トラック運送:物流業務の魅力向上(その2)

投稿日

SCM

 

◆トラックドライバーの報酬

新たにドライバーになる人が増えないため、現役ドライバーの高齢化が進んでいます。高齢化が進むと体力も衰え、かつてのように無理がきかなくなってきます。そして物流業務の内、トラックドライバーという職種は特に人を集めづらい実態にあります。このような現状では従来と同様の物流サービスを維持できるかというとそういうわけにはいかないでしょう。

 

トラックドライバーの成り手がいないのは、給料が安いという点と、危険だと思われている点が挙げられます。

 

この内危険だという点は一部誤解があると思われます。確かに公道で仕事をするわけですから事故が皆無かといえばそんなことはありません。しかし最近は安全装備も充実してきていますので、かつてほど危険な職種ではなくなりつつあります。

 

もう一つの給料の点ですが、これは改善が必要です。会社の中で一番付加価値を生んでいるのはトラック運送ではないでしょうか。

 

だとすればそれに見合った給与を設定することが求められます。これは会社としての課題です。従業員の給料を上げるためには会社の利益を増やす必要があります。そのためにはより利益のとれる商品を開発していくことと、社内の余分なコストを縮めることが求められます。

 

まさに経営課題です。2つの課題を同時並行で進めていくことが必要ですが、今まであまりそういった視点で仕事をしてこなかったのであれば少々苦労はするかもしれません。しかしその実行抜きにはドライバーの給料は上げられません。結果的に新たな社員も入ってこないことでしょう。

 

まず各社員が自分たちの周囲を見渡して、余計なコストを発生させているポイントを見つけることからスタートしましょう。

 

これは仕事の仕方も含めて見ていく必要があります。時間をかけて行って...

SCM

 

◆トラックドライバーの報酬

新たにドライバーになる人が増えないため、現役ドライバーの高齢化が進んでいます。高齢化が進むと体力も衰え、かつてのように無理がきかなくなってきます。そして物流業務の内、トラックドライバーという職種は特に人を集めづらい実態にあります。このような現状では従来と同様の物流サービスを維持できるかというとそういうわけにはいかないでしょう。

 

トラックドライバーの成り手がいないのは、給料が安いという点と、危険だと思われている点が挙げられます。

 

この内危険だという点は一部誤解があると思われます。確かに公道で仕事をするわけですから事故が皆無かといえばそんなことはありません。しかし最近は安全装備も充実してきていますので、かつてほど危険な職種ではなくなりつつあります。

 

もう一つの給料の点ですが、これは改善が必要です。会社の中で一番付加価値を生んでいるのはトラック運送ではないでしょうか。

 

だとすればそれに見合った給与を設定することが求められます。これは会社としての課題です。従業員の給料を上げるためには会社の利益を増やす必要があります。そのためにはより利益のとれる商品を開発していくことと、社内の余分なコストを縮めることが求められます。

 

まさに経営課題です。2つの課題を同時並行で進めていくことが必要ですが、今まであまりそういった視点で仕事をしてこなかったのであれば少々苦労はするかもしれません。しかしその実行抜きにはドライバーの給料は上げられません。結果的に新たな社員も入ってこないことでしょう。

 

まず各社員が自分たちの周囲を見渡して、余計なコストを発生させているポイントを見つけることからスタートしましょう。

 

これは仕事の仕方も含めて見ていく必要があります。時間をかけて行っている仕事を短時間でできるようにする。そして余分な残業を減らす。この活動を続けていけば必ずコストは下がります。経営者自ら号令をかけて進めていきましょう。

 

次回に続きます。

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その1)

1.高度成長期は商品力で競争していた    私は1954年生まれの61歳。高度成長から中成長への切替わり時に社会人になりました。私の先輩は高...

1.高度成長期は商品力で競争していた    私は1954年生まれの61歳。高度成長から中成長への切替わり時に社会人になりました。私の先輩は高...


最先端のSCMテーマ、S&OP SCM最前線 (その6)

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...

 前回のその5に続いて解説します。   3. S&OPで実現される業務    現在行われているS&OPではどの...


サプライチェーンマネジメントにおける自律分散と情報共有のインサイト

 組織のマネジメントを「意思決定は自律分散的か中央集権的か」と、「情報の共有化がなされているか否か」との2つの視点によって分類してみましょう。  近代経...

 組織のマネジメントを「意思決定は自律分散的か中央集権的か」と、「情報の共有化がなされているか否か」との2つの視点によって分類してみましょう。  近代経...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
見える化は目的を明確に 本当の見える化で効率向上(その6)

◆ 物流安全も見える化で管理を  見える化の真の目的は、今の物流現場の管理状態がどうなっているのかが一瞬で判断できることにあります。単なる掲示物のオ...

◆ 物流安全も見える化で管理を  見える化の真の目的は、今の物流現場の管理状態がどうなっているのかが一瞬で判断できることにあります。単なる掲示物のオ...


物流の実力を明確にして高次元の物流を目指そう!

  1.物流の実力の明確化 業務改善は、おかしいと思っていることを正すという意味で大切なことです。この改善にはスピードがつきものです。個...

  1.物流の実力の明確化 業務改善は、おかしいと思っていることを正すという意味で大切なことです。この改善にはスピードがつきものです。個...


物流安全管理再考

    【目次】   1. ヒヤリハットメモで危険箇所を共有せよ   安全に関...

    【目次】   1. ヒヤリハットメモで危険箇所を共有せよ   安全に関...