二つの視点とは 物流で会社利益向上のチャンスを見逃すな(その1)

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サプライチェーンマネジメント

◆ 会社利益を30%向上するために

 利益を向上させるためには利益率の高い仕事の比率を増やすことと、コストをとことん切り詰めることのいずれかが必要になってきます。物流を売り物にしている会社ではこの両方を行う必要があり、そうでない会社では物流コストを削減していくことが会社利益向上に寄与します。

 そこでこの二つの視点についてどのような順番でやっていけばよいか、という話に移ります。理想をいえば両方同時に、ということになります。

 「皆さんの会社では物流改善で利益を30%向上できます」と言われたらどのように思いますでしょうか。

 「うちの会社は改善をやり尽くしたからとても30%なんて無理だよ」

 「何の根拠があって30%なんて数字が出てきたのか」

 こういった反応があるような気がします。今まで何もやってきていないわけではないため、さらに30%利益を向上させるなんて夢物語に聞こえるかもしれません。しかし筆者の経験からこの可能性を秘めた会社は多々あるものと考えられます。少なくとも10%程度の向上余地のない会社はほとんどないと言い切れる気がするのです。

 利益率の高い仕事の比率を増やすことと、コストをとことん切り詰めること、この二つは営業活動とコスト管理といった性質の異なる機能です。もし部署が異なり同時並行的に進めることができるのであればそれに越したことはありません。

 そこまで組織が細分化されておらず、スタッフの人数も十分でなければ最初に手を付けるべきは「コスト」であると断言できます。

 それはなぜでしょうか...

サプライチェーンマネジメント

◆ 会社利益を30%向上するために

 利益を向上させるためには利益率の高い仕事の比率を増やすことと、コストをとことん切り詰めることのいずれかが必要になってきます。物流を売り物にしている会社ではこの両方を行う必要があり、そうでない会社では物流コストを削減していくことが会社利益向上に寄与します。

 そこでこの二つの視点についてどのような順番でやっていけばよいか、という話に移ります。理想をいえば両方同時に、ということになります。

 「皆さんの会社では物流改善で利益を30%向上できます」と言われたらどのように思いますでしょうか。

 「うちの会社は改善をやり尽くしたからとても30%なんて無理だよ」

 「何の根拠があって30%なんて数字が出てきたのか」

 こういった反応があるような気がします。今まで何もやってきていないわけではないため、さらに30%利益を向上させるなんて夢物語に聞こえるかもしれません。しかし筆者の経験からこの可能性を秘めた会社は多々あるものと考えられます。少なくとも10%程度の向上余地のない会社はほとんどないと言い切れる気がするのです。

 利益率の高い仕事の比率を増やすことと、コストをとことん切り詰めること、この二つは営業活動とコスト管理といった性質の異なる機能です。もし部署が異なり同時並行的に進めることができるのであればそれに越したことはありません。

 そこまで組織が細分化されておらず、スタッフの人数も十分でなければ最初に手を付けるべきは「コスト」であると断言できます。

 それはなぜでしょうか。それは今現に日々発生し続けているからです。水道の蛇口から水が流れ出るようにコストは絶え間なく会社から外に向けて流れ出ているのです。

 皆さんご存知の通り、コストを削減すればその効果は会社の利益増に直結します。従ってコスト管理をきっちりとやることで今月の利益が変わってくるのです。だからこそ「すぐやる」必要があるのです。

 次回に続きます。

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この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


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