マーケティング手法のシステム化、シークエンス・ジェネレーション法とは

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1.シークエンス・ジェネレーション法とは

 取材調査、観察調査、アンケート調査などで収集した定性情報をもとに、特徴的な場面や行動を織り込んだ基本シナリオを作成し、それを基に発想する「状況発想」の手法です。場面から、①状況を導き出した要因(心理、習慣、癖)を読み、②それに沿って、必要なモノ、サービス、システムを発想します。 

 もともとは、公的空間(交通、公園、病院、学校や共同住宅などのパブリックスペース)等についての現状写真や利用状況データから、改良点や新規建設のアイデアを読み取るために生まれた手法で、それを子供や老人、動物をはじめ、公共空間の集合ニーズ、またプライバシーに覆い隠された個人生活ニーズを読み取り、ウォンツを発想するマーケティング手法としてシステム化したものです。

 

2.シークエンス・ジェネレーション法の手順

①情報収集データから、選択視点(時間、場所、目的、欲求段階等)を設定して、図1のように基本となる場面(シーン)を簡略にシナリオ化します。

シーンのシナリオ化

図1.シーンのシナリオ化

 

図2に表示した基本発想シートを用い、まず場面から「顕在・潜...

1.シークエンス・ジェネレーション法とは

 取材調査、観察調査、アンケート調査などで収集した定性情報をもとに、特徴的な場面や行動を織り込んだ基本シナリオを作成し、それを基に発想する「状況発想」の手法です。場面から、①状況を導き出した要因(心理、習慣、癖)を読み、②それに沿って、必要なモノ、サービス、システムを発想します。 

 もともとは、公的空間(交通、公園、病院、学校や共同住宅などのパブリックスペース)等についての現状写真や利用状況データから、改良点や新規建設のアイデアを読み取るために生まれた手法で、それを子供や老人、動物をはじめ、公共空間の集合ニーズ、またプライバシーに覆い隠された個人生活ニーズを読み取り、ウォンツを発想するマーケティング手法としてシステム化したものです。

 

2.シークエンス・ジェネレーション法の手順

①情報収集データから、選択視点(時間、場所、目的、欲求段階等)を設定して、図1のように基本となる場面(シーン)を簡略にシナリオ化します。

シーンのシナリオ化

図1.シーンのシナリオ化

 

図2に表示した基本発想シートを用い、まず場面から「顕在・潜在欲求」を読み出す第1次読み込み作業、続いてニーズを基にモノやサービスの「願望(ウォンツ)」を探る第2次展開発想作業の2ステップに分けてブレインストーミングを実施します。

基本発想シート

図2.基本発想シート

◆関連解説『アイデア発想法とは』

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この記事の著者

髙橋 誠

企業のイノベーション戦略の構築と実践をお手伝いし、社員の創造性開発を促進し、新商品の開発を支援します!

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