ものの流れを整理して生産管理の見える化を図る事例

 私は儲かる5Sとして「整理」「整頓」からモノの流れを整理して、生産管理の見える化を図ることを勧めています。今回はその事例と手順を紹介します。
 

1.生産のボトルネック工程を対象にする

 ある電線(ケーブル)工場を見せてもらったところ、撚合工程(よりあわせ)の稼働率を上げることが利益に直結していることわかりました。ここがボトルネック工程だったわけです。そこで、撚合工程を対象に5S、特に「整理」「整頓」に注力しました。

 大型の機械を使うのである程度の品種切り替え時間は避けられませんが、1回の段取60分の内で、資材を探し回る時間がなんと2/3を占めていました。資材の置き場が整理されておらず、取り出しにくかったのです。例えば、次のロットでもまた使う可能性が高いからと、資材を積んだパレットが通路まではみ出して置かれていたりするのです。
  

2.ボトルネック工程の前後にモノの置き場を確保する

 撚合工程(ボトルネック工程)で使う原材料・資材が無ければ生産ができません。それでは製品を出荷できないために利益が出ません。この自明の理を見える化することが重要です。

 例えばこの原材料・資材 置き場を白線で線引きして、ネットワークカメラで常時監視していれば、工場が利益を出すために今何が問題かわかる様になります。撚合工程で生産されたモノの置場も同様に確保して見える化しました。
  

3.置き場の大きさは管理の実力により決める

 通常の管理であれば、次ロット置き場は全品全数充足させておき、次次ロット置き場は一部充足され、残りは調達途上である、といった管理になります。しかし、資材の調達先の力が強く調達リードタイムが長いとか、前工程の計画達成率が低いとか、生産管理力が弱い場合、置き場は3ロット目、4ロット目、‥‥とたくさん設定しておかなくてはなりません。

 たとえ場所がなくとも、別の建屋の中でもかまわないので実力通りに置き場所を確保しておかないと、混乱して稼働率が下がるばかりになります。
  

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4.生産管理板を設置する

 この置き場のミニュチュアが生産管理板で、全体を俯瞰して手を打つための有力なツールとなります。お客様別の置き場と言い換えても良いでしょう。これを常時監視することで、効果的なマネジメントのツールとなりました。

 本件はここまででしたが、発展形としてはボトルネック工程前後2つの置き場を元に、モノの流れを再検討することも視野に入ります。

 口で説明するのは簡単ですが、実際やってみると結構てこずるものです。ご不明の点があれば、プロフィールの問い合わせフォームでご質問ください。


この記事の著者

石塚 健志

330件の指導実績/工場管理全般、中でも省エネルギー、歩留り・品質改善を得意とします

110プロジェクトの省エネルギーでの実績は平均15.6%の削減を達成しています。

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