改善に必要なこと 儲かるメーカー改善の急所101項(その26)

2.モノづくり〈現場改善の基本〉

◆ 改善に必要なこと

 「改善」とは、読んで字のごとく、「善く改める」ということです。もっと簡単にいうと物事をよくしていくことです。悪くするということではありませんから、やった方がいいに決まっています。「どんどん実行しましょう!」こういうと当たり前過ぎですね。

 しかし、これをしっかりやり続けているところは必ずしも多くはありません。そこで今回は、その当たり前のことに対して当たり前の考え方をお話ししたいと思います。

 まず改善をするアイデアが必要です。

 改善案が少なければよくなる個所は当然少なくなります。案があっても、実行でモタモタしていたら効果はなかなか出ません。もし改善活動が一過性のものであったら、せっかく実行した改善もアッという間に元に戻ってしまうでしょう。

 改善には量とスピードと継続性の3つが必要なのです。

 たとえ小さな改善でも一人がひと月に1件実行したら、一年間では12件の改善になります。そしてもし会社に50人の人がいて全員が同じことをやったら年間に置き直すと600件にもなります。

 一見取るに足らないような小さな小さな改善であっても、膨大な積み重ねによって会社は大きく変わっていくのです。そして強い会社ほど、この積み重ねを10年、20年、30年…と続けているのです。

 全社をあげて、進んで改善が実行される仕組みになっているでしょうか、進んですぐに実施される仕組みになっているでしょうか、進んで継続していく仕組みになっているでしょうか、…。

 強い会社には必ず、自発的な量とスピードと継続性の3点が揃っているのです。

今回の言葉  

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 改善に必要なこと...

は、自発的な量とスピードと継続性である。
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「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」
日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫  

【参考資料】『ちょこっと改善が企業をかえる:大きな変革を実現する42のヒント』 柿内幸夫著 経団連出版

 

◆関連解説『生産マネジメントとは』

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