心地よい、高級・上質感… などの触感は、
摩擦や硬さなどとどのように関係しているのか?
セミナープログラム
1.触知覚メカニズムの基礎と現象的捉え方による触感デザイン
●講師 名古屋工業大学 大学院 田中 由浩 氏
【講座の趣旨】
はじめに、触知覚メカニズムの基礎を紹介する。皮膚に点在する触覚センサである機械受容器の特性や、皮膚特性、さらに、粗さ、凹凸、硬さの知覚について述べる。続いて、触感の錯覚などを例に、触感が、従来考えられてきた対象物の物理量(形状や材料特性など)と必ずしも一対一に対応しないことを紹介し、これを応用した製品の触感デザインの事例を紹介しつつ、その価値やアプローチの仕方、評価方法を述べる。最後に、触動作も踏まえつつ触感の身体性や主観性を概説する。
1.触感の基本的特性
1-1 機械受容器の時空間特性
1-2 皮膚と触覚との関係
1-3 凹凸・硬さ・粗さの知覚
2.現象的捉え方による触感デザイン
2-1 錯触
2-2 錯触が示唆すること
2-3 トレードオフを解消する
2-4 新しい設計要素を見つける
2-5 触感を数値化するための心理物理的手法
3.触感の身体性と主観性
【質疑応答】
【12:45-14:45】
2.触感分析:多次元性,多階層性,経時性,個人差を起点に
●講師 神戸大学 大学院 永野 光 氏
【習得できる知識】
製品表面や素材など様々な対象の触感を分析・設計する際の手法とその注意点
【講座の趣旨】
多様な触感(触知覚)を定量化する場合,多次元空間上で捉えることが有用な手段の一つである.触感における多くの次元解析事例を交えて,その利用可能性を概説する.また,触知覚メカニズムと触感の多次元性の結び付きについても併せて述べる.
また,ヒトの嗜好に近い触感性を,材質感(ざらざら,つるつる)などのよりプリミティブな触感性と交えて定量化する場合,多階層的な触感モデルで捉えることが有用な手段を考えられる.このように触感を多階層的に取り扱う手法を個人差も交えて概説する.
さらに,近年取り組んでいる触感の経時性に関しても,研究例などを交えながら,述べる.
1.触感分析とは
2.触感の多次元性
2-1多次元的な触感解析手法
2-2解析事例
2-3多次元的な触感解析における注意点
2-4 触知覚メカニズムとの関係
3.触感の多階層性
3-1 多階層的な触感解析手法
3-2 解析事例
3-3 多階層的な触感解析における注意点
4.触感の経時性
4-1 経時性を考慮した触感解析手法
4-2 解析事例
5.触感の個人差
6.まとめ
【質疑応答】
【15:00-17:00】
3.触感の可視化と製品応用事例
●講師 兵庫県立工業技術センター 佐伯 光哉 氏
【習得できる知識】
・触感と物性評価の関連付けによる「見える化技術」
・ゴム材料特有の触感である「べたつき感」の評価方法
・プラスチックを例にしたミクロサイズの凹凸付与による触感のデザインの方法
【講座の趣旨】
ゴム製グリップの触感評価を例に触感評価の方法を解説する。主観評価と触感に関係する物性値との相関関係から統計的に数値化を試みる。さらに物性に関する相関の大きい特徴値の抽出方法として、ゴム材料特有の「べたつき感」を例に紹介する。また、材料の質感を簡単に制御する例として、表面の凹凸付与により表面の質感を制御した例を紹介する。
1.触感評価の手法
1-1 主観評価
1-2 物性評価
1-3 数値化による評価
2.触感評価の具体例
2-1 グリップに使用するゴム材料
2-2 ゴム製グリップの触感評価
3.触感の精度向上について
3-1 推定値の精度向上
3-2 べたつき感の評価方法
4.触感に関係の深い特徴値の抽出
4-1 摩擦波形と周波数特性
4-2 摩擦時に指に加わる力
5.簡単な質感の制御について
5-1 質感表見の方法
5-2 シボ(表面凹凸生成)による質感制御
5-3 シボのある表面の触感評価
【質疑応答】
セミナー講師
1.名古屋工業大学 大学院工学研究科 准教授 田中 由浩 氏
2.神戸大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 助教 永野 光 氏
3.兵庫県立工業技術センター 材料・分析技術部 主席研究員 佐伯 光哉 氏
セミナー受講料
1名につき55,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50,000円〕
受講料
60,500円(税込)/人
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
10:00 ~
受講料
60,500円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込、会場での支払い
開催場所
東京都
【品川区】技術情報協会セミナールーム
【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅
主催者
キーワード
感性工学
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