
見落としがちな事例で学ぶCMC試験における信頼性の基準適用のポイントとQC/QA対応
~データインテグリティ及びQC/QAに必要な統計解析の視点も交えて~
データの信頼性確保に必要なこと、日々の記録の残し方や訂正方法、データインテグリティについても解説!
☆定量試験から定性試験におけるQC/QA実施のチェックポイントを踏まえて、試験担当者がミスしやすい例やQCで見落としやすい例を交えて紹介!
※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
【アーカイブ配信:7/16~7/25(何度でも受講可能)】での受講もお選びいただけます。
セミナー趣旨
「信頼性の基準」適用試験について、入門編として、問題事例などを紹介しながら、信頼性基準適用の考え方を分かりやすく解説する。
生データの取扱いや、不採用データ、逸脱への対応などが信頼性確保の基本になる。
本セミナーでは定量試験から定性試験におけるQC/QA実施のチェックポイントを踏まえて、試験担当者がミスしやすい例やQCで見落としやすい例を交えて紹介する。
さらに、データインテグリティでは、その基本要件を解説し、FDAの Warning Letterの例などを紹介する。データインテグリティで要求されていることも、「信頼性の基準」と同様な考え方でかなり理解できることが分かるであろう。
また、最後にQuality Cultureにも言及し、さらには、小林化工の製造工程で水虫薬に睡眠薬が混入した薬害事件を例にして、QC/QAのあるべき対応を考察する。この事件では、QC/QAが統計解析や分析法の基礎知識を持っていれば防げた可能性が高いと思われる。
習得できる知識
〇 QC/QA実施のポイント
〇 生データの取扱い
〇 データの信頼性確保の方法
〇 「信頼性の基準」に関する知識
〇 ミス事例、OOS・OOT、問題事例の知識
〇 データインテグリティに関する基礎的知識
〇 QC/QAが持つべき統計解析の知識
セミナープログラム
1.申請資料の信頼性の基準の3要件
1.1 信頼性確保の基本
1.2 生データに関する信頼性確保の課題と3要件
1.3「申請資料の信頼性の基準」が制定された経緯
2.信頼性確保の課題
2.1 品質システムの構築
2.2 チェック体制(QAとQC)
2.3 品質向上、維持の課題(教育訓練ほか)
3.生データの定義
3.1 生データとは
3.2 データ区分の明確化
4.データ及び記録の取扱いと問題事例の紹介
4.1 データと記録
4.2 訂正などの方法
4.3 データの確認と承認
4.4 生データの保存
- 試験に関する生データ
- 機器や施設に関する生データ
- 生データの複写
4.5 初心者が犯しやすいミス
5.ワークシート,データファイルの取扱い
5.1 ワークシートの設計
5.2 実験ノートの運用
5.3 試験記録の取扱い
6.「信頼性の基準」適用試験の手順と品質を向上させるための施策
6.1 SOPの整備と機器の保守管理
6.2 記録の徹底
6.3 セルフチェックと第3者チェック
6.4 予期せぬ出来事への対応、再測定と不採用データ
6.5 教育訓練と資格認定
7.電磁的データ及びCSV(ごく簡単に)
7.1 電磁的データでまず用意すべき文書
7.2 Part11及びER/ESとCSVの関係
7.3 GAMP5
7.4 CSV実施の手順の概略
7.5 CSVからCSAへ
8.データインテグリティ
8.1 データインテグリティとは
8.2 データの完全性とは
8.3 なぜ今、データインテグリティか?
8.4 改正GMP省令とPIC/S
8.5 ALCORとは(データインテグリティの要件)
8.6 ALCOA+
8.7 メタデータ
8.8 監査証跡(Audit Trail)
8.9 データインテグリティの発端事件
8.10 FDAの Warning Letterの例など
8.11 FDA Form483の例
8.12 データインテグリティのまとめ
8.13 データインテグリティで対応の悩む機器
9.QC/QA実施のポイントと、見過ごされやすい問題事例の紹介
9.1 QC実施のポイント
- どこでミスしやすいか
- 根拠資料がない!
- 生データにおける指摘
- 再測定、不採用データ
- 機器管理における指摘
- 試料管理における指摘
- その他の指摘
9.2 定量試験、定性試験、構造決定試験での留意点
9.3 問題事例のまとめ:信頼性の基準の3原則による分類
9.4 QCとQAの違いについて
10.Beyond Compliance
10.1 Quality Cultureとは
10.2 Beyond Compliance
11.製造工程で経口水虫薬に睡眠薬が混入した薬害事件(小林化工)の事例におけるQC/QAのあるべき対応とは
11.1 OOS、OOTの観点から
11.2 分析法の基礎知識の必要性
11.3 QC/QAに知ってほしい統計解析の基礎知識
11.4 統計的な視点から見てどこが異常だったのか?
11.5 QC/QAのあるべき対応
【質疑応答】
キーワード:
CMC試験,品質管理,品質統計,品質保証,信頼性基準、生データ,GMP,研修,講習会,
セミナー講師
元 (株)東レリサーチセンター 医薬信頼性保証室長 川口 謙 氏
【専門】
NMRによる医薬品分析、品質管理、品質保証
東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了後、(株)東レリサーチセンターにて28年間、核磁気共鳴(NMR)及び円偏光二色性(CD)によるタンパク質、ペプチド、糖鎖、医薬品の構造解析業務に従事。その間、オックスフォード大学に海外留学。
その後、12年間、品質管理、品質保証に従事。
構造解析研究室長、医薬信頼性保証室長を歴任。
2022年4月 (株)東レリサーチセンター 退職
現在は、セミナー講師や執筆活動以外に、医薬品メーカーなどで品質管理・品質保証のアドバイザーを務める。
2018年4月~2020年3月:(一社)日本QA研究会、GLP部会、第5分科会長
6th GQAC(第6回 国際QA会議)のChairperson(2020年2月)
【主な著作】
「構造決定および物性の測定・解析と規格試験法設定(共著)」(2001年 技術情報協会)
「分析法バリデーション(共著)」(2003年 情報機構)
「広がるNMRの世界 -40人の研究者からの熱いメッセージ-(共著)」 朝倉哲郎編著
(2011年 コロナ社)
「実務担当者が抱える悩みへ回答! 信頼性基準適用試験での実施基準【Q&A集/SOP例】
(共著)」(2021年 サイエンス&テクノロジー)
「当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ(共著) 」(2023年 R&D支援センター)
「最新GMPおよび関連ICHガイドライン対応実務(共著)」(2024年 技術情報協会)
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
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