医薬品の洗浄バリデーション入門

洗浄バリデーションの基礎から最近の動向まで解説!
実務で遭遇する課題や当局の指導事例についても解説!

洗浄バリデーションの実務で知っておくべき基礎と実践方法

セミナー趣旨

医薬品の交叉汚染防止はGMPの最重要課題の一つであり、その検証プロセスとして必要な作業が洗浄バリデーションです。近年、改正GMP省令を始めとして、PIC/S-GMP等のガイドライン類においても、交叉汚染防止と洗浄バリデーションの重要性がますます増大しており、とりわけ安全性基準に基づく残留許容値の考え方など、新たなコンセプトが導入されています。
本セミナーでは、洗浄バリデーションの実務者、特にこれから洗浄バリデーションに取り組もうとされる方々を対象とします。まず、基本となる交叉汚染防止の考え方を導入として、それにかかわる洗浄バリデーションの基礎的な事項とDHT/CHTなど最近の動向を解説するとともに、バリデーション不適合といった実務で遭遇するであろう課題を踏まえ、洗浄バリデーションのあり方を考えたいと思います。

受講対象・レベル

・医薬品製造業の製造部門、品質管理部門、品質保証部門
・医薬品製造販売業の品質保証部門
・その他、医薬品の製造に関係する業種の担当部門

必要な予備知識

・GMPに関する一般的な理解

習得できる知識

・交叉汚染防止の考え方
・交叉汚染防止と洗浄バリデーションに関する薬事規制(法令、ガイドライン)
・洗浄バリデーションの基礎的事項
・洗浄残留物の許容値の考え方
・不適合時の対応など、洗浄バリデーションの運用方法
・洗浄工程と洗浄バリデーションに関する当局の指導事例

セミナープログラム

1.医薬品の品質確保と交叉汚染の防止
 ・交叉汚染の防止はGMPの重要な課題であり、このためGMP省令やガイドライン類に多くの規定があります。
 1-1.    交叉汚染とは?
 1-2.    GMP省令、PIC/S-GMP等、交叉汚染に関する規定
 1-3.    設備共用の禁止規定

2.洗浄工程について
 ・洗浄バリデーションの目的は洗浄工程の妥当性の検証です。従って、まず洗浄工程を確実に実施しなければなりません。
 2-1. 洗浄工程と洗浄バリデーション
 2-2. 製造ラインの手洗浄と機械洗浄、CIP

3.洗浄バリデーションとは?
 ・バリデーションとはどういうことか、基本に立ち返って考察します。
 3-1. バリデーションの考え方
 3-2.バリデーションの流れと構成要素
 3-3. バリデーション計画書/報告書
 3-4. バリデーションとベリフィケーション

4.洗浄バリデーションの実際
 ・洗浄バリデーションの実施に際して考慮すべきポイントを解説します。
 4-1. バリデーション指針とGMP事例集における洗浄バリデーションの考え方
 4-2. 実施の時期(初回と定期的な実施)
 4-3. 治験薬の場合
 4-4. バリデーションの対象(原薬、添加剤、洗剤)とワーストケースのアプローチ
 4-5. 洗浄バリデーションの対象箇所(設備)とリスクベースのサンプリング・ポイント
 4-6. サンプリング方法 ~スワブ法とリンス法
 4-7. 分析法と回収率

5.残留許容値
 ・残留許容値は洗浄バリデーションにおける判定基準となり、洗浄バリデーションの核心です。近年は安全性ベースの許容値が重視されるようになってきました。
 5-1. 残留許容値の考え方
 -10ppmルール、1/1000ルール
 -目視基準
 -安全性ベースの許容値(PDE、1日曝露許容量)と実施にあたっての課題
 5-2. 残留許容値算出の例

6.洗浄バリデーションの運用
 ・クリーンホールドタイム(CHT)とダーティホールドタイム(DHT)は洗浄バリデーション関連の重要事項であり、当局査察の指導事項として最近よく取り上げられています。その他、洗浄バリデーションの運用における留意点を考察します。
 6-1. CHT、DHTとは?
 6-2. CHT/DHT設定の考え方
 6-3. キャリーオーバーと原薬の不純物について
 6-4. キャンペーン生産と専用設備での生産に関する洗浄バリデーション
 6-5. 洗浄バリデーション実施のタイミング ~PQそれともPV実施時?

7.洗浄バリデーション不適合時の対応
 ・残留許容値限度外となり、洗浄バリデーションが不適合となった場合の対応をここで考えます。
 7-1. CAPA(是正措置と予防措置)について
 7-2. 洗浄方法の是正措置
 7-3. 洗浄バリデーションの再実施

8.高生理活性物質の交叉汚染防止と漏出薬物の確認
 ・高生理活性物質を専用の施設で製造するケースが増えてきました。この場合の洗浄バリデーションの課題を取り上げます。
 8-1. 高生理活性物質とは?
 8-2. 高度の封じ込めの必要性
 8-3. PIC/S-GMP「封じ込めの3原則」と高生理活性物質
 8-4. 薬物の非接薬箇所(床壁、等)の表面残留物確認と残留物基準
 8-5. 非医薬品との設備共有

9.洗浄と洗浄バリデーションに関する当局の指導事例
 ・洗浄バリデーションはその重要性から、当局査察においても重点的に調査される対象です。過去の指導事例を見直して、洗浄バリデーションの要点を確認します。

10.PIC/S-GMP Annex15(クオリフィケーションとバリデーション)より
 洗浄バリデーションに関する規定の要点
 ・Annex15はバリデーションに関する基本的なガイドラインです。そのうちの洗浄バリデーションの項目を検討し、理解を深めます。

11.まとめ


GMP、洗浄バリデーション、残留許容値、交叉汚染、WEB、セミナー、講習会

セミナー講師

小山ファーマコンサルティング 代表 小山靖人 氏

【ご専門】医薬品の品質保証(GMP, GDP, GQP)

【ご経歴】
1979 京都大学大学院薬学研究科(修士)修了
同年 藤沢薬品工業(株)(現アステラス製薬(株))に入社
   製剤化研究とGMP及び治験薬GMPに関する品質保証業務に従事
1985~1986 米国 University of Kentucky に留学
1993~1995 Fujisawa USA, Inc.に出向
2003 日本イーライリリー(株)に入社、開発QAQC室長
2007 塩野義製薬(株)に入社
   金ケ崎工場(岩手県)の品質部門長を経て、本社部門の品質保証部へ
2019 シオノギファーマ(株)品質保証部勤務 特任次長 (2020 退職)
2019  小山ファーマコンサルティング設立

<厚労省関係の活動歴>
2003~2006 
 厚生労働科学研究「医薬品・医薬部外品製剤GMP指針」を座長として
 取りまとめ、厚生労働省より発出
2010~2011
 厚生労働省の「PIC/Sガイドライン比較分析ワーキングチーム」に参加
2016~2020
 厚生労働行政推進調査事業「GDP国際整合化研究班」に参加
2010~現在
 厚生労働省「薬事衛生管理研修」(国立保健医療科学院)講師

日本薬剤学会「製剤の達人」受賞(2011)
薬剤師 日本PDA製薬学会代議員 NPO-QAセンター顧問

セミナー受講料

49,500円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合46,200円、
  2名同時申込の場合計49,500円(2人目無料:1名あたり24,750円)で受講できます。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
   今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
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  • 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

医薬品技術   医薬品・医療機器等規制   医薬品・医療機器・化粧品等品質管理基準(G*P(GMPなど)、QMS)

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