流れ生産:ジャスト・イン・タイム生産(その46)

 

 

【実践編 第2章目次】

第2章 流れ生産で工場に流れをつくる

1. 流れをつくる生産のライン化の手順
2. 多工程持ちで少人化を実現させる
3. 少人化で生産ラインを効率よく、柔軟にする
4. かんばんのしくみで引っ張り生産に転換する←今回の記事

第2章 流れ生産で工場に流れをつくる

実践編 第2章から、JIT改革の具体的な実践手法についての解説に入ります。「流れ生産」は、職場や現場に流れをつくる改革です。「流れ生産」「少人化」「かんばん」の3つの手法を取り上げます。

4. かんばんのしくみで引っ張り生産に転換する

かんばんは、モノの管理と作業指示のためのしくみです。わかりやすい「目で見る管理」にも有効です。

 

図.かんばんの種類

 

◆かんばんの運用手順

前回の(3)かんばんの枚数を決めるに続けて、解説します。

 

(4)かんばんの運用と管理のしかた

モノから外されたかんばんは、一時収容する場所が必要です。それを「かんばんポスト」、または、たんに「ポスト」などと称しています。

 

外れた仕掛けかんばんは、作業計画に組み入れて作業指示に使います。このようなかんばんを差し立てる管理板を「かんばん差立板」「仕掛け管理板」などといいます。モノから外されたかんばんは以下のように運用・管理されます。

 

【かんばんポストによる運用】

かんばんポストとは、外れたかんばんを一時収容する入れ物です。引き取りかんばんは次の手順で運用されます。

 

手順1.かんばん外し

作業者が、最初に部材を使用するときに、部材に付いている引き取りかんばんを外し、かんばんポストに入れる。

 

手順2.かんばん回収

「水すまし」と呼ばれる運搬係が、ポスト内のかんばんと空容器を定期的に回収するため、ポストには以下の項目と行き先を記入する。

 

手順3.かんばん差し替え

水すましは、回収した引き取りかんばんと空容器を持って前工程のストア(仕掛り在庫置き場)へ行き、該当する部材に付いて...

いる仕掛けかんばんを外してポストに入れ、代わりに持ってきた引き取りかんばんを部材に付けて後工程へ運搬する。

 

次回に続きます。

 

【出典】古谷誠 著 『会社を強くする ジャスト・イン・タイム生産の実行手順』中経出版発行(筆者のご承諾により連載)

 

 

 

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