知っているつもり現象の克服は「なぜなぜ分析」で真の原因を探ることから

投稿日

人的資源マネジメント

【目次】

    オフィスや現場で「なぜなぜ分析」を実践しているリーダーの方も多いと思います。日々の業務の中で問題解決の手法として「なぜなぜ分析」を活用していることでしょう。しかし、私が担当する「なぜなぜ分析」セミナーを通じて多くのリーダーと接する中で、驚くべきことに「やり方が違っていた」「原因ありきの分析をしていた」といった声を頻繁に耳にします。多くのリーダーが「なぜなぜ分析を知っているつもり」になっている。

     

    なぜ?「なぜなぜ分析」のやり方について、知っているつもりになっているのでしょう?問題が再発するのは、あなたの分析アプローチが間違っているからです。いま、基本に立ち返れば、問題の再発は止められます。

     

    1.「知っているつもり現象」の原因

    「知っているつもり現象」は、心理学や脳科学の観点から説明できます。人間は情報を効率的に処理するために、認知バイアスや記憶の制限に頼っています。この現象が起こる主な原因は、次の通りです。

     

    (1)認知バイアス

    人間は自分の信念や知識を裏付ける情報を選択的に受け入れ、反対の情報を無視する傾向があります。これを確証バイアスと呼びます。また、自己過信バイアスにより、自分の能力や知識を過信しがちです。

     

    (2)有限な注意力と記憶

    脳は膨大な情報を効率的に処理するために、省略や単純化を行います。その結果、細かい手順や正確な方法を忘れてしまうのです。

     

    (3)学習の浅さ

    表面的な理解だけで実践すると、基本的な原則や手順を見落とし、「なぜなぜ分析」のやり方を「知っているつもり」になってしまいます。

     

    (4)習慣の力

    長年の習慣や既存の方法に固執し、新しい方法を受け入れるのが難しくなることがあります。

     

    このように、過去の経験と知識が、正しい分析方法の理解を阻害してしまいます。

     

    2. リーダーが持つべき姿勢

    それでは、この「知っているつもり現象」を克服し、正しい知識を得るために、リーダーが持つべき姿勢について考えてみましょう。

     

    (1)謙虚さと自己反省

    自分にも知らないことがある、ということを認める謙虚さが重要です。常に学び続ける姿勢を持ち、自分の方法や考えを見直し続けましょう。

     

    (2)フィードバックの受け入れ

    他者からのフィードバックを積極的に受け入れることで、自分の理解や方法の改善点を見つけることができます。オープンなコミュニケーションを心がけましょう。

     

    (3)深層学習

    表面的な理解ではなく、深く掘り下げた学習を行うことが重要です。例えば、「なぜなぜ分析」の基本原則や目的を深く理解し、それを実践にどう応用するか、などを学びましょう。

     

    (4)実践と振り返りの繰り返し

    実際に実践し、その結果を振り返り、何が上手くいき、何が上手くいかなかったのかを分析することが重要です。この分析によって、知識が深まり、実践力も向上します。私は、正しい「なぜなぜ分析」を30回繰り返せ!と若いリーダーに伝えています。

     

    (5)継続的な学習を

    定期的なトレーニングやセミナーへの参加、新しい知識や方法を学び続ける姿勢が大切です。学びを日常業務に取り入れ、実践することを心掛けましょう。

     

    3. まとめ

    「知っているつもり現象」によって、「なぜなぜ分析」が正しく行われていないことが多々あります。しかし、認知バイアスや自己過信を克服し、深層学習やフィードバックを取り入れることで、正しい知識とスキルを習得することができます。リーダーには、この機会に自分自身の理解を深め、チームの力を最大限に引き出すためのアプローチ学習に挑んでいただきたいです。「知っているつもり」現象とその克服は、リーダーの学びの姿勢とアプローチ学習です。

     

    いま、基本に...

    人的資源マネジメント

    【目次】

      オフィスや現場で「なぜなぜ分析」を実践しているリーダーの方も多いと思います。日々の業務の中で問題解決の手法として「なぜなぜ分析」を活用していることでしょう。しかし、私が担当する「なぜなぜ分析」セミナーを通じて多くのリーダーと接する中で、驚くべきことに「やり方が違っていた」「原因ありきの分析をしていた」といった声を頻繁に耳にします。多くのリーダーが「なぜなぜ分析を知っているつもり」になっている。

       

      なぜ?「なぜなぜ分析」のやり方について、知っているつもりになっているのでしょう?問題が再発するのは、あなたの分析アプローチが間違っているからです。いま、基本に立ち返れば、問題の再発は止められます。

       

      1.「知っているつもり現象」の原因

      「知っているつもり現象」は、心理学や脳科学の観点から説明できます。人間は情報を効率的に処理するために、認知バイアスや記憶の制限に頼っています。この現象が起こる主な原因は、次の通りです。

       

      (1)認知バイアス

      人間は自分の信念や知識を裏付ける情報を選択的に受け入れ、反対の情報を無視する傾向があります。これを確証バイアスと呼びます。また、自己過信バイアスにより、自分の能力や知識を過信しがちです。

       

      (2)有限な注意力と記憶

      脳は膨大な情報を効率的に処理するために、省略や単純化を行います。その結果、細かい手順や正確な方法を忘れてしまうのです。

       

