見える化で改善対象を明確に 事務の生産性向上とは(その2)

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【目次】

1. 見える化とは

 
 見える化は、業務情報を企業内で共有化して共通の認識にもとづいて、現場の問題等の早期発見や効率化、改善に役立てることを目的としています。業種や職種等により適用方法は異なりますが、一般的には問題や課題の認識に利用され、図やグラフにして可視化する場合もあれば、音や光による体感認識を用いる場合もあります。いずれも視覚化やマニュアル化して、直感的に正しく判断できるようにします。見える化は単なる可視化だけではなく、「認識の共有」により行動をおこせるようにするところが大事です。今回のテーマでは、問題の明確化と分析のために見える化を利用します。
 

2. 事務部門の改善における見える化の意義

 
 事務部門の改善は、次のことから改善活動がなされていなかったり、成果をあげにくかったりするのが実態です。
 
(1) 机上やパソコン業務が中心なので、作業(仕事)内容と成果が見えにくい。
(2) アウトプット(成果物)は、紙媒体のもの以外は、顕在化定量化しにくい。
(3) プロセスや作業が複雑で、属人化しているので標準化しにくい。他人に見えない。
(4) 以上から人時生産性が測定されず、生産性を追求する例が少ない。
 
 これらのことから、事務部門の改善では見える化が最大の難関で、見える化を実現し現状を把握できると、改善と成果は得やすいのです。
 
 事務の改善
 

3. 見える化の手順

 

(1) 進め方

 
①業務の洗い出し各個人が持つ業務を洗い出し、そのリストを調査用紙や電子ファイルに列記する。
                                        (職務調査票)
②業務プロセスの流れを明確化する洗い出した業務のプロセスをフローチャートで表わす。この時、次の項目も書き出す。
 
1)目的、インプット、アウトプット(成果物)
2)実施時期(頻度)、納期
3)作業、照査、承認などに関わる人の氏名(Aさんなど記号で可)
4)使用する帳票
5)使用する機器、パソコン
6)判定する事柄があれば、その要領と基準
 
③現状の人時生産性のデータを取る。この業務はどこに貢献しているか?
 

(2) 見える化の方法

 
 見える化の手法はいくつもありますが、以下に業務プロセスの問題点を把握するのに有効に利用できるものを列記します。
 
① フローチャート
② パレート図
③ ヒストグラム
④ 管理図
⑤ 散布図
⑥ 特性要因図
⑦ FTMA(故障の木解析)
⑧ マニュアル手引き
 
 これらを用い、現状の業務プロセスの流れと実態を明確にします。  
      

4. 分析と問題点の抽出

 

(1) 問題点の抽出

 
 上述の見える化で実態を明確にすることはできたと思われますが、業務改善のためには、その実態の何が問題なのか、また、何が人時生産性を低下させているのかを探す必要があります。ところが、多くの場合は、この状態では何が問題なのかを抽出することはできないでしょう。その理由は、作業の生産性の評価や何のためにやっているのか、認識されていないからです。
 
 一つの目安として、販売、仕入、在庫管理が日時処理されて、翌日には速報が経営者に届くか、月次試算表が〆後、中2日で出来上がるかをチェックし、出来ていないときはその阻害要因を徹底的に抽出すると問題点が『見える化』出来ます。
 

(2) 目標設定

 
 明確になった業務の実態を現状として、改善したい目標を決めることにします。 例えば、ある業務依頼の申請を受け付けてから、完了までに実労働時間が5時間、必要期間...

【目次】

1. 見える化とは

 
 見える化は、業務情報を企業内で共有化して共通の認識にもとづいて、現場の問題等の早期発見や効率化、改善に役立てることを目的としています。業種や職種等により適用方法は異なりますが、一般的には問題や課題の認識に利用され、図やグラフにして可視化する場合もあれば、音や光による体感認識を用いる場合もあります。いずれも視覚化やマニュアル化して、直感的に正しく判断できるようにします。見える化は単なる可視化だけではなく、「認識の共有」により行動をおこせるようにするところが大事です。今回のテーマでは、問題の明確化と分析のために見える化を利用します。
 

2. 事務部門の改善における見える化の意義

 
 事務部門の改善は、次のことから改善活動がなされていなかったり、成果をあげにくかったりするのが実態です。
 
(1) 机上やパソコン業務が中心なので、作業(仕事)内容と成果が見えにくい。
(2) アウトプット(成果物)は、紙媒体のもの以外は、顕在化定量化しにくい。
(3) プロセスや作業が複雑で、属人化しているので標準化しにくい。他人に見えない。
(4) 以上から人時生産性が測定されず、生産性を追求する例が少ない。
 
 これらのことから、事務部門の改善では見える化が最大の難関で、見える化を実現し現状を把握できると、改善と成果は得やすいのです。
 
 事務の改善
 

3. 見える化の手順

 

(1) 進め方

 
①業務の洗い出し各個人が持つ業務を洗い出し、そのリストを調査用紙や電子ファイルに列記する。
                                        (職務調査票)
②業務プロセスの流れを明確化する洗い出した業務のプロセスをフローチャートで表わす。この時、次の項目も書き出す。
 
1)目的、インプット、アウトプット(成果物)
2)実施時期(頻度)、納期
3)作業、照査、承認などに関わる人の氏名(Aさんなど記号で可)
4)使用する帳票
5)使用する機器、パソコン
6)判定する事柄があれば、その要領と基準
 
③現状の人時生産性のデータを取る。この業務はどこに貢献しているか?
 

(2) 見える化の方法

 
 見える化の手法はいくつもありますが、以下に業務プロセスの問題点を把握するのに有効に利用できるものを列記します。
 
① フローチャート
② パレート図
③ ヒストグラム
④ 管理図
⑤ 散布図
⑥ 特性要因図
⑦ FTMA(故障の木解析)
⑧ マニュアル手引き
 
 これらを用い、現状の業務プロセスの流れと実態を明確にします。  
      

4. 分析と問題点の抽出

 

(1) 問題点の抽出

 
 上述の見える化で実態を明確にすることはできたと思われますが、業務改善のためには、その実態の何が問題なのか、また、何が人時生産性を低下させているのかを探す必要があります。ところが、多くの場合は、この状態では何が問題なのかを抽出することはできないでしょう。その理由は、作業の生産性の評価や何のためにやっているのか、認識されていないからです。
 
 一つの目安として、販売、仕入、在庫管理が日時処理されて、翌日には速報が経営者に届くか、月次試算表が〆後、中2日で出来上がるかをチェックし、出来ていないときはその阻害要因を徹底的に抽出すると問題点が『見える化』出来ます。
 

(2) 目標設定

 
 明確になった業務の実態を現状として、改善したい目標を決めることにします。 例えば、ある業務依頼の申請を受け付けてから、完了までに実労働時間が5時間、必要期間として3日間掛かっていたとします。 これを現状の標準時間としておき、改善目標を立てるのです。 例えば、目標を、実労働時間が4時間、必要期間として2日間とする。などの目標を決めます。
 

(3) 再び問題点の抽出

 
 上の(2)で目標が明確になりますと、上述の業務フローの何に時間がかかり、3日間もかかっているのかの問題意識が生まれ、現状業務プロセスの問題点を挙げることができるようになります。
 
 次回は、5Sでシンプルな仕事の流れに改善がテーマです。
 
  

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この記事の著者

石川  昌平

(株)I&C・HosBizセンターの連絡窓口です

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