提案件数を増やすコツ:提案について考える(その2)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆提案件数を増やすコツ

この提案制度は従業員自身のレベルアップにも有効な手段です。今の仕事の状況を客観的に分析し、それをどう変えたらさらに良くなるのかをじっくりと考えるからです。改善提案は従業員が参加することで会社経営を良くしていくためのしくみと考えましょう。しかし多くの従業員は自分が経営に参加するなどとは思っていないものです。

 

会社も良くなり従業員自身も成長する、こんな良い仕組みはなかなかありませんが、ほとんどの従業員はそれを自分事として考えることが無いのです。そこでまず改善提案制度として導入し、ハードルを低くするとともに参加へのモチベーションを向上させなければならないわけです。

 

いろいろな会社で行っていることは提案報奨金を支給するということです。この報奨金は参加賞金を出すとともに改善効果の大きなアイテムについてはそこそこの金額で報いるというものです。参加賞は300円から500円程度でよいでしょう。改善効果が大きい提案については数万円から数十万円出してもよいのではないでしょうか。

 

この報奨金を支給することと同時に人事評価の一部とすることも考えられます。年間目標件数に対する達成度に応じて評価していくことがよいのではないでしょうか。改善件数をグラフ化して社内に掲示している会社を見かけることがあります。ビジュアル化するとともに誰が頑張っているのかもわかるようにします。

 

逆に件数が伸びない社員はそれを見ることで考えるところが出てくるでしょう。このように刺激を与え合い、それに対してアクションが起きるようにすることが本当の見える化だといえます。

 

ある会社の経験値によると改善件数と会社利益は関係があるとのことです。もちろん提案件数が大きくなるにつれて利益も増えるということです。改善提案なんて効果が無いよ、とわかったようなことを言う人がいますが、これは正しくないと思います。改善提案はコストや品質、安全などに必ず効果がありますので前向きに取り組みたいも...

サプライチェーンマネジメント

 

◆提案件数を増やすコツ

この提案制度は従業員自身のレベルアップにも有効な手段です。今の仕事の状況を客観的に分析し、それをどう変えたらさらに良くなるのかをじっくりと考えるからです。改善提案は従業員が参加することで会社経営を良くしていくためのしくみと考えましょう。しかし多くの従業員は自分が経営に参加するなどとは思っていないものです。

 

会社も良くなり従業員自身も成長する、こんな良い仕組みはなかなかありませんが、ほとんどの従業員はそれを自分事として考えることが無いのです。そこでまず改善提案制度として導入し、ハードルを低くするとともに参加へのモチベーションを向上させなければならないわけです。

 

いろいろな会社で行っていることは提案報奨金を支給するということです。この報奨金は参加賞金を出すとともに改善効果の大きなアイテムについてはそこそこの金額で報いるというものです。参加賞は300円から500円程度でよいでしょう。改善効果が大きい提案については数万円から数十万円出してもよいのではないでしょうか。

 

この報奨金を支給することと同時に人事評価の一部とすることも考えられます。年間目標件数に対する達成度に応じて評価していくことがよいのではないでしょうか。改善件数をグラフ化して社内に掲示している会社を見かけることがあります。ビジュアル化するとともに誰が頑張っているのかもわかるようにします。

 

逆に件数が伸びない社員はそれを見ることで考えるところが出てくるでしょう。このように刺激を与え合い、それに対してアクションが起きるようにすることが本当の見える化だといえます。

 

ある会社の経験値によると改善件数と会社利益は関係があるとのことです。もちろん提案件数が大きくなるにつれて利益も増えるということです。改善提案なんて効果が無いよ、とわかったようなことを言う人がいますが、これは正しくないと思います。改善提案はコストや品質、安全などに必ず効果がありますので前向きに取り組みたいものです。

 

改善提案は個人別に評価していくことも重要ですが、これをチーム別の評価とすることも一つの方法です。何人かでチームを組み、そのチームで件数を競うのです。これは自分だけではなくチームのために、という心理を活用し改善提案を増やしていく方法です。一度この方法を試されてみてはいかがでしょうか。

 

次回に続きます。

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「人的資源マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
技術企業の高収益化: 技術プラットフォームとは

◆ 儲かる会社は技術プラットフォームを使いこなす  「うちは、技術プラットフォームの意識が希薄で情けないですよ」数年前のこと、こう話されたのは、とあ...

◆ 儲かる会社は技術プラットフォームを使いこなす  「うちは、技術プラットフォームの意識が希薄で情けないですよ」数年前のこと、こう話されたのは、とあ...


中国工場の実状を知る 中国工場の品質改善(その9)

  【第2章 中国工場の実状を知る】 【管理者について】  前回のその8に続いて解説します。   【管理者】  ここで...

  【第2章 中国工場の実状を知る】 【管理者について】  前回のその8に続いて解説します。   【管理者】  ここで...


技術士第二次試験対策:受験番号を必ず書く

 受験生の方々への重要なアドバイスです。受験番号を必ず書いてください。解答が合格点を満たしていても受験番号を書き忘れると不合格になります。 【特集】技術...

 受験生の方々への重要なアドバイスです。受験番号を必ず書いてください。解答が合格点を満たしていても受験番号を書き忘れると不合格になります。 【特集】技術...


「人的資源マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
人的資源マネジメント:セルフコントロールはレジリエンスを高める「やらない力」(その2)

 前回のその1に続いて解説します。   4. 心理的距離のコントロール(Self-distancing)    やらない力、誘...

 前回のその1に続いて解説します。   4. 心理的距離のコントロール(Self-distancing)    やらない力、誘...


人的資源マネジメント:技術者育成のパフォーマンス(その2)

   前回は「学習」を通じて「成長」することの重要性をお伝えしました。実務を通して人はもっとも成長するものであり、そのための仕組みを作るこ...

   前回は「学習」を通じて「成長」することの重要性をお伝えしました。実務を通して人はもっとも成長するものであり、そのための仕組みを作るこ...


人的資源マネジメント:リーダーを育てる製品開発(その2)

 前回のその2に続いて解説します。   3. 過酷な環境下で会社を辞める技術者    このような状況下でどのような取り組みをし...

 前回のその2に続いて解説します。   3. 過酷な環境下で会社を辞める技術者    このような状況下でどのような取り組みをし...