研究開発とランチェスターの法則、SWOT分析

 

SWOT分析

1. 研究開発とランチェスターの法則

 ランチェスターの法則は、軍事のために見いだされた法則ですが、日本では営業の方の間で流行した法則です。簡単に言うと、強者の戦略と弱者の戦略は大きく異なるということです。

 さて、研究開発においてはどうでしょうか。

 特に新規テーマや後発のテーマの場合、自分たちが弱者であることをよく認識しなければなりません。この認識が間違っていると、成功することはできません。特に、大企業では強者である分野が複数あったり、リソースが十分にあるので、研究開発においても強者の戦略をとりがちですが、多くの場合失敗してしまいます。

 研究開発では、自身が弱者であることをよく認識し、できるだけ特徴のある技術、差別性のある技術に絞って他社よりも少しでも先に行くことが必要です。その、少しでも差別性のある技術はなにか?というのが一番難しいのですが、徹底的に考えるしかありません。後追いのみでは到底勝てるはずもありません。

 私事で恐縮ですが、約10年前に1人である技術の開発を進めました。

 その時は1人だったので、ある特徴にこだわって、他の性能は無視して開発を進めました。その結果、目標とする性能を達することができました。うまくいくようになると、急に周りの助けも得られるようになり、開発がどんどん進むようになりました。

 今では、世界中の企業の方が私のところに、共同開発したいとやってきます。これは、1つの特徴にフォーカスして開発した結果、私1人でも課題を突破することができ、その突破をきっかけにテリトリーを広げていくという、まさにランチェスターの法則そのものです。

 研究開発を進めている人はぜひとも、1つの特徴のあるところに力を集中して、成果をあげて、その後広げていってほしいと思います。決して、自身を強者と思って、他者の後追いで同じことをやってはいけません。

2. 研究開発とSWOT分析

 前述のランチェースターの法則から、できるかぎりテーマを絞って、自身が弱者として認識して開発を進めます。さて、それではどういう風にテーマを絞ればよいでしょうか?

 まず、自分が何者なのかと言うのをよく知らなければなりません。そのためのツールとしてSWOT分析、クロスSWOT分析があります。

 実際に、大企業のR&Dの人たちも使っていますが、簡単な分析方法なのですがきちんと使いこなしている例は少ないように思います。理由はわかりませんが、他者(他社)の分析が甘かったり、自分を強く見せようと思ったりしているためだと思います。正確に、客観的に見ることが重要です。

 自分(自社)の強み、弱み、機会、脅威を正確に考えましょう。その上でクロスSWOTでそれぞれを掛け算させて

  • 「強み」によって「機会」を最大限に活用するために取り組むべきことは何か?
  • 「強み」によって「脅威」による悪影響を回避するために取り組むべきことは何か?
  • 「弱み」によって「機会」を逃さないために取り組むべきことは何か?
  • 「弱み」と「脅威」により最悪の結果となることを回避するために取り組むべきことは何か?

 と言うことを考えてください。


この記事の著者

藤井 隆満

基礎研究から商品化まで一直線の開発。 目指す市場と技術のマッチング、知財戦略、バリューチェーンをどうするかということを論理的に考え、開発を加速させましょう。

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