日本の社会は、労働人口が減少しつつあります。このような環境下ではサービスを提供する側にとって試練の時代となります。
つまり人手不足で仕事が追い付かなくなるという現象が起きるのです。労働力を確保するために条件を良くしなければならず、人件費の向上が利益を圧迫します。
一方で悪いことばかりとは限りません。この人手不足によるコストアップを機に、顧客に対する値上げを実現できるからです。
これを上手く使ったのが物流業界です。物流といえば今までは過当競争の下、価格は下がる一方でしたが、人材不足の時代に突入してから、値上げが浸透し利益率も改善しました。
経済状況の変化にうまく対応できた優等生は物流だったのです。
しかしながら、顧客は喜んで物流価格値上げに応じているわけではありません。「やむを得ず」応じたまでであって、経済の風向きが変われば顧客の対応も当然のことながら変化するでしょう。
このように経済の状況によって価格は変化するもので、物流価格も不景気になれば値下げという状況が出てくる可能性もあります。
私たちは当たり前の物流サービスを行っていればこの原則に当てはまってしまいます。つまり経済状況に応じて価格は上がったり下がったりするということです。
ではその当たり前の物流サービスとは何でしょうか。この定義は「比較的容易にできる仕事」といったらよいかもしれません。
物流サービスの中で、特別なスキルが無いとできないような仕事を除けば、あとは「比較的容易にできる仕事」ということになります。
たとえば輸送サービスや保管サービスはその典型です。何もお金を取ってそのサービスを提供する物流事業者でなくてもこの類の仕事はできます。
現に工場...