購買業務の要点:公平公正なソーシング

更新日

投稿日

 SCM前回のその4に続いて解説します。RFIに始まり、RFPを通して発注先を決めることを「ソーシング」と呼びます。候補会社選定から最終発注先の決定まで厳格なプロセスで実行していきます。このプロセスで重要なことは、公平公正に実施していくことです。すべて数値化することで勝ち負けが明確に分かるようにしておくことです。
 
 最終的に発注先を決める際にはあらかじめ決めたルールで行うことです。仮に1点の差でもルール通りに実施することです。これをルール以外の要素を入れてしまう会社があります。例を挙げながら説明します。
 
 候補会社X社とY社が選定のためのスコアが100点満点でそれぞれ85点、80点でした。きちんとした選定ルールが定められている以上、X社を選定することは明らかです。しかし選定に関わるスタッフの一人が将来性はY社の方が上なので5点差は誤差に過ぎずY社にすべきとの発言をしました。
 
 これに対してその意見ももっともだと他のスタッフもなびき、最終的にY社を選定するという結果になりました。このような事例が実際にあるのではないかと思います。このケースでの問題点は「ルールに無い判断基準」を後出ししてしまったということです。
 
 これでは透明性に欠けるとともに公平公正の原則にも反してしまいます。購買は考えようによっては「危ない仕事」だとも言えるのです。なぜ危ないのか。
 
 それは上記のような判定は表向きは「将来性」と言ってはいますが、実際にはその「裏」があるのではないかとも推測できてしまうのです。端的に言うとY社との癒着です。この例では「将来性」についての判断基準が欠けていたこと自体が問題であると思われます。何を持って将来性があるのかについて明確な基準が必要だったということです。
 
 ソーシングプロセスにあい...
 SCM前回のその4に続いて解説します。RFIに始まり、RFPを通して発注先を決めることを「ソーシング」と呼びます。候補会社選定から最終発注先の決定まで厳格なプロセスで実行していきます。このプロセスで重要なことは、公平公正に実施していくことです。すべて数値化することで勝ち負けが明確に分かるようにしておくことです。
 
 最終的に発注先を決める際にはあらかじめ決めたルールで行うことです。仮に1点の差でもルール通りに実施することです。これをルール以外の要素を入れてしまう会社があります。例を挙げながら説明します。
 
 候補会社X社とY社が選定のためのスコアが100点満点でそれぞれ85点、80点でした。きちんとした選定ルールが定められている以上、X社を選定することは明らかです。しかし選定に関わるスタッフの一人が将来性はY社の方が上なので5点差は誤差に過ぎずY社にすべきとの発言をしました。
 
 これに対してその意見ももっともだと他のスタッフもなびき、最終的にY社を選定するという結果になりました。このような事例が実際にあるのではないかと思います。このケースでの問題点は「ルールに無い判断基準」を後出ししてしまったということです。
 
 これでは透明性に欠けるとともに公平公正の原則にも反してしまいます。購買は考えようによっては「危ない仕事」だとも言えるのです。なぜ危ないのか。
 
 それは上記のような判定は表向きは「将来性」と言ってはいますが、実際にはその「裏」があるのではないかとも推測できてしまうのです。端的に言うとY社との癒着です。この例では「将来性」についての判断基準が欠けていたこと自体が問題であると思われます。何を持って将来性があるのかについて明確な基準が必要だったということです。
 
 ソーシングプロセスにあいまいな個人的考え方は入れるべきではありません。あくまでも事前に定めたルール、判断基準で決定すべきです。これはスポーツと似たところがあると思います。特に欧米ではこのあたりについて厳格に行われています。日本もグローバル化が進展してきて、欧米に見習うところは見習って透明性のあるソーシングを心がけたいものです。
 
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
サプライチェーンマネジメントにおけるベンチマーキング

 ベンチマーキングは、米国において1980年代に日本の製造業を研究するプロセスのなかでモデル化された手法です。  日本の多くの会社は自社と同じ成功事例に...

 ベンチマーキングは、米国において1980年代に日本の製造業を研究するプロセスのなかでモデル化された手法です。  日本の多くの会社は自社と同じ成功事例に...


スピードこそがサプライチェーンのコア・コンピタンス

 アウトソーシング先である社外をも含む人的・物的経営資源の同期的連動の巧拙が、生産財メーカーにとってのスピードを決めると言って良いでしょう。このとき生産財...

 アウトソーシング先である社外をも含む人的・物的経営資源の同期的連動の巧拙が、生産財メーカーにとってのスピードを決めると言って良いでしょう。このとき生産財...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その9)

1.平成28年、熊本震災に学ぶ    前回のその8に続いて解説します。「必要な時に、必要なものを、必要なところに」というのはSCMのコンセプ...

1.平成28年、熊本震災に学ぶ    前回のその8に続いて解説します。「必要な時に、必要なものを、必要なところに」というのはSCMのコンセプ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
物流KPI:物流現状把握の重要性(その7)

  ◆ 物流KPI  物流にはさまざまな業務がありますからKPIの種類は多岐にわたりますが、簡単に物流のパフォーマンスを測ることができる...

  ◆ 物流KPI  物流にはさまざまな業務がありますからKPIの種類は多岐にわたりますが、簡単に物流のパフォーマンスを測ることができる...


サプライチェーンを俯瞰する必要性 効果的な物流人財育成(その1)

        物流事業者を除き、物流ノウハウを持った人財を育成しようという会社は多くありません。メーカーでも小売りでも卸売でも同様です。   ...

        物流事業者を除き、物流ノウハウを持った人財を育成しようという会社は多くありません。メーカーでも小売りでも卸売でも同様です。   ...


物流4Mの「もの」 物流4M管理の重要性(その4)

 前回の事例、その3に続いて解説します。物流4Mの中で「もの」について考えてみましょう。物流工程で良く使われる代表的なものといえば段ボールや容器、パレット...

 前回の事例、その3に続いて解説します。物流4Mの中で「もの」について考えてみましょう。物流工程で良く使われる代表的なものといえば段ボールや容器、パレット...