人的資源マネジメント:海外物流での留意点(その2)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆ 人的資源マネジメント

日本では作業の概略は説明するものの、作業手順や作業速度などは作業者任せにしているところが多いようです。海外で物流業務を行う際の人的資源マネジメントは、国内とは大きな違いがあります。

 

物流は比較的初心者でもやりやすい仕事であるという理由と、管理者のマネジメント力不足の理由からそうなっていると考えられるのです。前者の理由はものづくりに比べて作業が比較的単純であり、誰でもできる仕事が多いことに起因します。たとえばピッキング作業であれば、オーダーシートを見てその品物を取り出すという仕事です。特殊な技術を必要としません。

 

後者の理由は物流が人財が育っていない業種であることがその根本にあります。本来であれば仕事を標準化し、それを部下に教え込む必要があるのですが、そのプロセスさえできない人が管理者になっているという事実があります。

 

しかし、これは日本だから成立していることと考えるべきです。なぜなら、日本以外の国は大方契約社会だからです。従業員といえども、会社との間にある種の契約が成り立っているのです。その例を考えてみましょう。ピッキング作業であれば、作業のやり方を定義し、その通りにやってもらうことが従業員との間の契約ということになります。もしここで作業手順や品質のポイント、作業速度などを規定していなかったらどのようなことが起きるでしょうか。

 

商品に傷がついたり、納期に作業が間に合わなかったりする可能性があります。最悪、顧客へのデリバリーに支障をきたすことも出てくるかもしれません。この時に日本の常識で従業員を叱るとどうなるでしょうか。従業員にしてみれば指示されていないことで叱られている、これは理不尽だと感じることでしょう。

 

この例の場合、日本と同様に作業者任せにした管理者の責任だと考えるべきだと思います...

サプライチェーンマネジメント

 

◆ 人的資源マネジメント

日本では作業の概略は説明するものの、作業手順や作業速度などは作業者任せにしているところが多いようです。海外で物流業務を行う際の人的資源マネジメントは、国内とは大きな違いがあります。

 

物流は比較的初心者でもやりやすい仕事であるという理由と、管理者のマネジメント力不足の理由からそうなっていると考えられるのです。前者の理由はものづくりに比べて作業が比較的単純であり、誰でもできる仕事が多いことに起因します。たとえばピッキング作業であれば、オーダーシートを見てその品物を取り出すという仕事です。特殊な技術を必要としません。

 

後者の理由は物流が人財が育っていない業種であることがその根本にあります。本来であれば仕事を標準化し、それを部下に教え込む必要があるのですが、そのプロセスさえできない人が管理者になっているという事実があります。

 

しかし、これは日本だから成立していることと考えるべきです。なぜなら、日本以外の国は大方契約社会だからです。従業員といえども、会社との間にある種の契約が成り立っているのです。その例を考えてみましょう。ピッキング作業であれば、作業のやり方を定義し、その通りにやってもらうことが従業員との間の契約ということになります。もしここで作業手順や品質のポイント、作業速度などを規定していなかったらどのようなことが起きるでしょうか。

 

商品に傷がついたり、納期に作業が間に合わなかったりする可能性があります。最悪、顧客へのデリバリーに支障をきたすことも出てくるかもしれません。この時に日本の常識で従業員を叱るとどうなるでしょうか。従業員にしてみれば指示されていないことで叱られている、これは理不尽だと感じることでしょう。

 

この例の場合、日本と同様に作業者任せにした管理者の責任だと考えるべきだと思います。海外の場合、任せれば「思った通りに動いてくれる」ということはあり得ません。人のマネジメントに苦労する日本人支援者がいますが、まずはその支援者を教育する必要があると思います。やはり最低限、仕事の基準と手順を定め、その通りに動いてもらうようにトレーニングすることが海外では必要になってくるのです。

 

次回に続きます。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
顧客と競合と市場のサプライチェーン三角関係

 重要なのは顧客のデマンドチェーンやバリューチェーンである、と説くまでならよいですが、サプライチェーンは供給者の論理にすぎないとの行き過ぎた説を見かけるこ...

 重要なのは顧客のデマンドチェーンやバリューチェーンである、と説くまでならよいですが、サプライチェーンは供給者の論理にすぎないとの行き過ぎた説を見かけるこ...


第3のSCM: 複雑系・安定・利益

1. 既存のSCMと第3のSCM  既存のSCM:サプライチェーンマネジメントでは資金最大化をねらい、調達を、需要や制約、つまり販売と同期させて在庫...

1. 既存のSCMと第3のSCM  既存のSCM:サプライチェーンマネジメントでは資金最大化をねらい、調達を、需要や制約、つまり販売と同期させて在庫...


クロスドッキングとは

1. クロスドッキングの趣旨    物流センターにはDC(もしくはSC)、TC(もしくはDP)という呼び名があります。DCやSCは在庫がある...

1. クロスドッキングの趣旨    物流センターにはDC(もしくはSC)、TC(もしくはDP)という呼び名があります。DCやSCは在庫がある...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
意見交換・情報共有化:協力会社との取引(その3)

  ◆物流事業者とのコミュニケーション 協力会社は荷主会社の物流特性をよく理解することで、今後の取引をより改善し、スムーズに進めることを...

  ◆物流事業者とのコミュニケーション 協力会社は荷主会社の物流特性をよく理解することで、今後の取引をより改善し、スムーズに進めることを...


利益が出ない受注:協力会社との取引(その1)

  ◆低価格での物流取引 私たちがビジネスを実施していくうえで、協力会社の存在は欠かせないもです。協力会社とは常に連携を取り合って、効果...

  ◆低価格での物流取引 私たちがビジネスを実施していくうえで、協力会社の存在は欠かせないもです。協力会社とは常に連携を取り合って、効果...


「ものの流れ」の改善とは 物流における作業・工程改善(その2)

◆ ものづくり改善に学ぶ  今まで何気なくやってきた「その作業」が本当に必要なのかを考えてみる必要があります。前回もお話しましたがその業務を止めてみ...

◆ ものづくり改善に学ぶ  今まで何気なくやってきた「その作業」が本当に必要なのかを考えてみる必要があります。前回もお話しましたがその業務を止めてみ...