ERPの導入・活用に失敗する根本的な原因

 ERPの導入・活用に失敗している企業は多く、その根本的な原因は以下の2つに集約されます。

1.目的達成検証時期のずれ

  ERP導入支援業者であるERPコンサルタントの役割は、ERPが本番稼動するところまでです。ところが、ERP導入の所期の目的を達成したかどうかは、導入したERPの運用が安定してからでないと検証作業が始められません。つまり、ERPコンサルタントが客先のERPが所期の目的を達成したことを確認するビジネスの仕組みになっていないのです。

 ERPコンサルタントが導入作業を終えて去ってしまう時期と、ERPを導入した企業が導入したERPが所期の目的を達成したかどうかを検証できる時期に半年以上の“ずれ”があるということです。

 - 留意点 -

 ERPが本番稼動すると、ERP担当者の仕事は激減します。なので、ERPを導入した企業は、ERPが本番稼動するまでに支払っていた高額な料金を、本番稼動後もERPコンサルタントに払い続けるはずがありません。

 一方、ERP導入支援業者の立場では、稼げるERPコンサルタントには稼げる仕事をしてもらう、つまり、本番稼動したら次の顧客の導入作業に割り当てることになります。

   これが、ERPの導入に失敗している企業が多い、1つ目の根本的な原因で、ERPビジネスの仕組みに改善すべき課題があるのです。

 

2.ERP担当者のスキル不足

  ERPを本番稼動させても、導入企業のERP担当者にスキルが不足していると、ERPを効果的に活用することはできません。ERP担当者には広範囲なスキルが必要ですが、それらのスキルを身につけていないのが実情です。

 - 留意点 -

 ERP担当者は、ERPベンダーの高額な講習を受講しても、前提となる業務知識がないために受講した内容を理解できません。そのために、ERPコンサルタントが去ってしまうと、自分一人ではなにもできない状態になってしまいます。

 一方、ERPコンサルタントには、ERP担当者に必要なスキルはわかりません。なぜなら、大半のERPコンサルタントは、ERPの導入に関わるスキル以外は(身につける必要性も機会もないので)身につけていないからです。結局、ERP担当者は、ERPを活用するために、どのようなスキルが、どの程度の深さで必要なのかわからないので、導入1年後には未解決の案件が山積してしまいます。

 これが、ERPの導入・活用に失敗している企業が多い、2つ目の根本的な原因です。これもERPビジネスの仕組みに関わる改善すべき課題です。


この記事の著者

鎌田 光雄

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