      (3)学習の浅さ

      表面的な理解だけで実践すると、基本的な原則や手順を見落とし、「なぜなぜ分析」のやり方を「知っているつもり」になってしまいます。

       

      (4)習慣の力

      長年の習慣や既存の方法に固執し、新しい方法を受け入れるのが難しくなることがあります。

       

      このように、過去の経験と知識が、正しい分析方法の理解を阻害してしまいます。

       

      2. リーダーが持つべき姿勢

      それでは、この「知っているつもり現象」を克服し、正しい知識を得るために、リーダーが持つべき姿勢について考えてみましょう。

       

      (1)謙虚さと自己反省

      自分にも知らないことがある、ということを認める謙虚さが重要です。常に学び続ける姿勢を持ち、自分の方法や考えを見直し続けましょう。

       

      (2)フィードバックの受け入れ

      他者からのフィードバックを積極的に受け入れることで、自分の理解や方法の改善点を見つけることができます。オープンなコミュニケーションを心がけましょう。

       

      (3)深層学習

      表面的な理解ではなく、深く掘り下げた学習を行うことが重要です。例えば、「なぜなぜ分析」の基本原則や目的を深く理解し、それを実践にどう応用するか、などを学びましょう。

       

      (4)実践と振り返りの繰り返し

      実際に実践し、その結果を振り返り、何が上手くいき、何が上手くいかなかったのかを分析することが重要です。この分析によって、知識が深まり、実践力も向上します。私は、正しい「なぜなぜ分析」を30回繰り返せ!と若いリーダーに伝えています。

       

      (5)継続的な学習を

      定期的なトレーニングやセミナーへの参加、新しい知識や方法を学び続ける姿勢が大切です。学びを日常業務に取り入れ、実践することを心掛けましょう。

       

      3. まとめ

      「知っているつもり現象」によって、「なぜなぜ分析」が正しく行われていないことが多々あります。しかし、認知バイアスや自己過信を克服し、深層学習やフィードバックを取り入れることで、正しい知識とスキルを習得することができます。リーダーには、この機会に自分自身の理解を深め、チームの力を最大限に引き出すためのアプローチ学習に挑んでいただきたいです。「知っているつもり」現象とその克服は、リーダーの学びの姿勢とアプローチ学習です。

       

      いま、基本に立ち返れば、問題の再発は止められます。問題が再発するのは、あなたの分析アプローチが間違っているからです。知っているつもりの分析は卒業して、基本に立ち返って真の原因を探りましょう。

       

      ◆関連解説記事:よく分かるなぜなぜ分析、シート活用と分析の進め方

      ◆関連解説記事:クロスチェック付き なぜなぜ分析 【連載記事紹介】

      ◆関連解説記事:なぜなぜ分析のリスキリング 【厳選記事】

       

      ◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!
       【ものづくり セミナーサーチ】 セミナー紹介:国内最大級のセミナー掲載数 〈ものづくりセミナーサーチ〉 はこちら!

       

         続きを読むには・・・


      この記事の著者

      坂田 和則

      現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

      現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!


      「なぜなぜ分析」の他のキーワード解説記事

      もっと見る
      問題解決の新たなアプローチ、対話で築き上げるリーダー育成とは

      【目次】 国内最多のものづくりに関するセミナー掲載中! ものづくりドットコムでは、製造業に関するセミナーを常時2,000件...

      【目次】 国内最多のものづくりに関するセミナー掲載中! ものづくりドットコムでは、製造業に関するセミナーを常時2,000件...


      XCNの実施手順 XCN(その3)

        【XCN(クロスチェック付きなぜなぜ分析)、連載目次】 1. XCN(クロスチェック付きなぜなぜ分析)の概要 2. XCNの構成と実施...

        【XCN(クロスチェック付きなぜなぜ分析)、連載目次】 1. XCN(クロスチェック付きなぜなぜ分析)の概要 2. XCNの構成と実施...


      不良原因解析2段階なぜなぜ分析法(その2)

      【不良原因解析2段階なぜなぜ分析法の目次】 1.工場の不良対策、検査の仕組みを設計する 2.クレーム対策方法、クレームをゼロにするには 3.不良原因...

      【不良原因解析2段階なぜなぜ分析法の目次】 1.工場の不良対策、検査の仕組みを設計する 2.クレーム対策方法、クレームをゼロにするには 3.不良原因...


      「なぜなぜ分析」の活用事例

      もっと見る
      なぜなぜ分析ケーススタディ(その1)

          ◆ なぜなぜ分析の具体的な進め方:製造業の工場品質改善対策・事例解説    次のようなQ&Aを事例にして...

          ◆ なぜなぜ分析の具体的な進め方:製造業の工場品質改善対策・事例解説    次のようなQ&Aを事例にして...


      改善活動での課題の洗い出し方とは

          ◆改善活動での課題の洗い出し方とは    私は、現場の方々との会議の際のメモや、新規のお客様からのヒアリング...

          ◆改善活動での課題の洗い出し方とは    私は、現場の方々との会議の際のメモや、新規のお客様からのヒアリング...


      なぜなぜ分析ケーススタディ(その2)

          ◆ なぜなぜ分析の具体的な進め方:製造業の工場品質改善対策・事例解説    前回の続き:「なぜなぜ分析」を作...

          ◆ なぜなぜ分析の具体的な進め方:製造業の工場品質改善対策・事例解説    前回の続き:「なぜなぜ分析」を作...