社長と社員のコミュニケーション術(その2)埋まらないミゾがある

 前回の社長と社員のコミュニケーション術(その1)では、社長と社員は同床異夢の解説をしました。今回は、社長と社員の間の埋まらないミゾです。社長と社員の間の埋まらないミゾ(立場の差等)には、次の4つの要因があります。

 

(1)立場の違いによる責任感のギャップ

 社長には「社員の生活がかかっている」というプレッシャーから、きびしくならざるを得ないという事情があり、社員はこのことが理解でききません。それには以下の理由があります。

・日頃意識している財布の大きさが違う : 社長は会社全般にフォーカスしていいて、資金不足、売上達成不足で心がさわぎます。一方社員は、もらった給料の範囲でしか意識していません。つまり、社長は会社の財布、社員は給料の財布と持っている財布と大きさが違うのです。

・視点の違い :  象の例で言われる「群盲、象をなでる(評する)」ごとく、社員は象の鼻を見てこれが象だと思っています。つまり、担当している仕事しか見ていません。一方社長は象全体を見ているので視点が異なり、お互いに話が通じない、かみ合わない、ということになりがちです。

 

セミナー「スタッフ向け問題解決のためのファシリテーター養成講座」

9:30 ~ 17:00 

東京・日科技連 東高円寺ビル

59,400円

(2)入ってくる情報量の差・深さや視点の広がりが違う

  日々、社内の人や一定の外部の人しか接触していない社員と、社内外で多くの人と接している社長では、どんどん情報格差が広がっていきます。損益などの経営情報も、社員に変な誤解を与えたくないなどの理由で公開しないために、なかなか、売上重視から利益重視に切り替わりません。  鳥のように空から俯瞰している社長と地上で業務をしている社員では視点も異なるのです。  

 

(3)遠慮と思い込み(推測・邪推)で、お互いのコミュニケーションが不足

 社長は話をしていて反応が少ないと、「伝わっていいないのか」と思い言葉を付け足します。そうすればするほど言い訳くさく、また説教くさくなります。社員も言いたいことはあるものの、これを言うと社長に「やる気がない」などと思われるのでは?と遠慮と推測が働きます。 結果として内心の不平、不満などが少しづつ溜まっていきます。

 

(4)社長と社員との間で利害(損得)関係が共有できていない

 社長にとっては「会社と自分は一心同体」であるが、社員にしてみれば「会社が発展しても、自分にどんな見返りがあるのか?」がイメージできません。また社員は、会社の業績と自分の待遇が同期していないと感じているものです。

 

 以上、社員側の最大の問題は、自分の業務を通じてしか会社をみていないところにあります。社長は「全員営業のつもりであるいは経営者意識を持って」業務をして欲しいと思っていますが、社員は「木を見て森を見ず」、「全体最適を意識せずに部分最適に走る」で、なかなか社長と同じ目線、考えにはなりません。

 この問題を解決するための一手段が「経営特くんゲーム」です。ゲームを通じて経営感覚を無理なく習得していくため、参加者全員が共通の言葉や考え方になり、相互理解が進みます。ツーカーの関係になる効果があり、ソフトバンクの孫会長もこの手を使っているのは有名です。

 

◆社長のためのワンポイントチェック

  社長は社員に目隠しをしたまま、「走れ!」と号令をかけていませんか?

・目的や目標・ゴールを知らずに、ただやみくもに走らされている

・どんな見返りやご褒美があるのかもイメージできずに、走らされている

・やっている業務の意味づけを聞かされずに、走らされている

 これでは、社員は自分が給料さえもらえれば、会社のことはどうでも良い、という心境になるものです。

では第3回をお楽しみに。


この記事の著者

石川  昌平

(株)I&C・HosBizセンターの連絡窓口です

無料会員登録でさらにあなたに特化した情報を手に入れましょう。

①「組織開発」の関連記事が掲載されたらメールでお知らせ

②専門家「石川  昌平」先生に記事内容について直接質問が可能

③他にも数々の特典があります。