現場主義・実践主義で改善を推進し、現場のムダを儲けの宝に

 
  
 
 今回は、製造現場で改善を推進し、現場のムダを儲けの宝にする話題です。製造現場を見学すると整理整頓の話題になります。そこで、お話はそこそこに、まずは、現場へ行きました。
  

1. 現場主義

 
 刃具置き場へ行き、見るとある程度種類別に層別されています。だけど、サイズ別には、きっちり分類されていないのです。そして、明らかに、数が多い。このことを聞くと、
 
 「ここまで種類別に分類し置くことにより、明らかに必要数以上に存在していることがわかった。以前は、探しても見つからないものだから、購入を依頼し買っていた結果がこの有様です。いまは、存在する所在と個数がわかるので、必要以上に購入することはなくなりました。」
 
 「なるほど、じゃあ、さらに整理整頓を進めましょう。どんな風にしましょうか?」
 
 「えっと、まず、サイズ別に並べて、使用中のものはこのエリアに、そして、新品はココに3個だけ置き、使用中のものが使用不可になったら、使用中に置き換える。そして、新規に刃具を1本購入する。」
 
 「う~ん。いいですね!!。ここでまず置き換えてみて、、。」
 

2. 実践主義

 
 「こんなんでしょうか?」
 「まずまずのようですね。あと、機械別にはどうしよう?使用不可状態の確認方法は?」
 「そうですね、それらも含めて、少し考えてみます」
 「いつまでに、やりましょうか?」
 「ウ~ん。忙しいんですよね。こんなにありますから、、?!?!?!」
 「いいよ、まずはほんの少し、これだけのエリアに限定して、試行・思考を重ねてみてくださいよ」
 「ハイ、それなら、OKです。xxまでに、やってみます」
 
 現場では、小さくても早い効果を実感させながら、確信をもって進化を実践です。
 

3. 現場のムダを儲けの宝に!!

 
 ・工場で、台車からパレットに製品をずらして、移し変える作業を見ていた時のことです。
 
 「ああ、大変ですね」と声をかけると、「全然、大変じゃありません。いつもやっていますし」との返答です。
 
 ・高さを統一させれば、スムーズなんでしょうにね。倉庫で入庫のたび、奥深く保管された製品を、先入れ先出しのため移し変える作業を見ていた時のことです。
 
 「ああ、大変ですね」と声をかけると、「全然、大変じゃありません。いつもやっていますし」との返答です。
 
 ・発注の頻度、先入れ先出し必要性のレベル、間口を広くした置き方など、考えることは、ないのでしょうか?
 
 長年その環境に浸りきっている当人にとっては、気づかないことも多いことでしょう。今一度、ゼロベースで拘りを持って、現場を見つめると、きっと、多くの新たな事象が目に飛び込んでくることと思います!!
 
 例えば、
 ・必要以上と思われる仕掛の存在/量/置かれ方
 ・館内放送や電話にて、何度か持ち場を離れる現場リーダー兼作業者
 ・何度と製品が入った箱を少しづつづらす作業
 ・5分前に止まった設備に、だれもまだ対応に来ない場面
  等々、ムダの存在や儲けへの糊しろ
 
 さらには、
 ・大雑把な時間の...
刻みで、記録された日報
 ・よく見ると矛盾のある数値がプロットされたはりぼてグラフ
 ・埃がかかって風化した掲示物
  等々、企業文化やマネジメント体制、改善活動の程度
 
 改善文化が根付いている企業にとっては、益々の認識向上と改善促進に改善文化が醸成されていない企業にとっては、なんとか現状維持から一歩を踏みだす風穴を空ける一助に、『現場を見つめ直し、現場のムダを儲けの宝に』したいものです。
 
◆関連解説『生産マネジメントとは』

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