意思決定のためのKT法(その4) 決定分析

 KT法における決定分析(DA)は、何を目標にどんな条件で目標を達成しようとしているかを明確化させることが重要です。条件をMUSTとWANT条件で区別し、さらに目標値の重み付けを行い、競争に勝てる案を選択する必要があります。「なるほど」と膝を打てる案を選択できなくてはならないのです。その案が決定したら、さらに実行案のリスクを評価する必要があります。そのためには、潜在的問題分析(PPA)も必要になる場合が多いようです。その際には、予防対策や緊急時対策も必要に応じて設定しておくとよいと思います。

 ここでは、事例として、意識的にやや古い機種に限定して、インクジェットプリンタの購入時における評価を、表1に取り上げてみました。最近の比較は、みなさんが購入されるときに実施してください。

表1 決定分析(DA)の事例

決定分析(DA)の事例
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 まず、画質と価格をMUST項目に設定し、次に評価項目として、詳細比較のためもう一度画質を優先順位NO.1に、実売価格をNO.2に各々設定しました。次に速度やサービス性まで含めて10項目程度比較項目を設定しました。各比較項目には、ウェイトを設定し各々のスコアを掛けます。それらを合計すると、スコア合計となります。この事例では、B社製のプリンタを選択し購入すればよいことがわかります。その2年後に買い替えを計画し、やはり決定分析(DA)を行いました。今度は、改良されたA社製を選択した経緯があります。その時々で最適なものを選択できたと思っています。

 コンシューマー商品でも、住宅や車などの高額品を選ぶ時は、みなさん慎重に判断されていると思いますが、特に、この決定分析(DA)が有効であると考えられます。さらに、高額なものほど前に述べたリスク対策を考慮する必要があります。

 表2に決定分析のプロセスフローとチェックポイントを整理しました。

 表2 決定分析のプロセスフローとチェックポイント

決定分析のプロセスフローとチェックポイント

参考文献

粕谷茂:プロエンジニア(コンピテンシー構築の極意)、株式会社テクノ

 

 


この記事の著者

粕谷 茂

「感動製品=TRIZ*潜在ニーズ*想い」実現のため、差別化技術力、自律人財創出を支援します。

【自分史&想い】埼玉県川越生れ、神奈川在住、質実剛健の風土育ち。子供の頃の夢は自動車の開発でしたが、オイルショックで方向転換し、井深大氏最後のプロジェクトに参画できました。感動製品開発のソニースピリッツは直伝。先輩のノウハウをベンチマーク…

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