感染リスクのない・即効性のある止血材の開発

セミナープログラム

【10:30～12:00】

【第１部】 腹腔鏡下手術における止血材の使い分けと問題点

日本大学病院　消化器外科 病棟医長・助教　萩原 謙　氏

【講座主旨】
　消化器外科手術において、近年では腹腔鏡下手術やロボット支援下手術が普及し、高難度の手術においても保険収載され実臨床で行われている。これらの手術において出血のコントロールは重要な因子であり、簡便で止血効果の優れた止血材の開発が望まれる。
　本講演では、消化器外科、とくに腹腔鏡下手術の実際を理解していただき、製品開発の一助になることを期待する。

【講演内容】
　１．消化器外科、腹腔鏡下手術の基礎知識
　２．止血剤および止血操作とその問題点
　３．腹腔鏡下手術における実際の止血操作
　４．腹腔鏡下手術における製品開発のポイント
【質疑応答】

【12:45～14:15】

【第２部】 感染のリスクのないテトラゲルの止血材効果

東京大学工学系研究科　教授　酒井 崇匡　氏

【講座主旨】
　生理的な血液凝固特性を用いずに、「その場で血液を物理的にゲル化」させることで、止血を達成する止血剤（テトラスタット）について紹介する。テトラスタットの基盤技術である、テトラゲルの技術の詳細や、他の応用展開についても述べる。

【講演内容】
　１．テトラスタットの紹介
　２．高分子ゲルの基礎的な説明
　３．テトラゲルの物性制御性の説明
　４．ゲル化技術の医療応用についての紹介
【質疑応答】

【14:30～16:00】

【第３部】 新規外科用止血材の開発と実用化

三洋化成工業株式会社　薬事部　ユニットマネジャー　前田　広景　氏

【講座主旨】
　外科手術において良好な止血は重要な要件の一つである。大量出血を伴うことの多い心臓血管外科手術では、その重要性は特に高く、有効で安全な止血材が長らく求められてきた。"動脈場における優れた止血"という古くからのアンメットニーズは、ポリウレタン系の合成止血材の実用化によって少なからず解消されつつある。医療機器開発の参考となることを期し、本止血材の開発と実用化について事例を紹介したい。

【講演内容】
　１．新規止血材開発の背景
　　（１） 心臓血管手術における止血の現状
　　（２） 技術開発の概要
　２．薬事承認までのプロセス
　　（１） 非臨床試験による有効性と安全性の確認
　　（２） 治験および承認取得に向けたアプローチ
　３．実用化によって得た知見とその活用
　　（１） 実臨床からのフィードバック
　　（２） 実用範囲の拡大
【質疑応答】

キーワード：止血材、感染、薬事、セミナー

セミナー講師

【第１部】日本大学病院　消化器外科 病棟医長・助教　萩原 謙 氏
【第２部】東京大学工学系研究科　教授　酒井 崇匡 氏
【第３部】三洋化成工業(株)　薬事部　ユニットマネジャー　前田 広景 氏

セミナー受講料

聴講料 1名につき60,500円（消費税込/資料付き）
　　〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込)〕

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