
AI/データサイエンスを活用した薬物動態予測手法の現状・動向や、モデル構築・運用の実務的ポイントについて解説!
セミナー趣旨
近年、創薬研究においては新規化合物の薬物動態(PK)特性の予測精度が低く、開発効率の低下や臨床試験の失敗リスクが問題となっています。従来の経験則や個別試験による評価では、分子構造の多様性や複雑なADME特性を十分に反映できないケースが増えています。また、非臨床試験の現場においても、昨今の動物実験の代替・削減の流れに伴い、動物実験に依存しない薬物動態予測方法が求められています。
こうした課題に対して、データサイエンスやAIを活用した予測手法の導入が注目されています。
本セミナーでは、データ駆動型の薬物動態予測の現状と動向を整理し、創薬現場や前臨床研究現場での実務的活用に焦点を当てて解説します。特に、最新のAIモデルや機械学習によるPK予測の精度向上事例、課題の克服方法、研究者が実際に活用できるポイントを紹介します。
参加者は、本セミナーを通じて以下の知見を得られます:
・データサイエンスを活用した薬物動態予測の基礎と最前線
・創薬プロジェクトや前臨床研究におけるPK予測の課題と解決策
・AI・機械学習モデルの選択・運用の実務的ポイント
これにより、創薬プロジェクトの意思決定や開発効率向上に直結する知識を獲得できます。
受講対象・レベル
・創薬プロジェクトにおいて化合物の薬物動態評価や候補選定に携わっている研究者・開発者
・ADME/PK解析や臨床前評価の効率化・精度向上に課題を感じている方
・AI・機械学習を活用した薬物動態予測の実務応用に興味のある研究者・データサイエンティスト
・薬物動態モデル構築やPKPD解析を用いた意思決定プロセスの改善に関わる方
習得できる知識
・データサイエンス・AIを活用した薬物動態予測の基礎知識
・創薬プロジェクトにおけるPK評価や候補選定の進め方
・機械学習モデルの選択や運用のポイントと課題の把握方法
・実務に即した薬物動態予測の精度向上・効率化の手法
・データ駆動型PK予測を活用した意思決定プロセスの改善方法
セミナープログラム
1. 薬物動態予測の基礎と現状課題
1) イントロダクション
a) セミナーの目的
b) 創薬現場・前臨床研究現場におけるPK予測の重要性
2) 薬物動態(PK/ADME)の基礎
a) PKの基本概念(吸収・分布・代謝・排泄)
b) PKPD解析の基礎
c) 創薬プロジェクトや前臨床研究でのPK評価の役割
3) 従来手法の課題
a) 実験的評価の限界
b) 時間・コストの制約
c) 精度や汎用性の課題
4) データ駆動型アプローチの必要性
a) データサイエンス導入のメリット
b) 大規模データ活用による精度向上
2. データサイエンス・機械学習によるPK予測
1) データ準備と前処理
a) データ統合(社内データ・公開データの活用)
b) 欠測値・外れ値処理
c) 特徴量設計(分子構造・物性値)
2) モデル構築と評価
a) モデル選択(ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク等)
b) 学習プロセスの基本
c) モデル評価とクロスバリデーション
3) 動物データの活用
a) 種間差異の考慮
b) 予測精度向上のための戦略
c) PKPDシミュレーションとの統合
4) モデル解釈性と実務応用
a) 特徴量重要度解析(SHAP値等)
b) 候補化合物評価への応用
c) 臨床試験設計への応用
3. 今後の展望と創薬・前臨床研究への実務応用
1) 最新技術の動向
a) マルチモーダル学習の応用
b) 強化学習やGNNの活用例
2) 課題と克服方法
a) データ品質と多様性の確保
b) モデルの汎用性向上
3) 創薬現場・前臨床研究現場への応用事例
a) 製薬企業での導入例
b) 実務での意思決定への活用
4) まとめと質疑応答
a) 講演内容の要点整理
b) 今後の活用ポイント
c) 参加者からの質問受付
<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
鳥取大学 医学部 教授 博士(情報学) 岩田 浩明 氏
■ご略歴
2011 京都大学 大学院情報学研究科 博士課程修了、博士(情報学)
2016 京都大学 大学院医学研究科 特定助教
2021 京都大学 大学院医学研究科 特定准教授
2024- 鳥取大学 医学部 教授
■ご専門および得意な分野・ご研究
私は、ビッグデータを活用し、医療および創薬分野において革新的なアプローチの追求に取り組んでいます。
臨床データや生体情報を基に、予防医療や治療の最適化に貢献することで、新たな研究領域を開拓し、
医療現場に変革をもたらす技術を開発しています。
ビッグデータの可能性を最大限に活かし、医療と創薬の未来を切り拓くことを目指しています。
■本テーマ関連のご活動
・ライフインテリジェンスコンソーシアム(https://linc-ai.jp/)
―WG06: 製剤・マテリアルインフォマティクス グループリーダー
―WG07: ADMET・トランスレーショナルリサーチ サブグループリーダー
・日本薬物動態学会
―ディレクターズ・イニシアティブ・セッション(DIS): AI/機械学習による薬物動態予測 副代表
セミナー受講料
1名46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:00 ~
受講料
46,200円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込、コンビニ払い
開催場所
全国
主催者
キーワード
医薬品技術 AI(人工知能) CAE/シミュレーション前に見たセミナー
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13:00 ~
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全国
主催者
キーワード
医薬品技術 AI(人工知能) CAE/シミュレーション関連セミナー
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