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なぜ日本人は先端プロジェクトの全体最適化が苦手なのか 〜プロジェクトの成功と失敗を具体的に対比した3つの事例研究〜
全国25,0002024-06-13 -
性能発注方式を用いた全体最適化のやり方、効果・効能を基礎から学ぶ!
課題の把握と解決方策の検討を並行して行い、効果を最大化する「デザイン思考」と、プロジェクト全体を通しての「全体最適化」のノウハウを、実例を交えてわかりやすく解説!
セミナー趣旨
●セミナーの概要
「デザイン思考」という概念をご存じでしょうか。横浜市では既に一部の施策立案にも取り入れていますが、課題(ニーズ)の把握と、課題解決方策(シーズ)の検討を並行して行うことにより、課題解決で期待される効果の最大化(ニーズとシーズのベストマッチング)を追求する取組み方(思考法)のことです。あたかも、縦糸と横糸を織り成して絵柄(デザイン)を創り出すような取組み方と言えます。
官民を問わず、新規のプロジェクト(事業)を立ち上げる際に、費用と品質、利便性と安全性といった相反関係(トレード・オフの関係)が、必ずと言ってよいほどに生じます。そこで、プロジェクト(事業)の成功に向けて欠かせないのが、プロジェクト(事業)の「全体最適化」です。このような「全体最適化」に向けて、「デザイン思考」はもの凄く効き目があります。このことを、講師自身の経験と実績を踏まえて、また、以下に列挙する「全体最適化」の成功事例と失敗事例の対比により、わかりやすく解説します。
- 零戦の大成功と後継機「烈風」の開発失敗
- 新国立競技場整備事業の「仕様発注」による失敗・破綻と「性能発注」による復活・成功
- X線天文衛星「ひとみ」の大失敗と小惑星探査機「はやぶさ」の大成功
●受講のおすすめ
我が国では、特に官製プロジェクトではその進展につれて、トータルコストがどんどん膨らんでいってしまうのが常です。その理由ですが、プロジェクトマネジメントの中核を占める各種発注に係るコストの捉え方が、我が国独自の悪しきガラパゴスとも言える「仕様発注方式」の考え方に、どうしても立脚してしまうためです。つまり、最初にプロジェクトで取り組もうとする内容とそれに必要な経費を大雑把に見積もりますが、プロジェクトの進展につれて、内容を詳細に詰めて充実していくなどの変更が避けられません。「仕様発注方式」では、設計内容の変更は必然的に契約金額の変更となりますので、「仕様発注方式」の考え方に立脚する限り、プロジェクトの進展につれて、トータルコストがどんどん膨らんでいってしまうのです。このような「仕様発注方式」の考え方は、我が国において、プロジェクトマネジメントの他にも、民間におけるオープンイノベーションの展開や「費用対効果の最大化」を阻害するなど、様々な分野に悪影響を及ぼしています。いわば、大きな国損の元凶となっています。
それゆえ、本セミナーのおすすめポイントは、様々な分野において、「デザイン思考」により「ニーズとシーズをベストマッチング」することにより「全体最適化」を図ることの重要性をご理解頂くとともに、トップダウンによる「全体最適化」を指向する「性能発注方式」について、その具体的なやり方と効能・効果をご理解頂くところにあります。
受講対象・レベル
- 新規のプロジェクトや事業の立ち上げに関係している方
- 各種工事請負の発注業務に携わっている方
- 各種製造請負の発注業務に携わっている方
- 「デザイン思考」に関心のある方
- 「性能発注方式」に関心のある方
- トレード・オフの問題を解決する「全体最適化」に関心のある方
- 「ニーズとシーズのベストマッチング」に関心のある方
必要な予備知識
受講に当たっての特段の予備知識は必要ありません。
セミナープログラム
- 「デザイン思考」とは?
- 横浜市が「デザイン思考」でDXを推進
- 「デザイン思考」の効能・効果
- トップダウンによる「全体最適化」を実現する「デザイン思考」
- 「全体最適化」の失敗による戦前の国家プロジェクトの破綻事例
- 零戦の後継機「烈風」の開発が失敗して計画破棄(1944年)
- 零戦の大成功と後継機「烈風」の開発失敗
- 1枚の計画要求書で性能発注された零戦
- 零戦の計画要求書は「ニーズとシーズのベストマッチング」の結晶
- 零戦と烈風は開発スキームが同じ〜開発の成否を分けたのは「全体最適化」の可否
- 「デザイン思考」が欠かせない「性能発注方式」
- トップダウンによる「全体最適化」を指向する「性能発注方式」
- ボトムアップによる「部分最適化」を指向する「仕様発注方式」
- 「仕様発注方式」による「全体最適化」の大失敗事例
- 当初の新国立競技場整備計画が破綻して白紙撤回(2015年)
- X線天文衛星「ひとみ」が衛星軌道上でバラバラに分解(2016年)
- 「性能発注方式」による「全体最適化」のモデルとなる大成功事例
- 白紙撤回後に「性能発注方式」で復活・成功した新国立競技場整備事業(2019年)
- 新国立競技場整備事業の「仕様発注」による失敗・破綻と「性能発注」による復活・成功
- 破綻の主因は,スペック・工事費・工期の「全体最適化」の失敗
- 「仕様発注方式」は設計と施工ごとに「部分最適化」〜「高度な全体最適化」に不向き
- 復活後の成功の主因は,スペック・工事費・工期の「全体最適化」の実現
- 「性能発注方式」は設計と施工を一括して「全体最適化」〜「高度な全体最適化」に必須
- X線天文衛星「ひとみ」の大失敗と小惑星探査機「はやぶさ」の大成功
- 打ち上げに成功したX線天文衛星「ひとみ」が衛星軌道上でバラバラに分解
- ソフトウェアのバグとデータ誤入力が直接の失敗原因
- 奇跡の生還を遂げた小惑星探査機「はやぶさ」
- 「ひとみ」と「はやぶさ」は開発スキームが同じ〜トップダウンによる「全体最適化」の成否が結果を左右
- 宮崎県警の「ヘリコプターTVシステム新規整備事業」
- 我が国で戦後初となる「性能発注方式」で成功した事業(1996年)
- 「性能発注方式」を編み出した経緯と具体的なやり方
- 「性能発注方式」で実現した際立つ効能・効果
- 「デザイン思考」による「全体最適化」の具体的な方法
- 「デザイン思考」で「ニーズとシーズをベストマッチング」
- 「ニーズとシーズのベストマッチング」の概要をまとめた「概要設計書」の作成
- 「概要設計書」には次の3項目をわかりやすい文章で記載
- 現状の課題(ニーズ)
- 課題解決方策の概要(シーズ)
- 課題解決で期待される効果(ニーズとシーズのベストマッチング)
◎ 質疑応答
セミナー講師
澤田 雅之 氏
澤田雅之技術士事務所 所長
技術士(電気電子部門)
セミナー受講料
21,500円(消費税込)※テキスト代を含みます。
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:00 ~
受講料
21,500円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込
開催場所
全国
主催者
キーワード
技術マネジメント総合
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