コンプライアンス 物流安全に関する取組(その2)

投稿日

 
  SCM
 
 物流安全に関する事項では法令についても気を配る必要があります。知らなかったために法令違反を犯してしまってはそれこそ大変なことになります。公道上の安全に関しては運輸安全マネジメントに取り組む必要がありますが、この活動の主旨と詳細については『貨物自動車運送事業法』に定められています。
 
 一方で構内安全については主として『労働安全衛生法』に定められています。基本事項として安全衛生管理体制の整備等が挙げられます。
 
 まず必要な管理者等の選任が必要です。総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、交通労働災害防止担当管理者など安全衛生を管理する者を選任することが求められています。
 
 そして安全衛生管理規程の作成、整備が必要です。安全衛生管理体制、各管理者等の職務と権限、労働者の遵守事項等をわかりやすく文書化した「安全衛生管理規程」を作成、整備することです。
 
 さらにリスクアセスメントの実施体制の整備が必要です。荷役作業について、作業現場に応じて危険性又は有害性等の調査(以下「リスクアセスメント」という。)を実施する担当者を定めるなど実施体制を整備することが求められるのです。
 
 その後にはトップが表明する安全衛生方針に基づき、安全衛生目標を設定の上、これを達成するため、リスクアセスメント実施結果に基づき、具体的なリスク低減措置等を含む年間安全衛生計画を作成する必要があります。
 
 これを行うことで、構内労働安全に対するPDCAを回していくことになります。また、安全衛生委員会等労働者からの意見聴取の場を設けるとともに、荷役作業時の労働災害防止及び交通労働災害防止に関する事項を必ず 調査審議することが求められます。
 
 物流では機械設備も使用しますので、その安全対策も重要になってきます。その一環として、法定の資格等の取得が必要です。一定の危険な...
 
  SCM
 
 物流安全に関する事項では法令についても気を配る必要があります。知らなかったために法令違反を犯してしまってはそれこそ大変なことになります。公道上の安全に関しては運輸安全マネジメントに取り組む必要がありますが、この活動の主旨と詳細については『貨物自動車運送事業法』に定められています。
 
 一方で構内安全については主として『労働安全衛生法』に定められています。基本事項として安全衛生管理体制の整備等が挙げられます。
 
 まず必要な管理者等の選任が必要です。総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、交通労働災害防止担当管理者など安全衛生を管理する者を選任することが求められています。
 
 そして安全衛生管理規程の作成、整備が必要です。安全衛生管理体制、各管理者等の職務と権限、労働者の遵守事項等をわかりやすく文書化した「安全衛生管理規程」を作成、整備することです。
 
 さらにリスクアセスメントの実施体制の整備が必要です。荷役作業について、作業現場に応じて危険性又は有害性等の調査(以下「リスクアセスメント」という。)を実施する担当者を定めるなど実施体制を整備することが求められるのです。
 
 その後にはトップが表明する安全衛生方針に基づき、安全衛生目標を設定の上、これを達成するため、リスクアセスメント実施結果に基づき、具体的なリスク低減措置等を含む年間安全衛生計画を作成する必要があります。
 
 これを行うことで、構内労働安全に対するPDCAを回していくことになります。また、安全衛生委員会等労働者からの意見聴取の場を設けるとともに、荷役作業時の労働災害防止及び交通労働災害防止に関する事項を必ず 調査審議することが求められます。
 
 物流では機械設備も使用しますので、その安全対策も重要になってきます。その一環として、法定の資格等の取得が必要です。一定の危険な業務等については、安衛法に基づく資格、技能講習の受講が必要であり、これらの資格等を計画 的に取得させることが求められており、その典型がフォークリフトです。
 
 これらの安全について社内に定着させていくために、安全衛生教育が欠かせません。荷役作業現場において作業指揮をする責任者に対しては、安全な荷役作業方法について、職長教育に準ずる安全衛生教育を実施することも忘れてはなりません。
 
 次回に続きます。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCM効率を評価するKPIの新提案 SCM最前線 (その15)

 前回のその14に続いて解説します。   4. 面積原価を導入すると何が変わるか   (1) 資源効率視点での製品の正しい利益...

 前回のその14に続いて解説します。   4. 面積原価を導入すると何が変わるか   (1) 資源効率視点での製品の正しい利益...


供給を考える。 物流改善ネタ出し講座 (その6)

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...

  【物流改善ネタ出し講座 連載目次】 1. なぜ物流は宝の山なのか 2. 宝の山の見つけ方 3. フォークリフトを考える 4. 荷姿...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その12)

1.どこに何がいくつあるか、そのどこには国内とは限りません    前回のその11に続いて解説します。商品はグローバルに流通しています。シリー...

1.どこに何がいくつあるか、そのどこには国内とは限りません    前回のその11に続いて解説します。商品はグローバルに流通しています。シリー...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流サービスの水準:顧客の仕事を変える物流の提供を(その1)

  ◆物流サービスの向上 顧客に提供する物流業務を物流サービスと呼びます。このサービスの水準によって物流コストや物流の価格が決まります。...

  ◆物流サービスの向上 顧客に提供する物流業務を物流サービスと呼びます。このサービスの水準によって物流コストや物流の価格が決まります。...


トラック合わせ生産とは ものづくりと物流の同期化(その2)

       1. 後工程は、お客様  後工程はお客様という言葉があります。職種を問わず自分の仕事の後工程はすべてお客様であり、お客様のために...

       1. 後工程は、お客様  後工程はお客様という言葉があります。職種を問わず自分の仕事の後工程はすべてお客様であり、お客様のために...


物流現場監督者の役割とは 本当の見える化で効率向上(その5)

◆ 管理ボードとセンター長  物流現場を管理状態に置くことで、今何をしなければならないかといったアクションにつながります。逆にこれが分かっていないと...

◆ 管理ボードとセンター長  物流現場を管理状態に置くことで、今何をしなければならないかといったアクションにつながります。逆にこれが分かっていないと...