソール

    内装での一番の特徴は、ブリッジタイプ、すなわち、宙に浮いたようなデザインのセンターコンソールです。

    写真のように、インパネ中央エアコン吹き出し口下で面を折り返して光沢パネルでセンターコンソールを形成し、そのまま車両後方へ、アームレストを兼ねたフロントコンソールBOX蓋へと続いています。

    前方中央のダイヤルボタンはシフトスイッチです。押しながら時計回りにひねってDモード、半時計方向でRモードになります。中央のボタンを押すとPモードです。その手前の光沢パネルの中は、スマホの非接触充電BOXです。センターコンソールはブリッジとなっていますので、その下は、ちょっとした小物置き場になっています。(米トヨタ2020年5月発表のシエナにも採用)

    このデザイン、実はHyundaiの燃料電池自動車のNEXOのデザインと全く同じです。NEXO試乗の際は、ユニークなデザインで感心しましたが、その1年後に同じデザインでは、新鮮味はありません。以下はNEXOのセンターコンソールの写真です。

    2. 内装デザイン

    まさに「トヨタらしく」特徴の無い内装デザインです。しかもトヨタらしい、プラスチック感が満載の安っぽい品質です。600万 650万円といった価格にはとても見合いません。インパネの意匠、シボデザインが幾何学的でちょっと目を引いた程度です。

    その点、日産のアリアは新機能のインビジブルタイプのスイッチなど遊びと実用性を兼ね備えたデザインでした。写真下はアリアのインパネです。エアコン操作用のスイッチは、内装表皮に一体化したフラットスイッチです。スイッチを操作すると、わずかに振動を返してきます。

    このスイッチ、イグニッションオフの時はほとんど見えず、単なる表皮インテリアに見えます。以下は、bZ4Xの ドアトリム、シートの写真です。ごくごく普通の内装です。

    3. JBLサウンド

    BluetoothでスマホのSpotifyと連動しました。繋がった瞬間に車内全体に響き渡る心地良いサウンドはさすがJBL9スピーカー。素晴らしいですね。標準装備でこのサウンドはメリット大です。写真はAピラー根元のツイーターです。しっかりと音場をコントロールしてくれてました。

    4. 居住性 車内の広さ

    EVのメリットはなんといっても、室内の広さです。bZ4XもHyundaiのIONIQ5と同様に十分な広さを感じました。bZ4Xのホイールベースが2850mm、一方のEV専用プラットフォームを採用したIONIQ5は実に3000mmです。車内の広さの確認は以下の動画から。

    なお、bZ4X、フロアのセンターがわずかに盛り上がっています。居住性を阻害するような盛り上がりではありませんが、せっかくなら、I...

     

    【目次】

      TOYOTA 電気自動車(EV)bZ4X、今回は、内装および居住性に関するレポートです。

       

      1. ブリッジタイプのセンターコンソール

      内装での一番の特徴は、ブリッジタイプ、すなわち、宙に浮いたようなデザインのセンターコンソールです。

      写真のように、インパネ中央エアコン吹き出し口下で面を折り返して光沢パネルでセンターコンソールを形成し、そのまま車両後方へ、アームレストを兼ねたフロントコンソールBOX蓋へと続いています。

      前方中央のダイヤルボタンはシフトスイッチです。押しながら時計回りにひねってDモード、半時計方向でRモードになります。中央のボタンを押すとPモードです。その手前の光沢パネルの中は、スマホの非接触充電BOXです。センターコンソールはブリッジとなっていますので、その下は、ちょっとした小物置き場になっています。(米トヨタ2020年5月発表のシエナにも採用)

      このデザイン、実はHyundaiの燃料電池自動車のNEXOのデザインと全く同じです。NEXO試乗の際は、ユニークなデザインで感心しましたが、その1年後に同じデザインでは、新鮮味はありません。以下はNEXOのセンターコンソールの写真です。

      2. 内装デザイン

      まさに「トヨタらしく」特徴の無い内装デザインです。しかもトヨタらしい、プラスチック感が満載の安っぽい品質です。600万 650万円といった価格にはとても見合いません。インパネの意匠、シボデザインが幾何学的でちょっと目を引いた程度です。

      その点、日産のアリアは新機能のインビジブルタイプのスイッチなど遊びと実用性を兼ね備えたデザインでした。写真下はアリアのインパネです。エアコン操作用のスイッチは、内装表皮に一体化したフラットスイッチです。スイッチを操作すると、わずかに振動を返してきます。

      このスイッチ、イグニッションオフの時はほとんど見えず、単なる表皮インテリアに見えます。以下は、bZ4Xの ドアトリム、シートの写真です。ごくごく普通の内装です。

      3. JBLサウンド

      BluetoothでスマホのSpotifyと連動しました。繋がった瞬間に車内全体に響き渡る心地良いサウンドはさすがJBL9スピーカー。素晴らしいですね。標準装備でこのサウンドはメリット大です。写真はAピラー根元のツイーターです。しっかりと音場をコントロールしてくれてました。

      4. 居住性 車内の広さ

      EVのメリットはなんといっても、室内の広さです。bZ4XもHyundaiのIONIQ5と同様に十分な広さを感じました。bZ4Xのホイールベースが2850mm、一方のEV専用プラットフォームを採用したIONIQ5は実に3000mmです。車内の広さの確認は以下の動画から。

      なお、bZ4X、フロアのセンターがわずかに盛り上がっています。居住性を阻害するような盛り上がりではありませんが、せっかくなら、INOIQ5同様にフルフラットにデザインしてくれればいいのにと感じました。精神的な狭さを感じてしまいました。

      後部座席の足元は、十分な広さでした。

       

      次回は、TOYOTA 電気自動車(EV)bZ4X(その3)一般道走行を解説します。

       

      ◆関連解説記事:トヨタとサムスンの違い 【連載記事紹介】

      ◆関連解説記事:トヨタ ミライ試乗レポート 次世代エネルギー車とものづくり

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      この記事の著者

      高原 忠良

      トヨタ式の ” ち密さ ” をサムスン流の ” スピード ” で! 自動車業界 × 樹脂部品を中心に開発から製造までのコンサルティング

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