
GaNパワーデバイス技術の基礎と応用展望~データセンターの省電力化を実現する次世代半導体~
AI・クラウドで急増する電力需要に挑むGaNパワー半導体。
本セミナーでは基礎から応用展望まで解説し、データセンター省電力化の可能性を示します。
セミナー趣旨
2025年現在、AI・クラウド・IoTの急速な普及により、データセンターの電力消費と処理密度はかつてないほどの高水準に達していると言われている。この消費電力削減のためには電源アーキテクチャの革新をもたらす省電力技術が必要不可欠であり、それを実現するための切り札の一つとして、新材料GaN(窒化ガリウム)パワー半導体デバイスの普及が期待されている。しかしながらGaNパワー半導体デバイスが得意とする電力容量・周波数領域ではシリコンMOSFETがまだまだ主役として君臨している。本セミナーでは、最強のライバルであるシリコンMOSFETからGaNパワー半導体デバイスの開発技術の現状と今後の動向について、わかりやすく、かつ丁寧に解説する。
受講対象・レベル
パワー半導体デバイス、パワーエレクトロニクスに興味のある方。特に新材料パワー半導体デバイスに興味のある方
必要な予備知識
教養程度の工学の知識があれば十分です。
習得できる知識
・パワー半導体デバイスの最新技術動向とその市場動向
・シリコンパワーデバイスの強みとGaN パワーデバイスの特長と課題
・GaNパワー半導体デバイス最新技術動向
セミナープログラム
1.パワーエレクトロニクス(パワエレ)とは何?
1-1 パワエレ&パワー半導体デバイスの仕事
1-2 パワー半導体デバイスの種類と基本構造
1-3 パワー半導体デバイスのお客様は何を望んでいるのか?
1-4 ノーマリ-オフ・ノーマリーオン特性とは何?
1-5 パワーデバイス開発のポイント
1-6 データセンター向けにはなぜGaNデバイスなのか?
2.新シリコンMOSFETの進展と課題
2-1 パワー半導体デバイス市場の現在と将来
2-2 パワー半導体デバイス開発のポイント
2-3 最新シリコンMOSFETを支える技術
3.GaNパワーデバイスの現状と課題
3-1 半導体デバイス材料の変遷
3-2 ワイドバンドギャップ半導体とは?
3-3 SiCとGaNデバイスの狙う市場(データセンター・EV・再エネ分野)
3-4 GaNパワーデバイスはHEMT構造。その特徴は?
3-5 GaN-HEMTのノーマリーオフ化
3-6 GaN-HEMTの最新技術動向(高耐圧化へ向けて)
3-7 縦型GaNデバイスの最新動向
4.まとめ
4-1 GaNパワーデバイスの技術的意義
4-2 今後の研究開発動向と市場展望(データセンター省電力化への貢献を含む)
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
国立大学法人 筑波大学 数理物質系 物理工学域 教授 博士(工学) 岩室 憲幸 氏
■ご略歴
1984年早稲田大学理工学部卒、1998年 博士(工学)(早稲田大学)
富士電機株式会社に入社。
1988年から現在までパワーデバイスシミュレーション技術、IGBT、ならびにWBGデバイス研究、開発、製品化に従事。
1992年North Carolina State Univ. Visiting Scholar。 MOS-gate thyristorの研究に従事。
1999年~2005年 薄ウェハ型IGBTの製品開発に従事。
2009 年5月~2013年3月 産業技術総合研究所に出向。SiC-MOSFET、SBDの研究ならびに量産技術開発に従事。
2013年4月~ 国立大学法人 筑波大学 教授。現在に至る。
■ご専門
シリコン、SiCパワー半導体設計技術
■本テーマ関連学協会でのご活動
IEEE Senior Member
IEEE Electron Device Society Power Device & IC Technical Committee Member
電気学会 シリコンならびに新材料パワーデバイス・IC技術調査専門委員会 元委員長
電気学会上級会員、応用物理学会会員
パワー半導体国際シンポジウム(ISPSD) 2025 論文委員会委員.
■著書
1. 「パワエレ技術者のためのSiCパワー半導体デバイス」(科学情報出版、2024年2月)
2. 「車載機器におけるパワー半導体の設計と実装」 (科学情報出版、2019年9月)
3.“Wide Bandgap Semiconductor Power Devices” Editor B.J.Baliga, Chapter 4 担当・執筆(Elsevier, Oct. 2018)
4. “Handbook of Semiconductor Devices”, Editor Rudan, M., Brunetti, R., Reggiani, S.
Chapter 13 担当・執筆(Springer, Nov. 2022)
■監修書
5. 「パワーデバイスの最新開発動向と高温対策および利用技術」(R&D支援センター、2024年11月)
6. 「次世代パワーエレクトロニクスの課題と評価技術」(S&T出版、2022年7月)
7. 「次世代パワー半導体の開発動向と応用展開」(シーエムシー出版、2021年8月)
8. 「SiC/GaNパワーエレクトロニクス普及のポイント」(S&T出版、2018年1月)、
9.「次世代パワー半導体の高性能化とその産業展開」(シーエムシー出版、2015年6月)
■編集書
10.「世界を動かすパワー半導体-IGBTがなければ電車も自動車も動かない-」(電気学会2008年12月 )があります。
セミナー受講料
【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 36,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき25,300円
【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
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受講料
36,300円(税込)/人